動物園のクマさんのコメント: 更新順
父ありき(1942/日) | 佐分利信の膝まで収めた病室、次の間を手前に配し向かいの旅館まで捉えた旅館、紡績工場、、、スタンダードサイズ、縦の構図の至高。見上げるような佐野周二の背中、規則正しく繰り返し投げ入れられる釣竿、、、周吉のセリフのように [review] | [投票(2)] | |
秋日和(1960/日) | 小津は四番バッターは杉村春子、岡田茉莉子は一番バッター、と言ったそうだが、まさにアプレゲールな一番バッターらしい彼女。寿司屋、アパート、丸の内、うなぎや、高橋とよの店、バー、ゴルフショップなど、美術品。 | [投票] | |
ル・アーヴルの靴みがき(2011/フィンランド=仏=独) | コンテナの扉を開け、酒場のドアに鍵を締め、洋服ダンスの戸を開け、妻は「待って」とドアを開けようとする夫を止め、刑事は船底の扉を開けて締める。いつもの青と赤、顔に加え、足と扉の映画になった。女性がみんな美しい。 | [投票(2)] | |
河(1951/米=仏=インド) | 娘は恋に恋し、男は失ったものに拘り、子供は好奇心そのままに夢中になる。船は川面を滑り、花は咲き、娘は水を浴び、人は歌い踊り、午睡に耽る。そして、命が生まれ、失われ、河は流れ、一日は終わり、始まる。ルノワールだ! | [投票(2)] | |
忘れじの面影(1948/米) | カメラは行き交うカップルを揺れるように渡り歩き、そして階段を登りながら、彼の噂話と階下の彼の姿を捉える。すべての偶然は計算されていると言う彼女の言葉、そしてこの映画そのものの。何と素晴らしいウィーンオペラ座の場面。ブラボー! | [投票(1)] | |
街のあかり(2006/フィンランド=独=仏) | 刑務所とは全く異なる、この愛想の無い日常。塀の外は無愛想の中にオレンジと赤があるだけ。顔をまともに見ることの緊張、と強いられた現実の無愛想に囲まれたカウリスマキの世界は、時々帰りたくなる暖かさがある。音楽のセンスも光る。 | [投票(2)] | |
ひとりぼっちの青春(1969/米) | ほんとに救われないラスト。無意味なことに躍起になる、それを見て無意味に喜ぶ、共に人間。希望はあって欲しいと信じていた時代。今は誰もそんなことさえ信じない。本当は救われるラストかもしれない。 | [投票] | |
ペイルライダー(1985/米) | 左手でダイナマイトを投げ、左手で止めを刺す。背中に聖痕を持つ幽霊は悪魔の手を駆使し、少女は「みんな、あなたを愛している」と叫ぶ。幽霊は走らないし、歩き、青白き馬に乗り、突然現れ、突然消えるだけ。肅然として観るべき西部劇。 [review] | [投票] | |
肉屋(1969/仏) | フランスは行ったことないんだけど、クロード・シャブロルは、ヌーヴェル・ヴァーグの人たちの中でも、もっともアメリカ映画を継承していて、もっともフランスだ、と思うのは、この映画を観ても感じる雑感。息を飲むラスト。 | [投票] | |
エル・ドラド(1966/米) | ジョン・ウェイン は言う、「後は、プロに任せな」。そう、まさにプロの仕事。 | [投票] | |
桃色の店(1940/米) | しゃれてます。ほぼ店内、室内の視覚範囲の中で、人が現れては消え、寄り添っては離れ、を繰り返すテンポ。ジェームズ・スチュワートの突出した長身が、画面に不安定なワクワク感を生み出す。そして、感動的な雪。 | [投票(2)] | |
脱出(1945/米) | どう脱出するか、なんて映画の魅力に全く関係ない潔さ。とにかく、抜けがないハワード・ホークス。観るたびにこのローレン・バコールに似た人に会ったことがある、と思うのだが誰かは思い出せない、、、、 [review] | [投票(2)] | |
狩人の夜(1955/米) | 驚愕の映画。全編スタジオで撮影された神秘的な構図は、一つ一つがあっと息を飲む静止画のようで、ストーリーに必要かどうかは関係なく、その連続のつなぎが映画的な興奮を醸す。情けないけど、何が写っているかを語るしか術がない。 [review] | [投票(3)] | |
下り階段をのぼれ(1967/米) | 何ともまあ、お幸せなお話。 | [投票] | |
何がジェーンに起こったか?(1962/米) | 演出のくどさ加減をらくらく乗り越える二人。ベティ・デイヴィスは、いっちゃっているのか、上手なのか?ジョーン・クロフォードは? [review] | [投票] | |
教授と美女(1941/米) | 息つく暇もなく、あっという間に幸せな気分になる傑作。ゲイリー・クーパーの野暮ったさとバーバラ・スタンウィック の艶やかさ、教授陣の何とまあ可愛いこと。 | [投票(2)] | |
リオ・ブラボー(1959/米) | アンジー・ディッキンソンが投げた鉢を合図にリッキー・ネルソンからライフルが音もなく宙を浮いてジョン・ウェインの手に渡り、『七人の侍』の志村喬真っ青の瞬殺。まさに「奥さんや子供がいる素人はすっこんでろ」のプロの仕事。ハワード・ホークスの心意気見事! | [投票] | |
イヴの総て(1950/米) | ベティー・デイビスはもちろん、アン・バクスター、セレステ・ホルム、セルマ・リッターと女優陣が素晴らしい。あらためて、女は怖いし、男は子供。マンキウィッツは女優の魔術師。 | [投票] | |
東京物語(1953/日) | 熱海の海岸の場面もいいですけど、山村聡の下の男の子と東山千恵子が土手で遊ぶ場面も好きです。東野栄次郎も大坂志郎もいいっす。 | [投票] | |
めまい(1958/米) | らせんの階段、落ちる恐怖、ゆったりとした追跡、、傑作ですね。キム・ノヴァクには申し訳ないけどグレース・ケリーを失ったヒッチコックがグレース・ケリーを作っちまう、なんて、たまんねー快感。 | [投票] |