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mootさんのお気に入りあらすじ(1/2)

放浪記(1962/日)★4 原作は作家・林芙美子の自伝小説。貧しい家に育ったふみ子(高峰秀子)は文学を志して東京へやって来るが、特に取りえもない彼女にはいい仕事の口が見つからない。仕方なく彼女は喫茶店の女給や料理屋の女中などの職を転々としながら、同じく詩や小説を書く男たちと交流し、そのうちの何人か(宝田明ほか)とは夫婦関係になるが、その度に相手の男に騙されたり捨てられたりする。そんな生活の中で、彼女はこつこつと自作を書きためていくのだった。[123分/モノクロ/シネマスコープ] [more] (Yasu)[投票(1)]
インディア(1958/仏=伊)★3 バーグマン主演作が興行的に不振で、映画を撮れない状態だったロッセリーニが、4年ぶりに発表した新作のドキュメンタリー映画。大まかな構想だけを抱いてインドに渡り、現地で見聞したことを元に、象使い、ダム建設、トラ使い、はぐれ猿など、四つの大まかなエピソードからなる四部構成で、インドの自然と文明や、そこに暮らす人達の人間模様を描いた。評価はよく、1年後には十のエピソードからなる全長4時間のテレビ版も製作され、放送された。〈88分〉 ()[投票(1)]
モハメド・アリ ザ・グレーテスト 1964-74(1974/仏)★4 1964年、へヴィ級に新たな世界王者が誕生した。『蝶のように舞い、蜂のように刺す』。強く、速く、美しく、口を開けば詩人のよう。誰もが魅了された。しかし世界は激しく揺れていた。ベトナム戦争は泥沼化し、黒人解放運動は過激化する一方。彼の歩む道も平坦ではなかった。徴兵拒否。王座剥奪。浴びせられる非難にも彼は広言する。『俺は偉大だ!最高だ!』。そして、黒人たちの自立意識は国境を越え、第三世界にまで波及してゆく…。1974年、ザイールの首都を舞台に実現した「キンシャサの奇跡」までの10年間。写真家でもあるウィリアム・クラインによる、モハメド・アリとその時代精神を捉えたドキュメンタリー。[白黒・カラー] ()[投票(1)]
アンダルシアの犬(1928/仏)★5 くわえ煙草のひとりの男(ルイス・ブニュエル)が剃刀を研ぐ場面からはじまる、悪夢のようなイメージ連鎖の数々。シュールで不可思議な世界を堪能する魅惑の17分、モノクロ。ブニュエルとダリが一緒にクリスマスを過ごしていた時に、ダリが「昨夜、掌をうようよしている蟻の夢を見たんだ。」と語り、ブニュエルが「何だって? 私は誰かの眼球を切った夢を見たんだ。」と応えたことから企画が始まったとのこと。何の討論もなく仲良く6日間で書きあげたというシナリオは「頭に浮かぶ第一番目のイメージを拾いあげ、反対に、文明や教育から連想されるものすべてを機械的に排除しつつ完成されたもの。」であるらしい。 (tredair)[投票(9)]
運命じゃない人(2004/日)★5 あらすじは書けません。筋を知ったとたん面白さが半減します。断言します。何も知らずに見るのが一番。だから書きません。しいて言えば、さっき携帯で話した友人との会話には、あなたが知らな全然別の意味があり、今脇をすり抜けていった車にはあかの他人が乗っているが、その人物はあなたにとって重要な人だ、という映画です。それじゃあ、何だか分からん?!。そうですか、じゃあちょっとだけ・・・。婚約者と別れた桑田真紀(霧島れいか)と、人の良い独身サラリーマン宮田(中村靖日)がいました。そして探偵の神田(山中聡)が出てきて、二人は・・・あ〜やっぱり書けない。早く、映画を見てください。 [more] (ぽんしゅう)[投票(11)]
エレニの旅(2004/ギリシャ=仏=伊)★4 1919年。革命によってロシアを追われ、先祖の地ギリシャにやってきた難民たち。その中に孤児の少女・エレニはいた。難民たちの長・スピロス(ヴァシリス・コロヴォス)の養女として育てられ、成長したエレニ(アレクサンドラ・アイディニ)は、スピロスの息子・アレクシス(ニコス・プルサニディス)と恋に落ちた。やがて、その意に反してスピロスの妻に迎えられることになったエレニは、アレクシスとともに村を出る決意をする。しかしそれは、その先十数年にもわたって続く、悲しみの旅の始まりでもあった。[170分/カラー/ヨーロピアンヴィスタ] [more] (Yasu)[投票(1)]
