神代辰巳の映画ファンのコメント
寒山拾得のコメント |
四畳半襖の裏張り(1973/日) | 後は何してもいいんだろと万歳事件まで語る神代に好感度大。このメディア利用はジョン・レノンと同時代のスタンスだ。 [review] | [投票] | |
かぶりつき人生(1968/日) | コミマサ流のストリップとヒモのユルい話。何もかもことごとく突き抜けない徹底してインポテンツな映画。♪私の胸に住む 一匹の狐。 [review] | [投票] | |
濡れた欲情 特出し21人(1974/日) | 思いっ切り散漫にやろうという狙いは好ましいが決まらない。アングラ劇のパフォーマンスほか、ギャグが余り面白くないのがどうにもいけない。W主演が豪華。 | [投票] | |
四畳半襖の裏張り しのび肌(1974/日) | 中沢洋の太鼓持ちの謡が抜群。太鼓持ちってオモロい、ドロンドンドンドンドンドン。弟子入りしたくなった。芹明香の倦怠感も全開、三味線で謡う軍歌が切ない。神代作品には俗謡が溢れている。カネフスキーは尊敬しているに違いない。 | [投票] | |
赤線玉の井 ぬけられます(1974/日) | ロマンポルノ史上屈指の名シーンを三つも収めるヤケッパチ賛歌 [review] | [投票] | |
青春の蹉跌(1974/日) | 突然の芹明香の瞬発力が素晴らしい。本邦70年代のラリったフーテンを記録して永遠の価値があるだろう。道端で初対面の者の足に抱きついて「なあ、お金ちょうだい。100円でええからあ。くれる云うたやんかあ」1点加点。 [review] | [投票] | |
地獄(1979/日) | いつもながら矢島信男の無能ぶりは酷いが、委細関係なく罪状だけで地獄落ちという形式主義には閉鎖的な村落に見合ったリアルがあり、原田美枝子対岸田今日子という豪華情念対決を色濃いものにしている。神代監督も今は地獄にいらっしゃるのかと思うと感慨深くもある。 | [投票] | |
快楽学園 禁じられた遊び(1980/日) | 一貫性のない凡作にみえるが、神代・荒井の70年代への拘りと80年代への抵抗をみれば意味ある失敗作。主人公が今どき女子高生なら『桃尻娘』になり、多分そのほうが面白かっただろうけど。 [review] | [投票] | |
女地獄 森は濡れた(1973/日) | 後タイトルで原作サドと知ってじゃあしょうがないかと無理矢理納得させられるある種の良識世界。微妙にコメディ入った山谷初男と中川梨絵が絶妙。 [review] | [投票] | |
恋人たちは濡れた(1973/日) | 「二三発、やるか」と股間からギターを突き出す大江徹の清々しさよ。このムルソーはママンすら覚えていない。終盤の方向感覚を失った奔放なキャメラに恍惚とさせられる。 | [投票(2)] | |
悶絶!!どんでん返し(1977/日) | LGBTが日陰者を強いられた時代の産物。当時はもっぱらこういうコメディでしか表現されなかった世界だった。後世は本作をどう評価するのか。 [review] | [投票] | |
恋文(1985/日) | モテる男もつらいよという作品。冒頭のアパートの外観や砂浜の語らいなど、神代印が嬉しい。タクシーの窓に爪を立てる倍賞美津子、屋上を逃走する高橋恵子、突然にギアチェンジする中盤の混乱が白眉。 | [投票] | |
アフリカの光(1975/日) | 「話のない話」の奔放なタッチで萩原健一と田中邦衛のホモセクシャルが描かれ、傑作『恋人たちは濡れた』の続編のよう。ここでも姫田は最高である。 [review] | [投票(1)] | |
白い指の戯れ(1972/日) | 見事なラスト、シニカルなロジック。風呂場での乱痴気騒ぎの見事なこと。 [review] | [投票] | |
もどり川(1983/日) | 大震災の描写はじめ、日活では望むべくもなかった豪華さ。神代の大正美術の達成を愛でる映画。緑の提灯がいい。話は薄い(濃すぎると云うべきか)が、女にモテない奴には判るまいと云われれば退散するしかない。ラリパッパ・ショーケンを煽り立てる原田美枝子怪演。 | [投票] | |
黒薔薇昇天(1975/日) | 義一さん原作のホノボノとした艶笑譚。タクシーで日傘をさす谷ナオミが可愛い。ゆるゆる進む観覧車が作品のノンビリしたリズムとマッチしていて絶妙。 | [投票] | |
無能の人(1991/日) | 貧乏でもいい好きなことやって生きようぜの主題は、バブル期に撮られるにはまるで相応しくなかった。 [review] | [投票(2)] | |
宵待草(1974/日) | 活弁士伝、アナキスト伝、続『恋人たちは濡れた』、高橋洋子の喜劇版『少女ムシェット』。神代印の大正歌謡のもの凄いセレクト集で、細野晴臣の貢献もあるのだろうか、これだけでも価値高かろう。 [review] | [投票] | |
やくざ観音 情女仁義(1973/日) | 女の性により出現したオイディプスを描く、ロマンポルノならではの佳作 [review] | [投票(1)] | |
棒の哀しみ(1994/日) | コンビニで売っているペーパーバッグ程度の興趣も湧かないヤクザの処世噺。ビデオで『恋人たちは濡れた』を流す辺りからして監督本人の詠嘆なのだろうが、そこそこの人生かなと中間決算していただいても困ってしまう。自らへの執刀の件は『ノー・カントリー』に大敗。 | [投票] | |
少女娼婦 けものみち(1980/日) | ミゾグチ系列のポップな画面に神代の鬼畜ぶりが噴出する。1980年に撮られるには余りにも時代遅れの異様さ。場末の焼肉屋で隣のヤクザに説教されたような。 [review] | [投票] |