この壮大なる物語、私は特に違和感も持たず、すんなりと受け入れられました。 冒頭からのガンダルフ（イアン・マッケラン）登場に（キャスティングお見事です）すぐさま心が躍らされる。 そしとホビット庄、ホビット達。この愛すべき種族の彼らをよく再現してくれたと私は思います。 次は何が始まるんだろう？とホビットの子供たちと同様ワクワクさせられっぱなしでした。 特に花火のシーン、それを見る彼らのリアクションといったら本当にホビット族という彼らをじつによくあらわしている、と。 ナイスリアクションです、ホビットくん達。

そしてガンダルフにより話を聞かされ指輪を手にしたフロドが、長く苦しく果てしない旅に向かって行く…。

フロドは決して正義感と使命感たっぷり持ったヒーローでは決してない。出来る事ならばこんな事はやりたくないし 大好きなホビット庄でずっと楽しく暮らして生きたい。戦う事だって出来るわけでもないのだから。 それでも純粋な心を持つ彼は決心をする。　（本当はもうちょっとぐだぐだするんだけどね） 彼を心から慕う親友：サムと共に。　私は原作のピピンとメリーが仲間に加わるエピソードがとても好きなのですが 野菜泥棒（中）のピピンとメリーが旅の仲間に加わる、このように原作とは違った形を取っていても、 これで彼らのキャラクターを説明できているしそれはそれで良いと思います。　この後そんな感じにうまくまとめられて 出てくるところが結構ありますが、「それはそれでね、」と今のところ納得できています。

ただしこれはヒドイぞ説明不足だぞと中途半端な描写はっていうものもそりゃありますけど…。 私はうまくまとめてくれたな、と思ってる方デス。

いろいろと物語が進むに連れてそのシーン、そのシーン事の感想を書いていこうと思いましたが、めちゃめちゃ 長くなりそうなので、う〜ん、いいや。感じた所だけうだうだ書いていくことにしよう。

↑でも言いましたがキャスティング。　良い◎です。　特にガンダルフ、サルマン、アラゴルン。この３人文句ナシ。 ガンダルフ対サルマン。　この２人の対面なんていやいやゾクゾクしっぱなし。 ちょっとゴロンゴロン〜！ドグワァッ！のアクション系に走ってしまった「対決」よりももっとこう、威厳のある 戦いで見たかった気はするが。（見ていてそんなに激しく動いてお二方大丈夫なんかと思ったし）

アラゴルン。　頼もしい。ステキ。フロドではなく勇敢なところを見せてくれたピピンとメリーを思い彼らの救出を 優先した彼と仲間。彼らの中には徐々にだったが築き上げられてきた友の証があると見れ、感動しました。

私はボロミアも人間臭くて好きですね。　ボロミアには終始ドキドキさせられっぱなし でしたがやはり最後もドキドキ（違ったドキドキか）させられました。　男の熱い友情に乾杯。

ちょっと物足りないのはレゴラス。エルフらしく気品を持ちそりゃもう美しくて美しいのですが、弓ばっかボンボン 打ってばかりでなくもっといろいろ動いて欲しかったかも。次作からの活躍に期待ってところでしょうか。

あとはもうホビット達ですね。　この４人、もうどうしようもないです（いい意味で）。 小さくていっつもちょこまかちょこまかしてるわー、おっちょこちょいなものはいるわー、と大暴れ。 ホビットの魅力が存分に出ております。　ピピンとメリーのコンビも最強です。 今回私の母性本能を激しく刺激していただいたイライジャ・ウッド演じる主人公のフロドですが、 映画の中ではとても物分りが良い純粋無垢なおぼっちゃまという感じになってます。 何も知らない頃のフロドはキラキラした瞳が美しい純朴青年でしたが、旅が進むに連れてその瞳が暗く、陰りはじめる。

しかしながらもその中にもしっかりと前を向き始め、自分の運命に立ち向かおうとする一人の小さな青年がおり、 応援せずにはいられなかった。　他の種族達があつまり運命を決める会議の中で、ひとり意を決して自分が行くと 言い出した彼の小さな姿に思わず涙。

そしてラスト、自分で決めた道をこれから歩みだそうとする姿には、敵が来るとどうしても 仰向けに倒れてしまい、急所を思いっきりさらしちゃうような（見てて危なすぎ）弱々しいフロドの姿はありませんでした。

これからまだまだ続くこの物語。　まだ続くのにここだけで評価しろなんて私には無理だ。

…なんてエラそうなことを言ってみちゃってますが、　この映画はすべて見てから評価をしてみたいと自分で思ったから なので★グレー状態なだけです。 　　次まであと１年待たせる？ラストはさらに１年だと？ じゃあこっちも評価つけるのはあと２年後にでもしたるわい。　　と続きが見たくてたまらない私のちっぽけな反抗心でございます。

でもこのレビューを見てもらっちゃえば評価バレバレですけどね…。　　や、まだわからないぞ。

最後に、やはり原作とは違う　「追われる事、そして逃げ続ける事」のハラハラさよりも「敵と戦う」ことにやや重点を置かれ過ぎた 感じもしますが、 まだまだ見逃せない、見逃さないぞ、という気分であります。

私は間違いなくこの物語にハマッていると断言できます。