緑雨さんのコメント: 更新順
監督・ばんざい!(2007/日) | つまらない、笑えないという以前に、あからさまに勝負を避けているところが最低。説明ナレーションの言い訳がましさが何より気に入らない。 [review] | [投票(2)] | |
風立ちぬ(2013/日) | ここで「生きる」とは「誠実に生きる」ことである。何故誠実に生きなければならないか?人間の人生は有限だからだ。人生の有限性を否応にも実感させられる年齢にならなければこれは伝わらないだろう。その意味でR-40指定。 [review] | [投票(7)] | |
TAKESHIS’(2005/日) | 北野武の『マルホランド・ドライブ』。アイデア自体はオリジナルではないが、その実装にはユニークさがある。 [review] | [投票] | |
座頭市(2003/日) | 現代劇においては大胆な省略として効果を生む独特のカッティングの間合いが、「行間」をあまり必要としない時代劇エンタメとなるとテンポの悪さ、野暮ったさとして感じられる。芸人ビートたけしと映像作家北野武の皮肉なすれ違い。 [review] | [投票] | |
ナバロンの要塞(1961/米) | ラスト10分のクライマックスに至るまでの長い長い前フリ。グレゴリー・ペックはマッチョ過ぎて渋みに欠けるが、アンソニー・クインの味わいのある顔面がそれを補う。 [review] | [投票] | |
八日目の蝉(2011/日) | 見応えはある。が、演出に驚きが無い。肝心なことはみな台詞で語られてしまうし。井上真央は頑張ってはいるが、この役を演じるにはあまりに屈託が無い。このような壮絶な生い立ちとどう折り合いをつけて生きてきたのかが滲み出てこない。 [review] | [投票(2)] | |
菊次郎の夏(1999/日) | 悪ノリも、徹底して楽しんで創ればちゃんと映画になる。気の利いた台詞など無い、ただ黙って下を向いている画面でも、適切に繋げば感情が伝わる。 [review] | [投票] | |
HANA-BI(1997/日) | 身内に対する底なしの愛と、表裏一体を為す身勝手さ。北野武という人のエゴがかなりストレートに反映されているように思う。だからこそ心動かす力強さを湛える一方で鼻白ませる何かをも感じる。 [review] | [投票(3)] | |
パンダ・コパンダ 雨ふりサーカスの巻(1973/日) | シリーズ二篇通じて、あらゆる事象現象を屈託なく肯定的に受け止めてきたミミ子が、唯一度だけサーカス団長に仕向ける怒りの感情。そこに思想性を垣間見る。そしてパパンダの全能性が全てを吹き飛ばす! | [投票(2)] | |
パンダ・コパンダ(1972/日) | 何が起きても「ステキ!」の一言でポジティブに受け容れてしまう全能なる肯定観が圧倒的。あなたがパパであたしがママよとか、異常な関係性を躊躇なく築き上げてしまう大胆さ。シュールと云うのともまた異なる、幼児性への確信的憑依に恐れ入る。 | [投票(1)] | |
女は二度生まれる(1961/日) | 昭和中期日本のセックスシンボル若尾文子を捉えた最高峰。ナチュラルでイノセントなスケベさというか。山村聰、山茶花究、フランキー堺…男どもが隠しきれない情事の前の高揚感がなんだかリアルだし。 [review] | [投票(2)] | |
50/50 フィフティ・フィフティ(2011/米) | 人物造形がよく考えられているな、という印象。それが映画全体の好感に繋がっている。車社会米国民でありながら免許を持っていないという主人公のキャラ設定がまずユニークだ。 [review] | [投票(1)] | |
さよなら渓谷(2013/日) | 同じ吉田修一原作で作風にも通じるものがある『悪人』とどうしても比べてしまうが、やはりシチュエーションがよいのだ。プレハブ長屋、急勾配、清流と渓谷。この静謐な場に佇んで暮らす真木よう子と大西信満のリアリティ。 [review] | [投票(4)] | |
終戦のエンペラー(2012/日=米) | 視点が想像以上にニュートラルなことに驚く。天皇の戦争責任という日本社会におけるタブーに踏み込む一方で、原爆投下の記録映像に始まり大空襲による破壊殺戮を率直に描いている点でバランスが取れている。 [review] | [投票(1)] | |
平成狸合戦ぽんぽこ(1994/日) | しかし、こうして造成されたニュータウンも今や高齢化で限界集落化の危機が叫ばれるようになっているとは、僅か20年足らず前のこの映画でも全く想定されていないあたり、人間とタヌキも勝者・敗者と云うほどに明暗分かち難い感慨はある。 [review] | [投票(2)] | |
Dr.パルナサスの鏡(2009/英=カナダ) | 相変わらずのギリアム節、まあお話自体は全くもって面白くないのだが、変に理屈っぽくなく無邪気な分『未来世紀ブラジル』なんかよりいいと思う。 [review] | [投票(1)] | |
華麗なるギャツビー(2013/米) | 花火をバックにしたギャツビー初登場カットの演出があまりにイケてないのでビックリした。ディカプリオの微妙な笑顔には思わずバカリズムの表情を重ねてしまったぞ。 [review] | [投票(2)] | |
みんな〜やってるか!(1994/日) | スクリーンでやる意義を全く感じさせないという点では後年の松本人志作品よりもずっと腰が据わった開き直りぶり。序盤の銀行強盗のショートコントを繰り返す件りのベタさが好きだ。 [review] | [投票] | |
日本の夜と霧(1960/日) | マジメなんだかバカなんだか。大総括合戦には博物館的興味をそそられる。珍妙な長回しといい、面白い映画であるのは確か。語彙豊富で流麗ながらも何一つ耳に入ってこない吉沢京夫の形式演説っぷり、芥川比呂志演じるヘタレ教授の造形も絶品。 | [投票(1)] | |
キッズ・オールライト(2010/米) | ストレートな男女の夫婦家庭だとしてもほぼ成立しそうな凡庸な物語。だが、社会的・政治的にはそれが重要なのかもしれない。かといって退屈ではない。それは登場人物が魅力的に造形されているがゆえだろう。子供たちも含め、皆decentなのがよい。 [review] | [投票(1)] |