ジェリーさんのコメント: 更新順
波止場(1954/米) | 吹き溜まりの波止場の匂いまで漂ってきそうな優れたロケ撮影。飾らず、そのまま見せることで人間の卑小さも尊厳も等身大に描かれた秀作。 | [投票] | |
フィツカラルド(1982/独) | 二つの川の間の狭い陸地に男は夢をつなげた。川と陸地の位置関係による巧みな象徴作用。それは、狂気と滑稽の狭い狭間に崇高さが存在するというこの映画のテーマに見事に符合している。 [review] | [投票(4)] | |
グッドモーニング・バビロン!(1987/米=仏=伊) | グッドバイ、タビアーニ。 [review] | [投票(1)] | |
天国と地獄(1963/日) | 異様な緊張感漂う密室劇の序盤が好き。特急車両や車を多用し登場人物が動き回る中盤も好き。横浜を日活以上に無国籍的に描いた終幕も好き。なによりも、被害者と誘拐犯を偶然に靴屋のショーウィンドウ前で引き合わせるという心憎さが大好き。一分一秒にアイデアが満載の傑作。 | [投票(4)] | |
ヴィドック(2001/仏) | くそ暑苦しいオヤジの顔のアップやら、CGだとすぐに分かる背景合成やら、無神経極まりない絵の連続で、見終えるのに苦労する。顔の異様なクローズアップといい魔窟の表現といいラストシーンといい、どこからネタをとっているか想像がつく。たぶん [review] | [投票(1)] | |
ウェールズの山(1995/英) | 音楽の使い方は映画のお手本といってもよい。イギリスとアメリカという国こそ違え、若きヒュー・グラントが、名優ジェームズ・スチュアートのような輝きを放ち始めつつある。 | [投票(1)] | |
酔いどれ天使(1948/日) | 三船敏郎という原石のダイアモンドを嬉々として磨いている若き巨匠の息遣いが伝わる。登場人物に落ちる夏の陽とよしずの影のリアルさ。 | [投票] | |
ふたりの男とひとりの女(2000/米) | ジム・キャリーはジャック・レモンとジェリー・ルイスの不思議な化合物。 | [投票(2)] | |
トーマス・クラウン・アフェアー(1999/米) | 全般、平板なのだが、クライマックスシーンだけは、おもしろい。マグリットをモチーフにした不思議なパフォーマンス芸術を見ているよう。 | [投票(2)] | |
ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃(2001/日) | なんともアナーキーにキャラ変質。ゴジラは白目ゾンビ化し、キングギドラは正統派ストロングスタイルも身に付ける。だから、このシリーズはやめられない。 | [投票] | |
ラストエンペラー(1987/英=中国=伊) | 皇帝溥儀は、19世紀という虫籠から20世紀に投げ出された悲しいこおろぎ。実物の紫禁城を使ったことて、ラストシーンが実に強いものとなった。 | [投票(1)] | |
クレイドル・ウィル・ロック(1999/米) | 噛むと硬くてスジが残る牛肉のような映画。理屈っぽさというスジが残るのだ。 [review] | [投票] | |
青いドレスの女(1995/米) | シャープで乾いたキャメラよりも濡れたような艶のあるキャメラの方が、ハード・ボイルドを醸しだすという、これ映画の不思議。それをよく知ってらっしゃる。 | [投票] | |
泥棒成金(1955/米) | アルフレッド・ヒッチコック監督全作品中、最も華麗な作品。ロバート・バークスの神業のフレームの中に、赤や緑やゴールドやイエローやコバルト・ブルーが乱舞する。 [review] | [投票(9)] | |
一番美しく(1944/日) | よくこんな地味なテーマを映画にできたものだ。生真面目すぎるストーリーは、ふくらみに欠けているが、戦時中の何か惻々とした気配が感じられる。 | [投票] | |
小さな赤いビー玉(1975/仏) | どこかユーモラスなエピソードが積み重なっていくうちに、第2次大戦中のユダヤ人の抜き差しならない重苦しい状況が伝わってくる。各ショットは、ナチュラルな光と色彩で描かれ、目を洗うような美しさ。レモネードがこんなにおいしく感じられる映画は、これと、『アラビアのロレンス』。 | [投票(1)] | |
アンドロメダ…(1971/米) | 細胞なのにメタリックな増殖のシーンを観た瞬間、快感で鳥肌が立った。細菌汚染管理のためにあれやこれやの規制をかけている細部の描写も実に乙である。 | [投票(1)] | |
会議は踊る(1931/独) | オペレッタがミュージカル映画にかわっていくグラデーション部分に咲いた大輪の牡丹。歌は古風ではあるが、いつまでも忘れられない愉快感に満ちている。 | [投票] | |
愛情物語(1955/米) | 父親に薦められて観たという、個人的には珍しい経緯をもつ映画。残念なことに乗れなかった。タイロン・パワーがなぜにスターであったかいまだに分からない。キム・ノバクが出てくるところまでなら見られる。 | [投票] | |
明日に向って撃て!(1969/米) | 巷間よく評判に上るエンディングだが、『あぶない刑事』にまんまぱくられるレベルのセンスで、終幕をきっぱりと終わらせる強さをこの映画以降、映画は失い始めた。後に続いた『フレンチ・コネクション』がこれに輪をかけた。作品全体を見ても甘すぎる。 | [投票] |