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水那岐さんのあらすじ: 更新順

★2青春蛮歌(1959/日)進学率で群を抜く名門、青稜学院に若き教師、花戸(長門裕之)が赴任してきた。隣人のフジ(南田洋子)の秋波に辟易しながらも学院にて毎日を過ごす彼の目にうつるのは、生徒たちの異様なまでの覇気のなさだった。それを憂う体育教師根本(大坂志郎)に男気を評価される花戸だったが、そういう根本自身が学院上層部の思うがままになっている事実に彼は疑念を持つ。明らかになったのは、学院を牛耳る青山理事長(安部徹)の生徒を顧みない利権主義であり、彼の専横によって生徒たちの自由が奪われる実情だった。生徒たちとの交流によってそれを知った花戸は、クラブ活動や修学旅行の実行を上層部に阿久津教諭(浅丘ルリ子)らとともに進言する。〔97分〕[投票]
★3娚の一生(2014/日)都会で不倫関係に疲れ、故郷に戻って来たつぐみ(榮倉奈々)。その祖母である染色業を営む十和(紺野千春)が頓死し、葬儀ののち何とか安らぎを取り戻した家に、突然見知らぬ男が住むようになった。海江田(豊川悦司)と名乗る彼は、大学で哲学を教えているという。だが、つぐみの我慢ならなかったのは、祖母の教え子であるという彼が、まるで主人ででもあるかのようにつぐみに指図をすることだった。苛立ちながら同居生活をおくるつぐみだったが、母(根岸季衣)をはじめ友人の岬(安藤サクラ)などの誰もが、彼女と海江田を似合いの夫婦になると笑う。憤慨する彼女も、やがて海江田の強引さに惹かれてゆくのだった。〔119分〕[投票]
★3黄金のアデーレ 名画の帰還(2015/米=英)ロサンゼルス。ブティックの主人を務める老マリア(ヘレン・ミレン)は、若き弁護士ランディ(ライアン・レイノルズ)にある話を持ち掛ける。オーストリアの至宝と謳われるクリムトの名画、「黄金の女」の返還依頼だ。名画はユダヤ系名家であったマリアの家からナチに略奪され、その罪を逃れるように公立美術館に展示されているのだ。ランディはこの仕事にやり甲斐を感じ、ウィーンに渡って一度は失意を舐めながらもマリアを叱咤して挑戦を続ける。マリアの脳裏をよぎるのは絵のモデルである伯母アデーレ(アンチュ・トラウェ)であり、彼女の死後迫害された若き日の自分(タチアナ・マスラニー)と夫フリッツ(マックス・アイアンズ)の逃走劇だった。〔109分〕[投票]
★2ホットロード(2014/日)湘南。少女和希(能年玲奈)は父親の影を知らずに育った。彼女の母親(木村佳乃)は愛してもいなかった夫の死後、ほんとうに愛していた男、鈴木(小澤征悦)に完全に心を移していたのだ。そんな親にとって自分は望まれて生まれてきたのではない…和希はそう信じて疑わなかった。ある日彼女は友達の絵里(竹富聖花)に誘われてカッコいい先輩たちに逢いに出かけ、ガソリンスタンドに務める春山(登坂広臣)と対面する。暴走族「ナイツ」の斬り込み隊長でもある彼と和希は最悪の出会いをしたが、やがてお互いに惹かれてゆく。母親にあてつけるように春山との距離を狭める和希だったが、一方で春山は「ナイツ」の頭に選ばれようとしていた。〔119分〕[投票]
★3ヴィンセントが教えてくれたこと(2014/米)飲む・打つ・買うの三拍子揃った不良親爺のヴィンセント(ビル・マーレイ)は、誰にも心を許さない人間嫌いで通っていた。ある日いきなりの大音響に起こされてみると、隣にシングルマザーのマギー(メリッサ・マッカーシー)と息子のオリヴァー(ジェイデン・リーベラー)が引っ越してきたところだった。早速のひと悶着で最悪の出会いと理解した母だったが、些細なきっかけからヴィンに心ならずもオリヴァーの世話を任せることになる。競馬の勝ち方、酒場での応対の作法、喧嘩の勝ち方を教え込むヴィン。そして娼婦のダカ(ナオミ・ワッツ)と息子を引き合わせたことでマギーの怒りは頂点に達するが、息子はヴィンの語られざる背景を知るのだった。〔102分〕[投票]
