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町田さんのコメント: 点数順

★4怒りの日(1943/デンマーク)リスベト・モービンの瞳に、次第に本当に炎が宿って来るのが凄い。良く滑り、回り込むカメラに捉えられた家畜小屋や石柱、刺繍に糸巻き、ボートなども、彼女や十字架に負けず劣らず印象的だった。[投票(3)]
★4アフガン零年(2003/アフガニスタン=日=アイルランド)悪夢から醒めた悪夢。少年の純粋さと、老人の権勢、その狭間で揺れる人々の無関心と無力感が世界を醜悪な姿へと変える。 [review][投票(3)]
★4殺しの烙印(1967/日)この映画には何より説得力がある。自己の表現物に対する確固たる自信がある。照れとかオマージュとかそう云った無粋な供雑物の無い、ありのままの純粋な無意識性=シュールレアルに心底惹かれる。 [review][投票(3)]
★4ラストタンゴ・イン・パリ(1972/伊=仏)「見えない部分」を残しつつ立体的に交差することで恋と街の魅力は惹き立てられる。シュナイダーの心の反転に完璧な納得性を与える、ブランドの個性と演技・ベルトリッチの演出は完璧で、過剰ささえも巧緻だ。 [review][投票(3)]
★4私のように美しい娘(1972/仏)真夜中のカーボーイ』に代表されるように、勘違い野郎ってのは大抵馬鹿を見るもんだが、勘違い女ってのは若くて顔か体さえ良けりゃ無敵である。そういう人類創生以来絶対の真理を、とってもおおらかに面白可笑しく描いた、ある種の動物映画です、これは。 [review][投票(3)]
★4まぼろし(2001/仏)現実を黙殺し、過去を捏造し、代償を拒絶し、血縁を否定し、科学に叛逆して絶対的な主観の海を漂う一人の女。どんな他人が何をしようと彼女を悲しみから救い出すことなど出来やしないのだ。そしてその厳然たる事実だけが、傍観者たる我々を僅かに救済する。なんという皮肉。オゾンの残酷さ、優しさ、ここに極まれり。[投票(3)]
★4昼顔(1966/仏)暖色の印象的な絵画的画面と、けして下世話にならない上品さ。不安と願望と集団意識、何気ない記憶の断片から構築される物語はまさにシュルレアリスムの正統か。(この年、シュルレリアスムの提唱者アンドレ・ブルトンが死んでいる)[投票(3)]
★4幻の光(1995/日)柔らかな照明と、端正かつ静謐なロングショットで、人物の「全身」を捉えようという、ごく平凡な試み。それを支えるのは是枝の圧倒的な技術である。それと彼は「回顧主義者」では無い。明らかな「廃墟愛好者」である。 [review][投票(3)]
★4雁の寺(1962/日)けして取り戻せぬ母性に、けして羽ばたけぬ空に、少年僧慈念が抱いた両義的な感情を、川島雄三は時に馬鹿馬鹿しささえ感じさせる突飛なカメラ視点から追求、代弁する。便所と墓場のシーンは圧巻。 [review][投票(3)]
★4リアリズムの宿(2003/日)全国のスロースターター募集!!<未経験者歓迎、免許不要、国籍不問、超短期OK、服装自由、食事補助あり> [review][投票(3)]
★4風音(2004/日)過去を離れて海を見る、涙を風に流す人々。 [review][投票(3)]
★4息子のまなざし(2002/ベルギー=仏)全編ハンディカメラで、しかも切り返し無し。音楽も一切無し。眠くはならなかったが、目が痛くて敵わん。 [review][投票(3)]
★4ミスティック・リバー(2003/米)連れさらわれ、或いは取り残されて、言葉を失ってしまった人々の物語。 [review][投票(3)]
★4宇宙からのメッセージ(1978/日)スターウォーズ』の世界観をパクリ内容を『七人の侍』に置き換えただけだけの馬鹿馬鹿しい子供向け作品なのだが、クセのある勇者たちが”リアベの実”を手に入れるシーンには不思議な感動がある。『仁義』や後の『里見八犬伝』のような悲壮感は皆無だが、激しく良く動く画面は紛れもなく深作のオリジナル。 [review][投票(3)]
★4フォーン・ブース(2002/米)設定や台詞、主演俳優の演技が魅力的(善意の押し付けがましいのが璧に瑕)なのは勿論だが、この手のワンスチュエーションスリラーを撮るとき疎かになりがちな背景、”活きた街の動き”が確実にフィルムに定着している。 [review][投票(3)]
★4獄門島(1977/日)たくさん邦画を観た後で再見したらキャスティングの豪華さにド肝抜かれた。三馬鹿姉妹に対する演出はお宝的可笑しさはあるが映画的には遣り過ぎだと思う。パッ、パッと目まぐるしいカッティングと<能>ファンキーな音楽がサスペンスを盛り上げます。(『悪魔の手毬唄』のネタバレを含む) [review][投票(3)]
★4越後つついし親不知(1964/日)50ページに満たない原作に様々の要素・セイセーショナルな場面を加え127分にまで引伸ばした八木保太郎の脚色にも、それを無理無く自然に纏め上げた今井正の構成力にも脱帽!ギラつく太陽に背中を押される小沢昭一が悲しすぎる。佐久間良子は東映専属女優としては別格的な存在感を放つ。[投票(3)]
★4松川事件(1961/日)どちらが理想論か? [review][投票(3)]
★4神阪四郎の犯罪(1956/日)良くある社会派法廷サスペンス。肝と成るべき森繁の”演じ分け”は台詞回しばかりに留まりどうにも中途半端。その一方で、驚くべきことだが、左幸子の演技はまだ十代と思しきこの時点で既に完成されていた。[投票(3)]
★4修羅雪姫(1973/日)画面も梶さんもとても奇麗に撮られている。それだけでこの映画には相当の価値がある。物語展開には設定以上の面白さはないのだが、それだけに何度観ても飽きない。特に西村晃との修行シーンは相当笑える。[投票(3)]