コメンテータ
ランキング
HELP

水那岐さんのあらすじ: 点数順

★4嵐を呼ぶ友情(1959/日)ジャズ界の人気を二分するトランぺッター、岡部(沢本忠雄)と川添(川地民夫)は、趣味趣向さえシンクロする仲の良さだ。恋の相手としてダンサーのマリ子(白木マリ)を選んだのも同じなら、現われた彼女の恋人「流しのアキラ(小林旭)」に喧嘩を挑み、呈良く叩き出されるのも一緒だった。そんな二人が師と仰ぐジャズマスターの旗(宇野重吉)と酒を呑んでいたとき、他者との衝突から喧嘩へとなだれ込むのを救ったのがアキラだったが、旗は彼を罵って追い出す。しかし、旗の家事を引き受ける娘、千秋(浅丘ルリ子)が二人組に語ったことには、アキラは旗の実の息子であり、理由あって反目しあっているというのだ。二人は仲裁に乗り出した。〔95分〕[投票]
★4浅草の灯 踊子物語(1964/日)オペラの花咲き誇る大正の浅草。日本座の役者山下(二谷英明)は乱暴者ながら、座長の佐々木(芦田伸介)から絶対の信頼を寄せられる好漢だった。だが山下は、佐々木の妻マリエ(山岡久乃)が女優たちをパトロンに抱かせていることに反感を募らせていた。心ならずもそんな運命に晒され、看板女優の紅子(朝風みどり)が泣いていることも知らず、麗子(吉永小百合)という新人が日本座の扉をくぐる。彼女の清冽な美貌に心を奪われ、その身を守ろうとする山下を、彼を慕う射的屋のお竜(奈良岡朋子)は危ぶむ。しかし意に介さぬ山下は、オペラ狂の青年ポカ長(浜田光夫)に麗子の護衛を頼むのだった。『浅草の灯』3度目の映画化。〔91分〕[投票]
★4機動戦士ガンダム THE ORIGIN II 哀しみのアルテイシア(2015/日)暗殺された革命指導者の血をひくキャスバル(池田秀一)とアルテイシア(潘めぐみ)は、側近ジンバ(茶風林)とともにスペイン在住の大物テアボロ(巻島康一)を頼り身を寄せていた。その条件は兄妹をテアボロの子供として扱うことだったが、欲を出したジンバは汎地球企業アナハイム社との取引を試み、政権簒奪者ザビ一族の怒りを買って襲撃を受けた。危険に晒されたキャスバルたちに、ザビ家への恭順を示すべくそのひざ元への移住案が示される。一方、ジンバの子ランバ(喜山茂雄)は酒場の用心棒として燻っていたが、ザビ家のドズル(三宅健太)に新兵器のテスト操縦士としてスカウトされる。それはモビルスーツと呼ばれるものだった。〔58分〕[投票]
★4機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル(2015/日)宇宙移民の時代。地球からもっとも遠いコロニー、ムンゾ自治共和国に反乱の機運が高まろうとしていた。その中で指導者ジオン・ダイクン(津田英三)は謎の死を遂げ、側室アストライア(恒松あゆみ)と遺児のキャスバル(田中真弓)、アルテイシア(潘めぐみ)は当惑するが、ダイクンの協力者デギン・ザビ(浦山迅)はこれを地球連邦の暗殺と断じ、更なる反連邦の空気を煽ることで政権簒奪を目論む。このザビ家の陰謀を攻撃するラル一族は逆に潰されるが、その長男ランバ・ラル(喜山茂雄)はキャスバルら兄妹をザビ家に利用されるのを潔しとせず、ある作戦を実行に移す。…一年戦争の英雄シャア(池田秀一)の少年時代の物語。〔62分〕[投票]
★4岸辺の旅(2015/日=仏)夫の失踪から三年、瑞希(深津絵里)はピアノ教師として毎日を過ごしていた。そんな彼女のもとに、ある日突然夫の優介(浅野忠信)が帰ってくる。瑞希に確かな肉体と声をもって笑いかける優介は、自分はすでに死んでいると告げ、早速思い出の地をめぐる旅へと彼女をいざなう。小さな街でふたりを迎えたのは、新聞配達員の島影(小松政夫)という老人だった。彼もまた死者であり、思い出を共有していた優介との時間を経て、やがて冥土に召されてゆく。そしてふたりは、中華料理店の店主夫婦のもとを訪れる。店の階上に不似合いなピアノを見つけた瑞希は、女将フジエ(村岡希美)と亡き妹との対面に立ち会う。少しずつ旅の意味に気づいてゆく瑞希だった。〔128分〕[投票]