汚れた血(1986/仏)★5 20世紀末のパリ。愛が無いセックスで伝染する病が蔓延。ハレー彗星の異常接近で夜は歩けないくらい熱い。息苦しさを覚えるアレックスは奇病の特効薬強盗計画に荷担。この、フィルム・ノワール、メロドラマ、近未来SFの要素を放り込んだ、計算された色彩の街で、奇跡的な役者の演技を使った、ひたすらひたすらどこまでもどこまでも疾走してしまう青春映画。アレックスシリーズの二作目。 (ALPACA)[投票(1)]
ベイビー・イッツ・ユー(1983/米)★5 労働者階級で札付きの不良少年、イタリア系のシークは、転校先の廊下ですれ違った中産階級の優等生、ユダヤ系のジルに恋をする。やがて彼の熱心なアプローチに情をほだされたジルは…。新進のインディーズ監督だったジョン・セイルズが初めてメジャーで撮ったほろ苦い青春ドラマ。とは言え、結局はこの映画の編集権で配給会社ともめたことから、(最終的には彼の意向が通ったものの)セイルズはその後、再びインディーズ道へ戻ることとなる。ロザンナ・アークエットの初主演作でもある105分。流れるテーマはもちろん、シュレルズの「Baby It's You」。<これはビートルズのオリジナルではないっ! (tredair)[投票(3)]
月世界旅行(1902/仏)★4 お偉い科学者たちが「ロケットをぶっ放して月へ行こう」という突拍子もない計画を大真面目に議論している。ほんまかいなと思う間もなくロケットは完成、物々しく打ち上げられたロケットは、見事お月さまの顔面に命中。「お〜い地球が見えるぞ〜」と月面で呑気に騒いでいた乗組員たちだが、やがて地球では知らなかった(そりゃそうだ)不思議な経験を味わうことになるのだった。[12分 (現存版)/モノクロ/スタンダード/サイレント] [more] (Yasu)[投票(9)]
リリー・マルレーン(1981/独)★4 1938年、スイス・チューリヒ。ドイツ人歌手のヴィルキー(ハンナ・シグラ)は、ユダヤ人作曲家のローベルト(ジャンカルロ・ジャンニーニ)と婚約していた。しかし、ナチスドイツへのレジスタンス活動を支援するローベルトの父(メル・フェラー)は、ヴィルキーがナチのスパイではないかと疑い、手を回して彼女のスイス入国を阻む。仕方なくドイツに戻った彼女だが、酒場で歌っていたかつての流行歌が兵士の間で大人気となり、一躍ナチスのシンボル的存在に。いつの間にか曲名の「リリー・マルレーン」の愛称で呼ばれるようになった彼女は、それでもローベルトへの思いを断ち切れず、彼もまたヴィルキーを忘れらずにいた。 [more] (Yasu)[投票(2)]
殺しの烙印(1967/日)★3 飯の炊ける匂いが好きな、日本でナンバー3の殺し屋・五郎(宍戸錠)が謎めいた女(真理アンヌ)に殺しを依頼される。しかし彼はその仕事を失敗してしまい、このために組織から抹殺されかけるハメになる。崖っぷちに立たされた五郎は単身組織に立ち向かうのだが…。[91分/モノクロ/シネマスコープ] [more] (Yasu)[投票(6)]
ある機関助士(1963/日)★4 国鉄(当時)常磐線に勤務する機関士・助手たちをとらえた短編ドキュメンタリー。朝、上野から水戸へ蒸気機関車を運転し、休憩をとった後、夕方に再び東京へ別の列車を運転して戻る彼らの姿が描かれる。[37分/カラー/スタンダード] [more] (Yasu)[投票(2)]
女は女である(1961/仏)★4 酒場で働くダンサーのアンジェラ(アンナ・カリーナ)。ボーイ・フレンドのエミール(ジャン・クロード・ブリアリ)との間に子供が欲しいと願うが、エミールの方はさほど乗り気ではなかった。エミールとその友人アルフレド(ジャン・ポール・ベルモンド)との関係を通しつつ、それでも幸せなアンジェラの生活を描く。 (甘崎庵)[投票(2)]
オルランド(1992/英=仏=露=伊=オランダ)★5 絢爛華麗な文化花咲く1600年の英国。女王の寵愛を受けた貴公子オルランドは「汝、決して老いてはならぬ。其の若さを失はなければ、おまへと其の子孫に此の屋敷を授けやう」とのエリザベス I 世の言葉で不老不死になる。以後400年、愛と詩作、政治、社交に、ロシア、東方の国と世界を駆け抜けるオルランド。ある日、戦場をくぐり抜けた夜から6日間昏睡。目が覚めると女になった自分に気づき「同じ人間、何も變はらぬ…性が變はりたる丈」と淡々と呟く。女ゆえの財産没収との報せに、かえって桎梏から解き放たれ、身重の体でさらに戦火をくぐりつつ現代へと疾駆する……。バージニア・ウルフ同名小説の映画化でサリー・ポッターは鮮烈に現代を問う。 [more] (Amandla!)[投票(7)]
