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寒山拾得さんのコメント: 投票数順

★5てなもんやコネクション(1990/日)香港の水上バラック。ここらの土地は家を建てれば自分のものだ。即ち『ロビンソン』と同じ占有の主題が、香港では具体的に展開されている。デ=シーカの『屋根』とも主題を共有するだろう [review][投票]
★4JUNK FOOD/ジャンク フード(1998/日)20世紀に外国人労働者を描き続けていたという一点だけでも山本政志は後世に残るだろう。これは20世紀末の『どっこい生きてる』だ。 [review][投票]
★4水の声を聞く(2014/日)本当に困った人を前にしたとき、高額納付を強いる新興宗教とは何だろうか、という真摯な現状批判。 [review][投票]
★3親不孝通り(1958/日)何でアメリカ人相手なのか判らなかったが、賭けするボーリング場が面白い。流行が始まっていたのだろう。自動ピン立てマシンもすでにある。60年代になり映画が不況になると、映画館は多くがボーリング場に改装されるのだが、50年代の映画館はこれをまだ知らない。 [review][投票]
★3闇を横切れ(1959/日)キノシタ『善魔』みたいなもので、云いたいことは判る気がするがこんな上手く行くもんかとも思わされる山村聰の二段階革命論 [review][投票]
★4女体(1969/日)痴人の愛』系統の浅丘ルリ子。ラリっているのだろう。冒頭で踊りながら大学会議室の机の角齧るのが素敵。不自由なのは外さないブラで、スターシステムとダイニチ配映の限界、これを突破したロマンポルノはやはり偉かったと思わされる。 [review][投票]
★4やくざ絶唱(1970/日)素晴らしいのが勝新の喧嘩シーンで驚くほどのスピード感、観客が予想する一瞬前に拳固や蹴りを入れており実に痛快。役者が上手いのか演出編集が上手いのか、たぶん両方なのだろう。特に必然性もなく転落する大谷直子がダイニチ映配好み。 [review][投票]
★3人生の高度計(1933/米)フェミニズム主題で近年再評価された作品とのこと。アーカイブが充実していて過去作に容易にアクセス出来て、その読み直しが新たな思想潮流をつくり過去作自体も評価し直される。文化先進国は羨ましいなあと思う。 [review][投票]
★3大地(1930/露)ポチョムキン』『』と並ぶ名作の由。デムツキーのキャメラは地平線を取り込んだソ連映画らしい自然撮影に『怒りのキューバ』の先駆と思われる豪快な美しさがある。ソ連が検閲カットしているらしく、話は前衛なのか検閲なのか判らない処があるのが残念。 [review][投票]
★3諜報員(1947/露)主人公が危機一髪を殆ど偶然にすり抜け続けるのは、だってこれが観客が望んでいることだから、という含意があるのだろう。その辺りが確かにヒッチコック風だし古臭くもある。 [review][投票]
★2インディア・ソング(1975/仏)傑作「ラホールの副領事」の映画化だが不満。ミニマムに削る実験で二時間はさすがに長すぎるうえ、対照されるインド少女の放浪が科白だけでは壊滅的に退屈だ。後者をこそ撮るべきではなかったのか。 [review][投票]
★3風が踊る(1981/台湾)いしだあゆみ風の歌謡曲から始まる歌謡映画で、牛の糞に爆竹しかけるギャグを延々続ける序盤からして不思議な味、本邦70年代の青春映画と殆ど同じノリがある。 [review][投票]
★2ナイルの娘(1987/台湾)日本の漫画からエレミヤ書に飛躍するセカイ系の諦念。ホウ作品らしいギャング映画の少女視点での変奏だが失敗だろう。特に何も感想が沸かず弱ってしまう。 [review][投票]
★3ムッソリーニとお茶を(1999/伊)イギリス贔屓のイタリアというニュアンスが全然解らず、私には豚に真珠。いい解説本がないだろうか。しかし探し回るには事象がマイナー過ぎる気がする。映画自体は平板で名匠の名残留めず。 [review][投票]
★5フード・インク(2008/米)出てきたチキンが巨大だと思いだす映画。解説のアニメと劇伴がピンクフロイド風になるのが当然とはいえ素晴らしい。 [review][投票]
★0ザ・コーヴ(2009/米)ヤラセ問題があるから採点はし難いが、そもそも事実を重んじるドキュ映画が一線を越えるときは『人間蒸発』のようにヤラセと不即不離にならざるを得ない処があるのだろう。エコテロリストは真面じゃないが蛮勇が尊ばれる事象というのもあり、その先達がイマムラとも云える。 [review][投票]
★3ゼロ・ダーク・サーティ(2012/米)アルカイダへの拷問を価値判断抜き(価値中立)のつもりで描いてもの凄い。このCIAたちは死んだら自分が地獄に堕ちるのも織り込み済なのだろう。 [review][投票]
★3エノケンの怪盗傳 石川五右衛門(1951/日)米も娘も農家や町屋から強奪し続ける中世の侍。刀が嫌いな鍛冶屋の榎本健一が神様に巨大磁石を貰って義人を志す。序中盤は面白い。コメディにしては本格的な撮影がいい。毛利監督は伊丹万作の助監督経験者とのこと。 [review][投票]
★5明治一代女(1955/日)この演出は怪談、男女逆さの『四谷怪談』だろう。振った男の怨念は生きながら既に怨霊。彼に惚れられるのは罪なのだった。 [review][投票]
★3蝶々夫人(1955/日=伊)話の要点が判らないし終盤ややだれるが、序中盤の美術は圧倒的だし八千草薫はヘップバーンのように口パクだが美貌の極み。ピンカートン役のニコラ・フィラクリディは超有名なオペラ歌手らしく今でもタワレコでCD売っている由。 [review][投票]