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★4クレールの膝(1970/仏)本当の意味では誰にも触れることのできない些細な神秘に気付く聡明さ(と密かに動揺する内気さ)がロメールにはある。結局何も起こらない夏。湖水の青さだけがどこまでも爽やか。junojuna[投票(1)]
★5おかあさん(1952/日)ヒヤリと冷たい翳はあっても、太陽の匂いははち切れんばかり。田中絹代や香川京子の何がいいのかと思っていた私は馬鹿だった。彼女達の明るさ、それはもうほとんど奇跡に近い。3819695[投票(1)]
★4戦艦シュペー号の最後(1956/英)無駄のない姿、一糸乱れぬ動き。軍艦は美しい生き物。語り口もまた端正さを終始失わない。女も色恋も出てこないのに艶かしい余情を残す。赤い朝焼け。闇の中の炎。これこそ叙事詩。ジェリー[投票(1)]
★4ビデオドローム(1983/カナダ)最もハードコアなものは頭の中にあることをクローネンバーグは知っている。「大脳皮質ポルノ」であり「脳という新大陸を巡る市民戦争」。そしてラストは来たるべき最終戦争への跳躍だ。いくけん[投票(1)]
★5ワイルドバンチ(1969/米)男らしさに悪酔いしてしまったような連中が、二日酔いの朝、この世の無意味に耐えられず、迎え酒にさらに強い酒をあおるような話。そして、ぶち撒けられる反吐があの壮絶な銃撃戦。Lostie, 死ぬまでシネマ, けにろん, ほか7 名[投票(7)]
★4禁断の惑星(1956/米)古いSF映画はノスタルジックで楽しいお菓子だ。ガチャガチャいうロボット・キスを知らない異星の娘・電子音楽。骨董と化した未来には何か切ない善良さ・無垢があって心を打たれる。ジェリー[投票(1)]
★3鰯雲(1958/日)成瀬には珍しい野の匂いのするメロドラマ。秋の鰯雲(「弱い」という字が入っている)が多分一生に一度きりの恋愛を映して哀しくも美しい。鋤き起こした土の官能的な黒さも印象的。ジェリー[投票(1)]
★4娘・妻・母(1960/日)成瀬の非情の描写が冴える。日常のあれこれを淡々と写しながら、身の置き所の無い人々の生き辛さを浮かび上がらせる。台詞の端々にチラつく残酷さに唖然、そして痺れた。 [review]づん, ジェリー, 3819695, ぽんしゅうほか5 名[投票(5)]
★4新・平家物語(1955/日)貴族から武士へという劇的な権力交代を、清盛による一種の父殺しとして描く巧みな筋立て。僧兵共の集会に、婚礼の群舞に、「革命前夜」の熱気が漲る。鮮やかなカラーも素晴らしい。いくけん[投票(1)]
★4サンライズ(1927/米)月の光が殺意を、水が受難を、朝日が再生をもたらす。ムルナウの興味は何より人間の情念にある。それは人間の内なる自然であり、自然と交霊する通路なのだ。ダークで美しい映画。ゑぎ[投票(1)]
★4死刑執行人もまた死す(1943/米)生死を賭けた詐術の網の目。そこには何か超現実的な脆さ、善悪を超えた酷薄さ、異様な美しさがある。人間に自由などない。薄氷の戦いがあるだけ。「執行」のその日が来るまで…。ジョー・チップ, ジェリー[投票(2)]
★5小早川家の秋(1961/日)上方で撮る小津は普段よりずっと艶めかしい。いや、あの緑の川面、西日に輝く簾の怪奇な色彩は…ここはもう彼岸なのか?あっちの家とこっちの家、あの世とこの世でかくれんぼ!ジェリー[投票(1)]
★5メトロポリス(1927/独)ラングの描く人間は理性を持たない純粋のエネルギー体だ。その必然として都市は内から爆発するのだ。煌めくアナキズム!悪夢のゴシック機械様式!その時、暗黒神は降臨する!けにろん[投票(1)]
★4フロスト×ニクソン(2008/米)現代の剣闘士はTVという四角い闘技場で戦う。そこにあるのは非情と酷薄のみ。死所を求めて彷徨う獣のようなニクソンの痛ましさ。しかしこれは友情のドラマなのだと私は考えたい。3819695, 甘崎庵[投票(2)]
★4ブラック・ダリア(2006/米=独)LAという街の白痴的な底の浅さと、それ故の闇の深さを描いて、歪んだアミューズメントパークを見ているようだ。『マルホランド・ドライブ』や『チャイナタウン』ほどの域には達しなかったが。くたー, たかひこ, ジェリー[投票(3)]
★5赤西蠣太(1936/日)クラシックをモダニズムで再構築するならこうやれ!とぼけたエスプリ。時代劇的大仰を処理する機知。時に前衛。格好いいものを作るのに凄む必要などないことを伊丹は知っている。けにろん[投票(1)]
★4ロリータ(1962/英)教養はあるのに愛が解らない男の、独り遊びにも似た小娘への恋、そして、無残な敗北。理知的な男が理知ゆえに、ささいな盲点から狂気に追い込まれてゆくキューブリック好みの話。太陽と戦慄[投票(1)]
★3独立愚連隊西へ(1960/日)ちまちました事物が出てこないので精神衛生上とても良い。「それがどうした、やってやるぞ」的な明るい好戦性。個人主義と行動への信頼。いずれも日本映画では希少価値。痛快。ぽんしゅう[投票(1)]
★3お早よう(1959/日)オナラ・噂話・愚痴・我が儘・恋愛。出るものを出すのが人生だ、と言わんばかりの小津のユーモアとニヒリズム。青空に翻るパンツ。便所の換気筒に立つ湯気まで撮る下世話ぶりが凄い。ジェリー[投票(1)]
★4青春群像(1953/伊)「一人醒めている者」だったフェリーニは「祭り」の一員であることに、「子供の時間」に憧れ続けた人だと思う。だから彼は発たねばならなかった。これはそんな彼による偽青春映画。けにろん[投票(1)]