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緑雨さんのコメント: 更新順

★3日本の夜と霧(1960/日)マジメなんだかバカなんだか。大総括合戦には博物館的興味をそそられる。珍妙な長回しといい、面白い映画であるのは確か。語彙豊富で流麗ながらも何一つ耳に入ってこない吉沢京夫の形式演説っぷり、芥川比呂志演じるヘタレ教授の造形も絶品。[投票(1)]
★3キッズ・オールライト(2010/米)ストレートな男女の夫婦家庭だとしてもほぼ成立しそうな凡庸な物語。だが、社会的・政治的にはそれが重要なのかもしれない。かといって退屈ではない。それは登場人物が魅力的に造形されているがゆえだろう。子供たちも含め、皆decentなのがよい。 [review][投票(1)]
★3トロイ(2004/米)槍で、弓矢で、剣で、「突き刺す」アクションの強さが印象的。東洋的な「斬る」アクションの軽快さとは一味違う痛みと重厚さ。取って付けたようなロマンス部門はハリウッド流だけど、絶対正義のヒーローが不在なあたりはギリシャ悲劇的な趣きを維持している。 [review][投票(2)]
★2グランド・マスター(2013/香港)実在の人物を描いた作品ゆえもあるだろうが、説明台詞が多くて乗れない。この期に及んでこの程度のアクションを撮ろうと思った意図が不可解。トニー・レオンってのも今更感アリアリだし。 [review][投票]
★4BIUTIFUL ビューティフル(2010/メキシコ=スペイン)不治の病、家庭問題、不法移民ビジネス、死出をサポートする特別な能力…主人公を巡る複数の挿話が並行的に進行し、それぞれが絶望に向かう。バルセロナに中国移民という奇異さ。あの地下室の件りのインパクト。 [review][投票(1)]
★4ソナチネ(1993/日)大の大人、しかもヤクザが悪ガキのようにふざけ合う。そして突如訪れる終末。ヤバイことして遊んでいられたガキの時間は二度と還らない。幼児性への郷愁と、不可逆性ゆえの哀愁。 [review][投票(2)]
★4あの夏、いちばん静かな海。(1991/日)先週、久々に観てからというもの、何だか心がざわめいて落ち着かない。この映画からは「自由」を感じる。人間という生き物が持つ本質的な「自由」。耳が「不自由」な二人が描かれているというのに。 [review][投票(2)]
★33−4X10月(1990/日)青臭さとそれを照れ隠しする悪ふざけ。北野映画の一つの系譜、その原型がここにある。 [review][投票(2)]
★5サイコ(1960/米)ヒッチコック一流の手練手管をあらゆる面から堪能できる。これだけ分かりやすくテクニックが駆使されていながら、それでも存分に楽しめる、というところが素晴らしい。 [review][投票(3)]
★4ホーリー・モーターズ(2012/仏=独)傑作。可笑しくってたまらんかったが本質をえぐっている。ダウンタウンの松っちゃんがやりたいのってこんな感じなんじゃないかな、と思った。 [review][投票(2)]
★4曽根崎心中(1978/日)「過剰」というエンターテインメント。映画的表現の一つの極致。非道と卑劣の限りを尽くして狂い暴れまくる橋本功の悪役ぶりだけでも一見の価値あり。 [review][投票(2)]
★4ペイルライダー(1985/米)シェーン』と作劇の骨格は同じだけど、こちらのほうが数段カッコイイ。主人公に「牧師」という属性を持たせたことで全編が神性を帯びる。 [review][投票(3)]
★3ザ・マスター(2012/米)哀しき人生のロードムービー。最初と最後の海岸のシーンには、岡本喜八の『肉弾』と通じるものを感じた。 [review][投票(3)]
★2マルタの鷹(1941/米)すべてが台詞で説明される。一番嫌いな類いの映画。序盤、窓ガラスにディスプレイされた事務所(探偵)の名前の影を使った演出はなかなかよかったんだが…。ボギーの声はやっぱりいい。如何わしさと男気が同居しているような個性と存在感。[投票(1)]
★3ジャンゴ 繋がれざる者(2012/米)「銃弾を受けて肉塊が飛び散る」という現象に着目し、エンターテインメントに活用したという点では『プライベート・ライアン』と双璧。 [review][投票(2)]
★3仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム(2012/日)多層構造世界の在りようは『インセプション』の真似事。そこにまさかのポワトリンを咬ませることでオリジナルな面白さが生まれる。悪くない。クライマックスは殆どアニメだが…[投票]
★2映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(2013/日)ミステリ仕立てというのもあるが、子供向け映画にしては何本も伏線張りすぎでちょっと理屈っぽい。作品世界にもっとのめり込ませてほしい。ネコ化するドラも作劇に活かされず。[投票]
★2エデンの東(1955/米)善と悪の二項対立の表現がレッテル貼りにしか思えず深みがない。母と弟は大した「悪」には見えず、父と兄の頑迷な生真面目さの方がエキセントリックに映ってしまうのは、けっして時代というフィルターを通して観ているせいだけではないだろう。 [review][投票(5)]
★4その男、凶暴につき(1989/日)あまり指摘されていないようが気がするけど、イーストウッド映画との共通性を感じる。単に無法刑事というキャラ設定が共通しているというだけでなく、街の撮り方とか、バディ・ムーヴィーとしての在り方とか。 [review][投票(1)]
★4アウトレイジ(2010/日)脚本家、或いは編集者としての北野武の聡明さが際立つ作品。演出だけを取り上げれば然程のキレを感じないが、これだけの手際のよさを見せつけられればそれも構わないという気になってくる。 [review][投票]