★2 | 溝口健二を小津安二郎との対比で議論してみよう。作家は自分の表現したいことを表現するために自分のスタイルを選んでいることがよく分かる。溝口が描きたいのはエネルギーであり、小津が描きたいのはエントロピーである。 [review] (ジェリー) | [投票(4)] |
★4 | 杉山公平も大したもんだ!もう完璧なまでのスタジオ映画。何よりもこの色調の統一が凄い。唯一(?)ワンカットある行軍シーンのロケ撮影との色調の調和は一体どうしたらこんな事が出来るのだろうと思う。フィルムに悲しみと怒りが満ち満ちている。そしてその高揚が確実にフィルムに定着している。 (ゑぎ) | [投票(1)] |
★3 | 普通に観ることのできる出来である、にも関わらず物足りないのは何故だろうか。溝口的なパッションの高まりが終ぞ表れてこないからか。杉山公平のカメラは悪くない。 (赤い戦車) | [投票] |
★3 | せめて180分は必要であろう内容を、98分の尺にギュギュっと凝縮。ゆえに駆け足でダイジェスト的展開にビックリだし、溝口にしては大味で凡庸。ま、溝口特有のウジウジした芸術的演出をされても、それはそれで鬱陶しいから、これで良いんだが。['06.7.20VIDEO] [review] (直人) | [投票(2)] |
★3 | しっとり纏めた佳作だが、『雨月』で無名の者の哀悼を行ったミゾグチが、なんでいまさら王朝戦記の悲恋なのか、というところで引っかかってしまう。体制側からみた『山椒大夫』という取り方もできなくはないが、その視点に深みがある訳ではなかった。 [review] (寒山拾得) | [投票] |