★4おじいちゃんの里帰り(2011/独=トルコ)ドイツ。老いたる男フセイン(ヴェダット・エリンチン)はトルコ移民の大家族の長である。散らばった子や孫たちを本家に集めた彼は、トルコへの家族たちの帰属意識のなさを憂いて、故国に築いた新しい本家への旅を提言する。英国人の恋人の子供を身ごもった孫娘のチャナン(アイリン・デザイル)、またトルコとドイツの間で揺れる幼い孫チェンク(ラファエル・コスーリス)らをも伴って。昔、若きフセイン(ファーリ・オーゲン・ヤルディム)は妻と三人の子供を思ってドイツへ出稼ぎに出、すぐに家族たちに新天地への移住を持ち掛けた。だが妻も子供たちも、祖国とは文化も宗教も違うドイツに当惑し、毎日を懸命に戦わざるを得なくなった。〔101分〕[投票]
★4パレードへようこそ(2014/英)大学生ジョー(ジョージ・マッケイ)はふとしたことから、ある団体のデモ行進に巻き込まれ炭坑夫支援の旗を担がされる。その団体とはマーク(ベン・シュネッツァー)らが主催するレスビアンとゲイの団体LGSMだったのだが、初めての行動に頬を紅潮させてジョーは仲間入りし、ウェールズの炭坑村に向かった。だが、団体の内容を知った村の人びとは、以前アクセスしてきた他の町村と同じく尻込みをする。それでも労組の代表ダイ(パディ・コンシダイン)やクリフ(ビル・ナイ)はかれらの好意を素直に受け入れ、その行動に感謝を捧げた。そして交流会を開催することで皆もLGSMを受け入れてゆくが、嫌悪を向ける者たちは密かに内部分裂を目論むのだった。〔121分〕[投票]
★4きみはいい子(2015/日)若き男性教師・岡野(高良健吾)は担任のクラスをまとめようと苦心しながら、身勝手な子供たちや輪をかけてエゴイスティックな親たちに辟易し、教師としての立ち位置を見出せずにいる。幼い娘を抱える主婦・雅美(尾野真千子)は幼時の自分に加えられた折檻を忘れられず、子供たちとよい関係をもつママ友(池脇千鶴)を横目で見ながらも娘に暴行する毎日から逃れられない。夫も子も持たない老婦人・あきこ(喜多道枝)は孤独の中でボケの症状を隠せず、スーパーの店員(富田靖子)らを煩わせている。大人たちはみな誰にも頼らずに外界に接して傷口を広げながらも、他ならぬ周囲の子供たちにヒントを発見し、行動の指標を与えられてゆくのだ。〔121分〕[投票]
★4海街diary(2015/日)父に裏切られ、母にも見捨てられた三姉妹は、鎌倉の家を根城に逞しく生きていた。しっかり者の長女・幸(綾瀬はるか)、やんちゃな次女・佳乃(長澤まさみ)、マイペースの三女・千佳(夏帆)の三人だ。彼女らのもとに、あるとき父親が死んだとの一報が入り、みなは葬儀へと向かった。彼のいた東北には、三人の腹違いの妹・すず(広瀬すず)がおり、引き絞った弓のような懸命さと危うさを漂わせつつ彼女らを案内した。そんな姿に、幸は鎌倉でともに暮らさないか、と声をかける。躊躇しながらもうなずいたすずは一家に加わり、その空気に打ち解けて女子寮のような暮らしは始まった。だが、その平穏な家に三姉妹の母親(大竹しのぶ)という嵐が訪れる。〔128分〕[投票]
★4百日紅 〜Miss HOKUSAI〜(2015/日)江戸きっての絵師、葛飾北斎(松重豊)も老いを重ね、往時の筆の勢いを欠いていた。彼の気まぐれで代筆を任せられていたのが、娘のお栄()である。器量は悪く高慢だが美人画にかけては父も「負けた」と認める画才をもつ彼女は、今や一家の大黒柱を支える存在であった。そんな北斎親子の家には、武家の出でありながら身を持ち崩した善次郎(濱田岳)、商売敵ながらお栄に惚れて言い寄る国直(高良健吾)らが出入りする。そして天才親子の卓越した画力は、きょうも怪異幻想を江戸に呼び寄せる。だが、そんなことは歯牙にもかけないお栄にとっては、盲目の妹・お猶(清水詩音)に父が情を注がないことのほうが気がかりなのだった。〔90分〕[投票]