僕の彼女を紹介します(2004/韓国=香港)★4 始まりは誤認逮捕でした。高校教師の僕・ミョンウ(チャン・ヒョク)を泥棒と間違えた、向こうみずな婦人警官・ギョンジン(チョン・ジヒョン)に捕まったことがきっかけでした。勘違いを謝ろうとしない勝気な彼女に、最初は反発したり逃げ腰になったりしていた僕ですが、その後も何だかんだと引っ張り回されているうちに、彼女はいつの間にか僕の大切な人になっていたんです。だから、僕は決めました。自分に何があっても、いつも彼女の傍にいてあげようと…。きっと彼女も、僕を必要としていたのかも知れません。僕の役目は、今日も彼女を包む風になること。ずっと見守り続けると約束した、僕の彼女を紹介します──。[123分/カラー/シネマスコープ] (Yasu)[投票(3)]
DOG STAR ドッグ・スター(2002/日)★4 シロー(犬)は盲導犬だ。日々、元ボクサー・ゴング(石橋凌)の目となって毅然と道を行く。しかし、過去に未練があるゴングは今日も飲み屋でクダを巻いて酔いつぶれてシローを脇にフラフラ歩くのだった。と、そこへ1台の車がっ!道に倒れこむ1人と1匹。結果、シローは助かったがゴングはあえなく死亡。シローは訓練所へ戻されるが、主を亡くしたショックでぐったりしていた。すると、そこへ死んだはずのゴングがヌーッと。犬だから霊が見える?シローはしっぽを振ってるが。ゴングは「ヨォ、しけた面してんなぁ」とワケアリな相談を話し始めた。 [more] (ピロちゃんきゅ〜)[投票(2)]
ラブホテル(1985/日)★5 経営する出版社が倒産、取り立ての男たちに妻まで陵辱された村木(寺田農)。自暴自棄のまま、その夜ホテルに呼んだ女を道連れに世を去ろうとする・・・。数年後、タクシー運転手となった村木はその時の女・名美(速水典子)と出会う。思いつめた様子の名美は、夜の港で村木の車を降り自死を臭わせる・・・。落ちた中年男。這い上がろうとする女。ふたりが交錯した時、過去の葛藤の底から不器用な愛が生まれる。その愛は飛翔のあかしか、修羅への入り口か・・・山口百恵もんたよしのりの唄が閉じた心をこじ開ける。にっかつロマンポルノ。 (ぽんしゅう)[投票(6)]
すべてが狂ってる(1960/日)★5 戦争で父を亡くした次郎は、保険の外交員と重機メーカーお偉いさんの愛人という二足の草鞋でがんばって彼を育てる母とふたり暮らし。母の誕生日だからという理由で女の子とのデートさえソデにしちゃうぐらい「ママ大好き!」な次郎は、だからこそ、その愛人のお偉いさんが大嫌い。戦後のたいへんな時期を乗りきるためにはそうせざるをえなかったのだ、という母の話にも耳を貸さず、「彼の会社が作った兵器がオレの父ちゃんを殺したんだ!」と若者らしい少々アレな怒りを炸裂させ、欲望や希望、絶望が生々しく渦巻く享楽の街へと飛び出してゆく…。いつの時代にもある世代間の断絶と当時の若者風俗を鮮やかに切りとった71分。モノクロ。 [more] (tredair)[投票(5)]
午後の五時(2003/イラン=仏)★4 タリバン政権崩壊後のアフガン。保守的な父に内緒で進歩的な普通学校に通う主人公ノクレは、眼鏡の同級生ミナの影響を受けて「大統領になって戦争をなくしたい」という大きな夢を持つようになる。稼ぎ手の兄が行方不明となり、パキスタンからの大量の帰還民たちに家を占拠され生活の基盤を失った家族は、父の馬車に乗り込んでカブール中を捜索するが、兄の行方は様として知れない。そんな中、ノクレは帰還民の中にいた詩人の青年と交流を温め、家畜を相手に大統領になるため演説の練習をするよう薦められる。そのお手本にと彼が朗読し始めたのはスペインの詩人ガルシア・ロルカの「負傷と死」だった。 [more] (町田)[投票(1)]
ざくろの色(1968/露)★5 カフカス(黒海とカスピ海に挟まれた地域で、一般的にはアルメニア、グルジア、アゼルバイジャン各国を指す。コーカサスと呼ばれることも多い)の文学史には必ずその名が登場するという18世紀の吟遊詩人、サヤト・ノヴァ。彼の数奇な生涯にオマージュを捧げ、彼の残した詩の断片をちりばめ制作された色彩豊かな73分。詩人の幼年時代から始まり、創作活動や悲恋、信仰、老いなどを経て最後は死に至るまでを、8章の絢爛な映像詩で構成してある。本作は、当時の政治状況などから公開まで何年も費やされたそうで、監督のパラジャーノフ自身も弾圧を受け何年も投獄されている。ゴダールの『パッション』は、この作品に影響を受けた作品であるとのこと。 (tredair)[投票(1)]