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disjunctiveさんのお気に入りコメント(11/40)

スローなブギにしてくれ(1981/日)★3 とり散らかったままで焦点の定まらない内田栄一の散漫脚本に、持ち味と言えば言えなくもない藤田敏八ののらりくらり演出が追い討ちをかける。ずるずると引っ張られて観終わった後には「ああ、やっぱり敏八だな」の感想と南佳孝の歌声だけが残る。 (ぽんしゅう)[投票(3)]
スローなブギにしてくれ(1981/日)★2 男と女と女と男とがくっついたり離れたりを何だかはっきりしないままダラダラ続けてしんどいだけ。アメ車や米軍ハウスといった文化に余り関心無いらしい藤田敏八の苦し紛れのモラトリアム中年への偏向が益々映画を訳分からなくしてしまった。 (けにろん)[投票(2)]
ベルリンファイル(2013/韓国)★3 序盤から世界中の対立軸をテンコ盛りに登場させてはみたが、とっ散らかしただけで俯瞰的視座が無く設定は雲散霧消。結局、中盤以後は得意分野の男と女と骨肉相食む兄弟の確執に終始。それでも、刹那を体現する役者は良い。特にジヒョンスンボム。 (けにろん)[投票(1)]
ミッドウェイ(2019/米=中国=香港=カナダ)★3 双方向に気を遣った戦局羅列映画で本当は局面の間にあったことを考察せねば今撮る意味もない。大局観に欠けるエメリッヒの志向はディテールへ向かい急降下爆撃の描写は見応えあるし発艦失敗の件など目新しい。東京空襲の空軍挿話は忸怩たるものがあるが。 (けにろん)[投票(2)]
ミッドウェイ(2019/米=中国=香港=カナダ)★4 アバンタイトルは、1937年の東京。そしてファーストカットは葦。最初、ベージュのカーテンかと思った。雁を網で獲ろうとする。逃す米人と捕獲する日本人。何の含意か?しかし、良い出だしではないか。なかなか奥深い。 [review] (ゑぎ)[投票(2)]
対馬丸 −さようなら沖縄−(1982/日)★4 日本アニメの基底を形成する人々が、絶対的確信のもと残した意義ある結晶。芝山的キャラが形成する安寧世界が一転して地獄絵図に突入する衝撃。その沈没シーンは『タイタニック』も真っ青。極限状態の人々を気負い無く描くノーブルさにこそ心撃たれる。 (けにろん)[投票(1)]
TENET テネット(2020/米)★3 オスロ空港での飛行機激突の見せ方は、とてもスペクタクル。こゝが一番良かった。逆行順行の同居は、見たことのない画面になって面白いシーンもあるが、概ね混乱しているだけに思える。音で誤魔化されてる気がする。 [review] (ゑぎ)[投票(3)]
愛、アムール(2012/仏=独=オーストリア)★4 捻りも無い老老介護映画とも思えるのだが、それでも、感情を抑制し事の進行を淡々と凝視する精緻さには引き込まれる。鳩とトランティニャンの引き芝居の長廻しこそハネケの真骨頂。過酷な帰結のあとの黄泉への誘いの陶然。随分優しくなったもんだ。 (けにろん)[投票(2)]
イースタン・プロミス(2007/英=カナダ=米)★4 ナオミ・ワッツの困惑ではないが、実際あんた、どっち行きたいねんと思える半端な終幕に唖然ともした。が、にしても、このドップリとロンドンのマイナーコミューンに浸りきったクローネンバーグの描写の数々。その深みとコクには降参するしかない。 (けにろん)[投票(10)]
悪人伝(2019/韓国)★3 三つ巴が二等辺三角形に収斂し損ね、追う側同士がホモソーシャルに接近しないのはいいが、なら最初から悪をもって悪を制すパターンでいい。ドンソクの暴力発動の読めなさとアンビバレントなマッチョイズムが新鮮で屋上屋な展開を後方に追い遣るのが救い。 (けにろん)[投票(1)]
悪人伝(2019/韓国)★3 極道を演じてなお好感の持てるマ・ドンソクの恐るべきチャームは、お手本にしているであろうロック様と共通している。弱者を理解できる資質と、童貞の英雄に相応しい稚気だ。今作ではヤクザの親分なのに、女のひとりも囲ってない。 (ペンクロフ)[投票(2)]
アメイジング・スパイダーマン(2012/米)★5 全体的にはOKなんだけど、監督としてのマーク・ウェブの個性が、このシリーズにそぐわないと感じる人もいるだろうなとも思う。 [review] (ナム太郎)[投票(7)]
箪笥(2003/韓国)★2 展開する場面が終盤にあるんだけれどそこまではひたすらネタ振りをし続けるし、その中で長い叫び声がこだまする。こっちが判らないのに感情の爆発を見せられても困るんだよな。後は大きい音でその場を持たせたり。未熟な感じです。 (t3b)[投票(1)]
パラノーマル・アクティビティ(2007/米)★3 基本的につまらない。が、このつまらなさは演出家が戦略的に目指したものだ。「不審な物音がする」とか「ドアーがひとりでに動く」といった超些細な事柄を観客に「面白い」と錯覚させるためには、それ以外の場面を必要以上につまらなくすればよい、という戦略。全体の「底下げ」による突出部の捏造。 [review] (3819695)[投票(8)]
パラノーマル・アクティビティ(2007/米)★4 固定の暗視映像の片隅の変異を固唾を呑んで凝視しすることで、安易なアップやコマ伸ばしや字幕やマーキングに飼い慣らされた俺たちの受動姿勢があからさまになる。だから、ロクに何も無いことこそ意味がある。某御大の助言と言うラストは画竜に汚濁だ。 (けにろん)[投票(3)]
さよならをもう一度(1961/米)★4 サガンの中年女性への嗜虐的いたぶりがパリを舞台にした異郷感とシンクロして、受け一方のバーグマンの孤独感をいや増させる。ヌーベルヴァーグのようなシニカルさだ。トニパキの若気の至り的ダメさとモンタンの中年のずるセコさも共に完璧。 (けにろん)[投票(1)]
沈黙の女 ロウフィールド館の惨劇(1995/仏)★4 クロード・シャブロルの演出は処女作『美しきセルジュ』から成熟していたが、今や揺るぎない安定感。別にこれといった事件の起こらない前半から、描写が丹念で実にサスペンスフル。隠し事を周囲に気づかれないよう行動する様を追いかけるだけでこれだけ緊張を醸成する演出力はやはり流石だ。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]
ミッドサマー(2019/米=スウェーデン)★4 新奇な手法を用いなくとも編集と音響のズレで異界を立ち現すことができる。転倒世界を走り続ける車や卓上で胎動し続ける食材は境界で揺らめく夢魔だ。木乃伊獲りがミイラの拐取パターンは新味に乏しいがギャグと剣呑の狭間で醸成される違和感に糊塗される。 (けにろん)[投票(4)]
ミッドサマー(2019/米=スウェーデン)★3 まずは、ハンガリーで撮影されたという、スウェーデン奥地のいかにも人工的な山里の風景と、美しい色彩が印象に残る。その中をとろとろと歩く主人公のダニー、フローレンス・ピューの幼児体型がとても効果を発揮する。 [review] (ゑぎ)[投票(6)]
パーフェクト・ホスト 悪夢の晩餐会(2010/米)★3 監禁サスペンスの部分は、デヴィッド・ハイド・ピアースの怪演ぶりや脱出しようとするジョンとウォーウィックの攻防ぶりでまずまず楽しめるが、終盤の展開は全体的に見るとどうにも蛇足感が否めない。 [review] (わっこ)[投票(1)]