★4君が生きた証(2014/米)宣伝マンのサム(ビリー・クラダップ)が仕事で成功をおさめたその日、息子ジョシュ(マイルズ・ハイザー)は大学で勃発した無差別射殺事件で帰らぬ者となってしまった。先妻のエミリー(フェリシティ・ハフマン)や息子の彼女(セレナ・ゴメス)を前に虚勢を張るサムだったが、もう彼は職場に戻ることはなかった。そして2年後、別居するサムのもとに、エミリーはジョシュの遺品をもってくる。その中にあったジョシュ自作自演の歌のディスクを聴き、サムは息子の歌をライブハウスで歌う。その歌を聴いた若者クエンティン(アントン・イェルチン)は感激し、演奏協力を申し出るが、サムがその話を簡単に受け入れない理由が息子ジョシュにはあった。〔105分〕[投票]
★4宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟(2014/日)イスカンダル星での使命を果たし地球へと帰還しようとしていたヤマトは、ひとときの安堵の空気に包まれていた。古代(小野大輔)も、もはや雪(桑島法子 )への愛情を温めて憚らぬようになった、そんな頃。ガミラスの名将ドメルの死後、生き残ったドメル幕僚団のひとりバーガー(諏訪部順一)は、同期の女性艦長ネレディア(園崎未恵)に救われ、復讐のみを糧にヤマトを追っていた。それに気づかぬヤマトだったが、宇宙の蛮族ガトランティスの大都督ダガーム(大友龍三郎)の艦隊に追尾され、艦の譲渡を求められる。拒絶するヤマトに容赦ない攻撃が降り注ぐが、逃亡のあげく謎の惑星に囚われるに至った。出口を求め、古代らは捜索行に出発する。〔110分〕[投票]
★4ワレサ 連帯の男(2013/ポーランド)イタリアの高名なジャーナリスト、ファラチ(マリア・ロザリア・オマッジョ)は、ポーランドの造船所で働く電気工にして運動家のレフ・ワレサ(ロベルト・ヴィエツキーヴィッチ)のもとを訪れる。6人の子供をかかえ、何よりも愛妻ダヌタ(アグニェシュカ・グロホウスカ)を大事に思っているこの男が、ポーランドで最も有名な指導者として「連帯」を指揮し、この国の歴史を塗り替えたのだ。そのカリスマ性と雄弁さにより、ワレサは1970年の食料暴動事件より政府側、労働者の双方から記憶されることとなった。そして磨かれたリーダーシップを武器に、彼は1980年のストライキの主導者にのし上がってゆく。アンジェイ・ワイダ2013年度作品。〔124分〕[投票]
★4彌次喜多道中記(1938/日)江戸の街々に名を轟かす大義賊、鼠小僧次郎吉(杉狂児)。家督を継ぐことを強いられて苦悩する放蕩の侍、遠山金四郎(片岡千恵蔵)。ふたりはある日料亭の庭で出会い、お互いに相手を認め合いながら別れた。それぞれの理由があって江戸を旅立ったふたりは、江戸の有名人弥次郎兵衛(河部五郎)と喜多八(ディック・ミネ)に間違われることではからずも道連れとなり、東海道を旅することと相成った。初顔合わせのとき、お互いの扮装の下の素顔を見なかった金四郎と次郎吉はやがて友情で結ばれ、旅芸人の一座に世話になったことで、一座に身を寄せる姉弟の役に立ちたいと感じ始める。〔96分/スタンダード〕[投票]
★4ローザ・ルクセンブルク(1985/独)20世紀前半のヨーロッパに生きた女性革命家、ローザ(バーバラ・スコーワ)。若くして社会主義運動に身を投じた彼女は、主張を違える者あらば同志であっても日和見主義者と罵倒する苛烈さを秘めながら、恋愛にあっても夫君ヨギヘス(ダニエル・オルブリフスキ)に、裏切りをも許さぬ女王のような扱いを求める激情家でもあった。だが、激動のロシア革命期にあってローザと同志たちの言説は食い違いを見せはじめ、ヨギヘスの不倫にも激昂した彼女は若者コスティア(ハンネス・イェニケ)との関係を誇示するに至る。そして第一次大戦を迎え、党にあってローザの平和主義は指導者リープクネヒト(オットー・ザンダー)らに否定されるのだった。〔122分〕[投票]