★2FOUJITA(2015/日=仏)エコール・ド・パリの旗手として名を売った画家、レオナール・フジタ(オダギリジョー)。彼は毎夜パリのカフェに顔を出しては、並み居る画壇のアーティストや踊り子たちと乱痴気騒ぎに興じていた。画壇に便宜を図ってくれたフェルナンド(マリー・クレメール)を捨て、新人のユキ(アナ・ジラルド)に心を移すフジタは、バカ騒ぎが絵を綺麗にするとうそぶき、フーフー(お調子者)の渾名も甘受するのだった。だが、やがて世界を戦乱の気運が包み、フジタも帰国して戦意高揚絵画の制作に勤しむようになる。皮相的なことばを弄する妻、君代(中谷美紀)に詰られながらも、彼は彼なりの美意識をもって画業に没頭する。そして、東京は空襲に晒される。〔126分〕[投票]
★3魔女の宅急便(2014/日)キキ(小芝風花)は13歳を迎えた魔女見習いの少女だ。一族の掟に従い、まだ飛行する能力しか持たないながらも、彼女は黒猫のジジ(声:寿美菜子)を伴って母親(宮沢りえ)のいる故郷から修行に旅立った。またがったホウキの示す海辺の街に下り、キキは仕事を探す。しかしまだ幼い彼女に世間は優しくはなく、空腹を抱えて辿り着いた丘の上のパン屋に座り込むこととなった。そんなキキにパン屋の女将おソノ(尾野真千子)は部屋を貸してやり、彼女の「宅急便」作業の根城を与えた。さっそくの第1日目、張り切って届け物に出たキキだが、飛行機キチの少年トンボ(広田亮平)にからかわれさんざんな気持ちにさせられるのだった。〔108分〕[投票]
★2青春ア・ゴーゴー(1966/日)世はまさにエレキ・ブーム。お定まりのエレキ狂青年・賢一(山内賢)と、正統派歌謡曲志望ながら賢一の妹・悠子(太田雅子)の気を引きたい悟(浜田光夫)は、同じ予備校に通いながらグループ結成を目指していた。彼らのもとには電器屋のひとり息子でドラマーの浩(和田浩治)と、出版社に勤める一郎(木下雅弘)に勇(杉山元)も集まり、ここに「ヤング&フレッシュ」は誕生した。打倒スパイダースの意気もあがる彼らだったが、練習する場にも事欠き出版社の倉庫や古ぼけた教会をめぐる。それでも新入り歌手のユリ子(ジュディ・オング)も含め、彼らの気持ちはテレビのエレキ選手権に向け一つになってゆく。〔93分〕[投票]
★4岸辺の旅(2015/日=仏)夫の失踪から三年、瑞希(深津絵里)はピアノ教師として毎日を過ごしていた。そんな彼女のもとに、ある日突然夫の優介(浅野忠信)が帰ってくる。瑞希に確かな肉体と声をもって笑いかける優介は、自分はすでに死んでいると告げ、早速思い出の地をめぐる旅へと彼女をいざなう。小さな街でふたりを迎えたのは、新聞配達員の島影(小松政夫)という老人だった。彼もまた死者であり、思い出を共有していた優介との時間を経て、やがて冥土に召されてゆく。そしてふたりは、中華料理店の店主夫婦のもとを訪れる。店の階上に不似合いなピアノを見つけた瑞希は、女将フジエ(村岡希美)と亡き妹との対面に立ち会う。少しずつ旅の意味に気づいてゆく瑞希だった。〔128分〕[投票]
★2日本最大の顔役(1970/日)戦後日本の市場を牛耳る外国人たちの横暴に、わずかに牙を剥き抵抗を続ける者が日本人の中にいた。そんな奴らが大矢根組を束ねる顔役、黒木(小林旭)たちだ。金山(宍戸錠)率いる外国人組織を狙い、機関銃を構える石垣(井上昭文)と彼を焚きつけるお調子者の雨宮(ジェリー藤尾)は見事外国人たちを追い払うが、MPに目をつけられた黒木組長は逃亡を余儀なくされ、全国行脚の旅に出た。黒木は世話になった組織のもと歌謡ショーを全うしたい歌手、美奈子(梶芽衣子)を助けるなどの活躍を経、全国に心酔者を呼ぶ。そして神戸に舞い戻った彼は貿易会社を創設するが、それを快く思わない北川(安部徹)は支配する組織とともに実力行使に出るのだった。〔88分〕[投票]
