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寒山拾得さんのコメント: 投票数順

★4松川事件(1961/日)法外な法廷劇として興味深い。被告が裁判官に喰ってかかる件は『オペラ・ハット』が想起される。思えば法廷侮辱罪ってのはいい加減な法律である。[投票]
★3マルホランド・ドライブ(2001/米=仏)最初の辺りの夢に見た喫茶店の件などは即物的で好き。DVDのメイキングに登場する監督の頭髪がイレイザー・ヘッドで、爆笑させてくれる。 [review][投票]
★2裸で御免なさい(1956/仏)脇役が脱いで主役が脱がないストリップというぎこちなさが喜劇を損ねており、こちらまでBBにいらぬ気遣いをせねばならん抑圧を味あわされる。「スタア」の時代の終焉は映画を自由にしたのだなあという感想を持った。 [review][投票]
★3ラジオ・デイズ(1987/米)敗戦国の末裔としては、アメリカの44年をリアルに観せられて、同時期を描いた邦画が想起させられ、様々な感慨が湧いた。作者の直接の意図ではあるまいが、それを許してくれる懐は広い。[投票]
★5日本の夜と霧(1960/日)このような論争劇で一編創るリアリティを持ち得た作品は、日本映画空前、おそらく絶後だろう。今でも論争の映画を撮り続けるゴダールだって、影響を受けたはずだ。[投票]
★4セルピコ(1973/米)猫背で無精髭のアル・パチーノの後ろ姿は雄弁だ。ダスティン・ホフマンの『レニー・ブルース』と双璧だと思う。空気読まない奴の凄味。[投票]
★3ラヴ・パレイド(1929/米)国家財政と国王の夫婦仲の改善を並行して描くルリタリアもので、王女の挙手に右往左往する内閣の滑稽も含め、作者が高いところから小馬鹿にしているげな印象が残る。製作当時は、小国を小馬鹿にするのは喜劇の常道であったのだろう。ダンスはいい。[投票]
★2ペレ(1987/スウェーデン=デンマーク)痛々しいが実にありふれた物語が、美しいが何の工夫もない映像で語られる。すんません、退屈でした。[投票]
★4女性の勝利(1946/日)終戦直後らしい、観客に演説するアイディア映画。 [review][投票]
★2サッド ヴァケイション(2007/日)冒頭、遠目から近寄る船と並べた手前で風を切る玩具をピンボケで捉えるところから、既に厭になる。『Helpless』の丁寧さからえらく後退したものだ。灯台とビール瓶がパンフォーカスになっていない『浮草』などあり得ないじゃない。弱い演出を補おうと音楽に頼り過ぎだし、この音楽の一貫性のなさがいかにもダサい。[投票]
★3いとこ同志(1959/仏)天井突き破るストーブの煙突はジャン・クロード・ブリアリの男性自身の隠喩に見えて爆笑してしまう。70年代の日本の青春映画に随分と影響を与えた物語なのだろう。磨り減り感は致し方ない。[投票]
★3許されざる者(1992/米)このエンディングでは納得できない。 [review][投票]
★3ザ・シャウト さまよえる幻響(1978/英)トリュフォーのように展開し、パゾリーニのように盛り上がり、終盤の狂乱は随分と面白い。 [review][投票]
★5美女と怪龍(1955/日)歌舞伎ってのはこんな馬鹿話を演っているのだと蒙を啓かれた [review][投票]
★4悲しみは空の彼方に(1959/米)アクメ・モデル事務所なる主人公の雇われ先に目を疑う。『真夏の夜のジャズ』のマヘリア・ジャクソンの朗唱が拝聴できる嬉しいオマケつき。 [review][投票]
★41936年の日々(1972/ギリシャ)粉飾の必要から彫琢されたテクの数々 [review][投票]
★4ゲームの規則(1939/仏)規則と対面でもって異性=領土を譲り合う(あるいはヒステリックに拳銃をぶっ放す)愚か者たちが、徹底したファルスでもって語られる「戦争映画」 [review][投票]
★4白痴(1951/日)森雅之の造形はいつもながら見事。本当に子ネズミ(ムイシュキンの意)のようだ。『ダンサー・イン・ザ・ダーク』との重要な類似点がひとつ。 [review][投票]
★5春の戯れ(1949/日)高峰秀子宇野重吉の悲恋物語。そこに三島雅夫も絡んで、贅沢な芸達者たちの丁丁発止。 [review][投票]
★4四つのいのち(2010/伊=独=スイス)四つのいのちの連鎖が物語として語られるのだろうなあと観ていると肩透かしを喰らう。そして連鎖などないのが連鎖なのだと気付かされる。子山羊の即物的な描写は『木靴の樹』における牛の輪切りを想起させ秀逸。パルムドッグ賞受賞作は佳作が多い。[投票]