★4メイジーの瞳(2012/米)まだ6歳の少女メイジー(オナタ・アプリール)の母親はロックスターのスザンナ(ジュリアン・ムーア)、そして父親は美術品ディーラーのビール(スティーヴ・クーガン)だ。ふたりはメイジーを愛する気持ちは持ってはいたが、その陰では反目しあい、離婚届けにサインを済ませていたのだった。ベビーシッターのマーゴ(ジョアンナ・ヴァンダーハム)は新しいビールの妻になり、メイジーにありったけの愛情を注ぐ。一方スザンナと結婚したバーテンダーのリンカーン(アレクサンダー・スカルスゴール)も、不器用なりにその手でメイジーを包み込む。こうして身勝手な大人たちの間で翻弄されながら、彼女は自分にとっての家族を見極めてゆくのだ。〔99分/スコープ〕[投票]
★4よりよき人生(2011/仏=カナダ)短気で行動派の学食調理士ヤン(ギヨーム・カネ)は、自分のレストランをもつ夢を抱いていた。まず足場を固めるべくシェフとして店々に腕を売ろうとする彼だが、断られ通しであった。そんな店のひとつで彼を迎えたナディア(レイラ・ベクティ)にヤンは惚れ、親密な仲になる。レバノン生まれのナディアはバツイチの子連れであったが、ヤンは意に介することもなく忽ち息子のスリマン(スリマン・ケタビ)とも家族同然に仲良くなるのだった。彼らがリゾート地の湖畔に遊びにいった時、ヤンはそこにレストランに改装できそうな廃屋を見つけ、一も二もなく購入する。だが、経営に不慣れなために彼は融資において致命的なミスを冒してしまった。〔111分/スコープ〕[投票]
★4チョコレートドーナツ(2012/米)ルディ(アラン・カミング)はベット・ミドラーを内なる目標とするゲイのパフォーマーだ。ある日彼のショーを見ていた弁護士のポール(ギャレット・ディラハント)を抱きしめたルディは、ポールから渡された電話番号のメモを胸に帰宅した。そんなとき自室の隣に、ダウン症の少年マルコ(アイザック・レイヴァ)が人形を手にひとり座っているのをルディは見る。マルコはそこにいた麻薬患者の女(ジェイミー・アン・オールマン)の息子だったが、彼女は逮捕され養育者は現れない。心を揺すぶられたルディは、ポールにこの相談を持ちかけ、一度は尻込みされたものの彼とともにマルコと暮らす許可を得る。だが、それをポールの上司は胡乱な目で見るのだった。〔97分〕[投票]
★4アクト・オブ・キリング(2012/デンマーク=インドネシア=ノルウェー=英)アンワル・コンゴは、誰憚ることなきインドネシアきっての「プレマン(やくざ)」だ。1965年の政情不安期に、彼と部下たちは「国を蝕む」共産主義者や華僑たちを殺戮し、一躍この国の英雄に祭り上げられた。そんなアンワルに、当時の虐殺を今一度再現する映画を創りたい、との話を映画監督ジョシュア・オッペンハイマーが持ちかけた。この国の未来のため、アンワルは陽気なデブ幹部ヘルマン・コトらに誘いをかけ、あの時代のトレスを試みる。M・ブランドーやA・パチーノに憧れたハリウッド党のアンワルにとって、その映画は「野蛮な」アカどもをぶち殺してゆくエンタメ志向の大作になるはずだった。だが、その信念は彼自らの意識により変容してゆく。〔121分〕[投票]
★4もうひとりの息子(2012/仏)イスラエル軍大佐アロン(パスカル・エルベ)と医師オリット(エマニュエル・ドゥヴォス)の夫婦に育まれた青年ヨセフ(ジュール・シトリュク)は、ミュージシャンを目指しながらも兵役の使命を受け入れ、身体検査を受ける。その結果判ったことは、ヨセフは両親のDNAを受け継いではいないという事実だった。驚き焦燥するアロンたちは、パレスチナに居住するサイード(ハリファ・ナトゥール)とライラ(アリーン・ウマリ)の夫婦に病院で引きあわされ、お互いの息子は出生時に入れ替わった子供たちだったと知らされる。敵国の夫婦同士の張り詰めた空気のなか、サイードたちの子でパリの大学に合格したヤシン(マハディ・ザハビ)が帰国する。〔101分〕[投票]