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ジェリーさんのコメント: 点数順

★38人の女たち(2002/仏)冒頭に屋外撮影がワンカットあるだけで、以降は全く室内撮影のみに終始する。けれども多角的な撮影と絢爛な色使い(絨毯やカーテンの基調色の赤が効く)で我が眼はワインに酔ったかのようだ。豪奢な女優が縦横に動いて、喜劇が終結に向けて一気駆けする速度感が素晴らしい。[投票(3)]
★3青空娘(1957/日)題材の好き嫌いとは別の話であるが、鈍重なスケール感を極力廃し、場面転換の速さと画面にきらめきを与える風俗描写、若尾文子のスカートを膨らませる風の心地良さを大事にした佳作。ヒットした大衆歌謡曲に通じるような細やかな神経が行き届いている。[投票(3)]
★3モンソーのパン屋の女の子(1962/仏)シニカルな目線がすばらしい。ご都合主義的なストーリーテリングでありながら、作為性は希薄できわめて自然な流れを感じさせる。このスタイルはこの作家一貫して変わらない。20分弱という短編にここまで男のずるさをもりこめる脚本力も立派だ。[投票(3)]
★3大菩薩峠 竜神の巻(1960/日)中村玉緒の独壇場といってよい一編。1960年代のカラーフィルム画調が既に看取されるが、一世代前のこってり感もいまだ残り、それに透明感も加わるこの時期の画調の美しさは筆舌に尽くしがたい。炎の色は完璧。この炎は勿論中村玉緒の情炎を象徴する。[投票(3)]
★3タイトロープ(1984/米)犬を飼うという設定1つで上質のユーモアがこの映画に生まれ、クリント・イーストウッド監督作品と見まがう聡明さが感じられる。夜間撮影の名手ブルース・サーティーズがシャープでめりはりのきいた画面作りを心がけていてアメリカ映画というにふさわしい味わいとなった。[投票(3)]
★3クジラの島の少女(2002/ニュージーランド=独)結局のところ、「世界を救うのは、女性か、あるいは男性である」という当たり前のことをえんえん語られていたような気がする。どこからも出発していないし、どこにも到着していない。にもかかわらず、この映画は成功した映画なのだ、という不思議。 [review][投票(3)]
★3鍵(1959/日)昭和戦前世代の夫婦の閨房生活の新趣向に一世代下の実の娘とその婚約者が加担してしまうという筋書きだけで、この原作の映画化の無謀は保証されたものと思ってみていたら、予想外の健闘ぶり。京マチ子中村鴈治郎が砂上に楼閣を描いて見せた。 娘敏子を演じる叶順子は、性意識表現に隠微さが要求され、さぞ難しかったろう。[投票(3)]
★3引き裂かれたカーテン(1966/米)ヒッチコックの緩んだ戒律。 [review][投票(3)]
★3百万長者と結婚する方法(1953/米)シネスコ版の横長さを使い切るには、 ローレン・バコールマリリン・モンローベティ・グレイブル をフラット3で使う必要があったと推察する。しかし、マリリン・モンロー 一人に画面で横長に寝そべっていて欲しかったという希望もないわけではない。[投票(3)]
★3山の音(1954/日)ごめんなさい、巨匠にむかって大変失礼ですけど、映画を通して全体的に退廃が不足しております。 [review][投票(3)]
★317歳のカルテ(1999/米)映画として表現するに当たっての良心は感じるのだが、それが映画的にどうかというと、あまりたいしたことない。出演者のがんばりは凄く伝わるのでそれはすばらしい。[投票(3)]
★3キネマの天地(1986/日)当時の松竹女優には、「えっ、なぜこんな人が」という人も多いが、そのリアリズム追求の結果有森也実を選んでいるとしたら、的確な人選である。岸部一徳とか松本幸四郎とか渥美清とかうまい脇役連との対比効果強烈。[投票(3)]
★3ニューヨークの王様(1957/英)チャップリンの老いた姿は隠しようもないが、王様がウミガメのスープを注文するシーンで、鍛え込んだ身振り表現能力が居合い一閃のような鮮やかさで光る。[投票(3)]
★3レッド・ブル(1988/米)英語の苦手な俳優を主役にするために、いろいろ苦労するもんだ。[投票(3)]
★3最後のブルース・リー ドラゴンへの道(1972/香港)対決の前の準備運動。映画の対決シーンはあまたあるが、ここを丹念に見せたのはこれが初めてでは。[投票(3)]
★3めし(1951/日)女性は家にいるのが一番って言われ続けて年をとっていく。それを肯定できるときとできないときがあるからこういうドラマが作られる。女優陣が豪華。[投票(3)]
★3グリーンマイル(1999/米)ごったまぜの素材で作った澄まし汁のような味。怖いもの見たさの冷浴効果と贖罪の快感に浸るという温浴効果とが混ざらず併存している。[投票(3)]
★3刑事ジョン・ブック 目撃者(1985/米)設定が禁欲的であればあるほど「いやらしさ」が漂ってしまうことってありますよね。[投票(3)]
★3巴里の女性(1923/米)変なたとえだが、主役のエドナ・パーヴィアンスが平家物語に出てくる白拍子のように哀しい。電車の出発シーンの凝った光と影の演出は当時評判だったらしい。ソフィスティケートされた都会的な画像もチャップリンは撮ることができた。[投票(3)]
★3オリエント急行殺人事件(1974/英)集まった役者にびっくりしました。ショーン・コネリーがオリエント急行に乗るのは2度目ですね。[投票(3)]