★1スパルタの海(1983/日)ウルフ(辻野幸一)は問題児だった。エリートの両親(小山明子/平田昭彦)に罵声を浴びせ、暴力をふるい荒れ狂う。そんな彼を救う最後の手段として両親が選んだ選択肢は、「戸塚ヨットスクール」への入学だった。そこは戸塚宏校長(伊東四朗)のもと、スパルタ教育をもって情緒不安定児を立ち直らせることで知られた施設だった。同じように家庭内暴力に明け暮れた少女アッコ(横田ひとみ)とともに、ウルフは檻に入れられてスクールでの第一夜を過ごす。次の朝より過酷な特訓の日々は始まり、ウルフは皆と同じく鉄拳と怒号のなか、一隻のヨットを航行させる力を叩き込まれるのだった。実在の組織を描き、戸塚校長の逮捕で公開が危ぶまれた問題作。〔105分〕[投票]
★3狼の王子(1963/日)戦後の北九州。米兵ビガー(チコ・ローランド)に男の生きざまを説かれながら、浮浪児のタケたちは逞しく毎日を闘っていた。そんなタケの眼光に狼を見た日下組組長(石山健二郎)は彼を引き取り、後継者として育てる。だが、武二(高橋英樹)の名を得たタケの眼前で日下は加納組の男に殺され、武二は裁判所内で下手人と加納(田中明夫)を射殺、収監された。数年ののち、刑期を終えた彼は後見人の文五郎(加藤嘉)に逃亡を示唆され、東京に向かう。しかし、武二は監獄の中で衝動に突き動かされない、思慮深い男に育っていた。安保闘争の中、右翼街宣車に乗りただ立ち尽くす彼を、新聞記者の葉子(浅丘ルリ子)は腑抜けと挑発する。〔102分/白黒〕[投票]
★3愛の渇き(1967/日)関西、杉本邸。次男良輔の亡きあと、その妻であった悦子(浅丘ルリ子)はなおもそこに残り、義父弥吉(中村伸郎)の無聊を慰める日々を送っていた。彼女の献愛は長男謙輔(山内明)の揶揄のもとであったが、悦子は何事もなくいなしていた。そんなある日、敷地を散歩していた彼女は、若い使用人三郎(石立鉄男)の労働に勤しむ姿に目をとめる。野卑で逞しい、若さを誇示するかのようなその肉体は、悦子の忘れていた感情を叩き起こすのに充分であった。悦子は三郎に靴下を買い与え、彼がそれを履かないといって叱責するゲームを楽しむ。だがその間に女中の美代(紅千登世)が入るのを嫌い、悦子は敢えて美代のための小言を三郎にぶつけるのだった。〔98分/白黒〕[投票]
★2夜の勲章(1963/日)東京に事務所を構える私立探偵の阿久根(小林旭)は、ある日異父姉の伸子(二木裕子)を探してほしいという看護師の瑛子(松本典子)を迎える。瑛子のいうには、伸子には亡くなった父親の遺産が転がり込んでいるとの話だった。その金が目的の犯罪と見た阿久根は、伸子がホステスとして勤めていたクラブの支配人、篠村(内田良平)を訪ねる。自らも薬物を扱っていた篠村が麻薬を使い伸子を籠絡していたか、と詰め寄る阿久根だったが、篠村は首を振るのだった。そして伸子に麻薬を教えた奇術師(小沢昭一)も彼女の動向を知ることはなかった。この捜査の陰にもと刑事の岩井(大坂志郎)を見た阿久根のもとに、伸子は死んでいたとの情報が入る。〔101分〕[投票]
★2ゆがんだ月(1959/日)神戸。桂木(長門裕之)は人形問屋の跡取り息子ながら、やくざに身を落とし刹那的な日々に溺れていた。ある日彼は、兄貴分の米山(高原駿雄)が他ならぬ同じ組の立石(梅野泰靖)によって殺害されるのを目撃する。口止め料を上から受け取った桂木だったが、その不条理に苛立ちを感じ情婦である奈美子(南田洋子)にはそれを打ち明けた。それだけで事は終わるはずだったが、米山の妹である文枝(芦川いづみ)との出会いから彼女に懊悩を見抜かれた桂木は、真実の経緯を新聞記者の木元(大坂志郎)にぶちまけ、東京に逃亡するのだった。桂木は文枝を追うが、奈美子、そして桂木を狙う刺客も彼に続き東京の土を踏んだ。〔88分〕[投票]
