川島雄三の映画ファンのコメント
ゑぎのコメント |
わが町(1956/日) | 後半になるほど良い。辰巳柳太郎が爺さんになってからの台詞回しが素晴らしい。 [review] | [投票(2)] | |
新東京行進曲(1953/日) | 東京の空撮カットから始まる。飛行機の中に当時の東京都知事(安井知事)。パンニングすると、高橋貞二と小林トシ子が同乗しており、高橋が記事を、小林がカメラを担当している。二人は新聞記者。高橋は小林に、銀座の小学校(泰明小学校)が母校と言う。 [review] | [投票] | |
貸間あり(1959/日) | 屋内に沢山の人物を出入りさせる川島演出は狭いシンプルな空間を舞台にしていることで『しとやかな獣』が際だっているとは思うが、この『貸間あり』は複雑怪奇な空間を舞台にしたことで川島のテクニックが存分に発揮されている。 [review] | [投票(3)] | |
銀座二十四帖(1955/日) | 服部時計店のショットから始まる。タイトルバックの歌とナレーションは森繁久彌。東京銀座や、大阪ミナミなどの当時の記録として面白がるだけでは勿体ない、素晴らしい映画。 [review] | [投票] | |
還って来た男(1944/日) | 私が見た版はクレジット無し。1944年6月完成と出る。川島雄三の初監督作。その始まりは、階段のある坂道を坂下から撮った、ゆっくり前進移動するショットだ。坂の上(階段の上)で子供たちが馬跳び遊び(馬乗り)をしている。 [review] | [投票] | |
青べか物語(1962/日) | 山周の原作は既読。と云っても、これも学生時代に読んだきりで、各挿話とも忘却の彼方だった。本作を見て、主人公の森繁久弥が、途中までオフのモノローグだけで、会話の科白が全然ない、ということにひっかかり、 [review] | [投票] | |
グラマ島の誘惑(1959/日) | 「アナタハン島事件」に着想を得た戯曲の映画化、川島雄三のブラック喜劇だ。島の朝、森繁久彌とフランキー堺が起きる場面から始まる。二人は皇族の兄弟。森繁の好色と、やんごとない台詞回しが笑わせる。戦前戦中なら不敬罪じゃないか。 [review] | [投票] | |
縞の背広の親分衆(1961/日) | ベサメ〜、ベサメムーチョという唄い出しで始まる浪花節風の歌がクレジットバック。唄うのは森繁だ。クレジット開けは、靴(足)。森繁久彌が芝浦埠頭に降り立ち、芝潟橋を渡る。 [review] | [投票] | |
接吻泥棒(1960/日) | 団令子がコンサートに行くために自宅で着替えをするシーンと、宝田明と新珠三千代のボクシングジムでのやりとりをクロスカッティングで繋ぐ。この部分、宝田のシーンは画面端に赤、団令子のシーンは青の帯が出ているのは、赤コーナー、青コーナーの意味か。 [review] | [投票] | |
雁の寺(1962/日) | 傑作。画面造型としては、ディープフォーカス演出がそうとう目立つ。寺の中の柱や鴨居、欄間等を遮蔽物として、絶妙にマスキングされた構図にも唸ってしまう。 [review] | [投票] | |
しとやかな獣(1962/日) | 晴海団地を舞台にして、ほゞその一室のみで、登場人物を出入りさせる本作の川島演出は、閉塞空間を扱った彼の演出の中では頂点だろうと思われる。 [review] | [投票(2)] | |
女であること(1958/日) | 川島雄三版の『めし』といったところか。『めし』は言わずと知れた成瀬巳喜男の傑作だが、しかしこの『女であること』も川島らしい傑作です。 [review] | [投票] | |
特急にっぽん(1961/日) | 線の上に「にっぽん特急」という文字が右側から出て、「特急」の文字だけが右へ左へと動き、「にっぽん」の前に連結する、というタイトルイン。列車の狭い通路を使った人物の出入りの演出は、川島雄三らしさに溢れたものだ。仰角を主体とした構図、見事な空間描写。 [review] | [投票(1)] | |
喜劇とんかつ一代(1963/日) | これも相当に面白い映画だ。矢張り、全ての構造物が全然普通じゃない。森繁久彌と淡島千景が営むとんかつ屋は勿論だが、こゝだけでなく、 [review] | [投票] | |
あした来る人(1955/日) | 新珠三千代の映画。彼女のカットだけ、画面の濃度が違う。 [review] | [投票] | |
適齢三人娘(1951/日) | 雑誌記者の若原雅夫をめぐる、適齢の女性三人の話。これもかなり面白いラブコメディだ。タイトルの三人とは、主人公で元伯爵令嬢の津島恵子とその姉の幾野道子、そして元々若原に気のある喫茶店のレジ係(?)−小林トシ子。 [review] | [投票] | |