★4おじいちゃんの里帰り(2011/独=トルコ)ドイツ。老いたる男フセイン(ヴェダット・エリンチン)はトルコ移民の大家族の長である。散らばった子や孫たちを本家に集めた彼は、トルコへの家族たちの帰属意識のなさを憂いて、故国に築いた新しい本家への旅を提言する。英国人の恋人の子供を身ごもった孫娘のチャナン(アイリン・デザイル)、またトルコとドイツの間で揺れる幼い孫チェンク(ラファエル・コスーリス)らをも伴って。昔、若きフセイン(ファーリ・オーゲン・ヤルディム)は妻と三人の子供を思ってドイツへ出稼ぎに出、すぐに家族たちに新天地への移住を持ち掛けた。だが妻も子供たちも、祖国とは文化も宗教も違うドイツに当惑し、毎日を懸命に戦わざるを得なくなった。〔101分〕[投票]
★3黒い海峡(1964/日)恩義ある船場組長(山形勲)に番犬のように付き従う槇(石原裕次郎)は、組のために殺人をためらいなく犯し3年を牢内で過ごした。そんな彼への恋情を断ち切れない組長の娘・則子(十朱幸代)を振り返りもしない槇を、同期の男・哲次(中谷一郎)は責め、堅気になって愛を貫けと勧めるのだった。だが、その哲次が恋人であるクラブ歌手・知佐子(吉行和子)とともに組を出奔し、あまつさえ追手に差し向けられた組員を殺害したとの報告が届く。船場の命を受け、哲次を追って神戸に飛んだ槇は知佐子が歌うクラブに潜入し、彼女を受け入れた神戸の大物・大月(垂水悟郎)と対面する。大月が哲次に認めた利用価値とは何か。〔92分〕[投票]
★3ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男(2014/米)スーパースター、JB(チャドウィック・ボーズマン)は最底辺の環境で生をうけた。母(ヴィオラ・デイヴィス)に捨てられ、父(レニー・ジェイムス)に売り飛ばされた少年期の彼は、売春窟にあって彼を育てたハニー(オクタヴィア・スペンサー)のもとで、みずからの能力を武器に暮らしてゆく決意をはぐくまれた。大人になり微罪で投獄されたJBは、そこに慰問にきたゴスペルグループのバード(ネルサン・エリス)と友情を結び、彼によってその能力を見い出される。ともにソウルミュージックに転じ、謀略と冒険を重ねスターダムにのし上がってゆくJB。絶大な支持を得てアポロシアター公演を成功させた彼だったが、その専横から離反者を招いてゆく。〔139分〕[投票]
★3サンドラの週末(2014/ベルギー=仏=伊)ソーラーパネル工場で働くサンドラ(マリオン・コティヤール)は、夫のマニュ(ファブリツィオ・ロンギオーヌ)とふたりの子供を抱えている。あるとき彼女は体調を崩し、休養を余儀なくされた。そして復帰したサンドラを待っていたのは解雇の知らせだった。16人の同僚にボーナスを出すためには不可欠の条件だったという。しかしサンドラにとっては、マイホーム入手から新たな生活を始める矢先の出来事であり、死活問題といえる事件なのだ。同僚のとりなしでこの決定は次の月曜に持ち越され、改めて彼女の復職と皆の賞与は天秤にかけられる。ジャン・マルク主任(オリヴィエ・グルメ)の妨害にもめげず、サンドラは同僚の説得に出る。〔95分〕[投票]
★4パレードへようこそ(2014/英)大学生ジョー(ジョージ・マッケイ)はふとしたことから、ある団体のデモ行進に巻き込まれ炭坑夫支援の旗を担がされる。その団体とはマーク(ベン・シュネッツァー)らが主催するレスビアンとゲイの団体LGSMだったのだが、初めての行動に頬を紅潮させてジョーは仲間入りし、ウェールズの炭坑村に向かった。だが、団体の内容を知った村の人びとは、以前アクセスしてきた他の町村と同じく尻込みをする。それでも労組の代表ダイ(パディ・コンシダイン)やクリフ(ビル・ナイ)はかれらの好意を素直に受け入れ、その行動に感謝を捧げた。そして交流会を開催することで皆もLGSMを受け入れてゆくが、嫌悪を向ける者たちは密かに内部分裂を目論むのだった。〔121分〕[投票]