とんかつ大将(1952/日) | 佐野周二はちょっと出来過ぎのキャラクターだが、飄々とした風体がこの人にぴったり。脇役陣ではやはり三井弘次がかなり良い役回りで目立っている。彼が「聖夜」を唄うとても良いシーンがあり、本作はクリスマスの映画としても記憶したい。 [review] | [投票] | |
東京マダムと大阪夫人(1953/日) | クレジットバックは、家鴨のいるプールというか噴水か。真ん中にペリカン像がある。ナレーションで住宅難の話や日本一紡績という会社の社宅の話。地名は、あひるヶ丘。 [review] | [投票] | |
真実一路(1954/日) | 民家の横の道を騎馬数騎(乗馬した軍人たち)がキャンター(駈歩)で駈けていく。昭和6年。登校する小学生2人が、騎馬を見て、勇ましいな!みたいな会話。 [review] | [投票] | |
女は二度生まれる(1961/日) | 川島雄三は完璧だ。またここでも若尾文子が驚異的に可愛い。もうそれだけで何もいらなくなる。そしてこの川島の演出には『幕末太陽傳』に比べても映画的刺激が横溢している。傑作。 | [投票(3)] | |
花影(1961/日) | 池内淳子は、酔うと下唇をなめる癖がある。最初にママの山岡久乃から指摘されるが、以降、何度も見せる。私はあんまり感心しなかった。原作にもあるのかも知れないが、映画の画面で見ると、綺麗じゃないと思ったのだ。 [review] | [投票] | |
昨日と明日の間(1954/日) | これ、鈴木清順みたい。川島雄三の日活移籍前、松竹での最後の作品。助監督時代の清順も同時期に松竹から日活に移籍したのだが、本作に相当影響を受けているのではないか。 [review] | [投票] | |
箱根山(1962/日) | アバンタイトルは、聴聞会。運輸大臣の藤田進。バス会社代表の、小沢栄太郎と中村伸郎の舌戦。この人達は、こゝだけしか出ないのだ。ビルの外は雷と土砂降り。フィルムは荒い手触りのパンフォーカス。 [review] | [投票] | |
人も歩けば(1960/日) | まず、フランキー堺による冒頭ナレーションが素晴らしい!こゝが全編でも一番良い部分かも知れない、と云うと、ちょっと寂しい物言いになるが、それぐらい、つかみとしては上々だ。 [review] | [投票(1)] | |
学生社長(1953/日) | 開巻は鎌倉大仏と江ノ島。綺麗な富士山のカットで、松竹ロゴに言及する(楽屋オチの)科白がある。鶴田浩二、川喜多雄二、桂小金治の3人の学生が、外国人相手のガイドをする。 [review] | [投票] | |
女優と名探偵(1950/日) | 31分の短編映画。『松竹映画三十年 思い出のアルバム』という松竹キネマ創設30周年記念映画と同時上映された作品らしい。本作も、中盤以降は、松竹大船撮影所が主な舞台となり、当時の松竹のスター顔見せ映画の様相を呈する。 [review] | [投票] | |
明日は月給日(1952/日) | 銀行のお札を揃える機械のカット。渡辺篤が札を数える場面がアバンタイトルだ。タイトルが示唆する通り、お金についての映画。目黒、緑が丘に住む日守新一の一家のお話。 [review] | [投票] | |
夜の流れ(1960/日) | 監督が二人クレジットされていて、その分担が気になるけれど、よくある体調不良などでの途中交代といったことではなく、プリプロダクション段階でスクリプトのシーン(シーケンス)単位に分担を決める、というような珍しいかたちで製作されたようだ。 [review] | [投票] | |
風船(1956/日) | これは、芦川いづみの映画かも知れない。頭が足りなさそうで、一番賢い。北原三枝の迫力。まとわりつく二本柳寛の嫌らしさ。それに比べて新珠三千代は出番は多いが深刻そうで良くない。左幸子はかすんでしまっている。 | [投票(2)] | |
洲崎パラダイス 赤信号(1956/日) | 轟夕紀子と新珠三千代が際だっている。黒澤のダイナミックさと成瀬の繊細さを併せ持つ、といえば言い過ぎだろうか。 | [投票(5)] | |
イチかバチか(1963/日) | 黒電話のアップ。画面外で、伴淳三郎が銀行員と会話する。定期預金の30億円持って来て。銀行を出発する輸送車と警護の白バイ。屋敷の広間のテーブルに、札束を積み上げた俯瞰。銀行支店長の石田茂樹ら銀行員が正座して礼をする。警官も取り囲んでいる。 [review] | [投票] | |
赤坂の姉妹 夜の肌(1960/日) | 前半は、国会議事堂、山岡久乃の料亭や淡島千景のバー、その隣の印刷屋や産婦人科の病院、ホテルや代議士事務所、自動車教習所、フランキー堺が女給を手配するクラブ、といった様々な場所の人物の出入りをスピード感あふれる繋ぎで見せる。 [review] | [投票] |