ゑぎさんのコメント: 更新順
真実(2019/日=仏) | 映画製作を舞台とする映画で、映画の真実性(それは人生の真実性とも云える)についての映画。真実と嘘。陸亀・ピエールは、ジュリエット・ビノシュの父親ピエール(カトリーヌ・ドヌーヴの前夫)が来た時点でいなくなる。 [review] | [投票(4)] | |
ロケーション(1984/日) | これも恐るべき傑作だ。アヴァンタイトルは浜辺の撮影風景。波際を走るスリップ姿の女。このワンカット目から瞠目だ。映画が走り出す、とはこのことだ。 [review] | [投票(2)] | |
最強のふたり(2011/仏) | 本作の障害者観やノーマライゼーションといった事柄に気付かされる面白さ、あるいは、価値の転倒に目を開かされる、といったことを否定するつもりはないが、それは、「映画」とはまた別の事柄だ。全体にハラハラ感に乏しい。なんか全部、ゆるーく予定調和する。 [review] | [投票(3)] | |
沈黙 -サイレンス-(2016/米) | もとより、マーティン・スコセッシは華麗なテクニックの持ち主だが、本作で見せる才気には一部違和感を覚える。特に、私にはパンニングの品の無さが目に付く。それは、題材に対する技巧の選択の整合という意味での違和感なのだ。 [review] | [投票(2)] | |
カルメン(1954/米) | 炎に赤いバラのタイトルバック。タイトルデザインは、ソウル・バスなのだ。カッコいい!オール黒人の世界のミュージカル。もうそれだけでファンタジーに過ぎる。 [review] | [投票] | |
サンセット大通り(1950/米) | 結局、圧倒的にグロリア・スワンソンの面白さに尽きる。まあオーバーアクトに過ぎるのだが、半分はワザと奇矯に演じており、当時としての時代錯誤の感覚がいまだに現代の観客を面白がらせる。実は、スワンソンの奇矯さ以外には見どころが薄い。 [review] | [投票(2)] | |
荒野の誓い(2017/米) | とても肌理細かに演出された西部劇だ。まずは開巻、子供達に文法を教える開拓民の清らかな日常生活イメージが、コマンチによって蹂躙される、その激変の落差とスピード感に「活劇」を感じて胸が熱くなる。 [review] | [投票(3)] | |
帰れない二人(2018/中国=仏) | アバンタイトル。バスの中の乗客達。子供がいきなり刮目する。私達もつられて目を見開くが、そのまゝラストまで、目を瞠ったまゝになる映画だ。 [review] | [投票] | |
アド・アストラ(2019/米) | 広大かつ静謐な映像を堪能する映画であると同時に、本作はブラッド・ピットの顔と語りを楽しむための映画だ。彼は、十分にその任に堪えていたと思える。 [review] | [投票(4)] | |
日曜日には鼠を殺せ(1964/米) | ほんとにジンネマンの演出って生真面目だなぁ。アレクサンドル・トローネルの美術だけを称賛したい欲望に駆られるが、なんかそれも「いかにも」なので気持ちを抑える。本作も決して悪くない。立派な出来と云っていい。 [review] | [投票] | |
オクラホマ!(1955/米) | トウモロコシ畑をカメラが進む。この後、芦毛に乗ったゴードン・マクレーが登場し「Oh, What A Beautiful Mornin」を唄うシーンは文句なく素晴らしい。 [review] | [投票] | |
気違い部落(1957/日) | 決してテレビ放映されない、ビデオ化もされない映画。冒頭は劇場。緞帳が開いて、森繁久彌が一人登場し口上を述べる。「この中にも(私たち観客のことを指して)キチガイは1人か2人...。」というようなクダリがある。 [review] | [投票] | |
世界の涯ての鼓動(2017/英) | なんとも雇われ仕事っぽいが(っていうのはテキトーな憶測だが)、それでもヴィム・ヴェンダースだ。面白い映画を作る。まずは、ジェームズ・マカヴォイとアリシア・ヴィキャンデルが出会う、ノルマンディーの情景が実に美しく撮られている。 [review] | [投票] | |
ギターはもう聞こえない(1991/仏) | 全編に亘って、なぜか暗転(フェード・アウト)がとてもぎこちない。これもワザとなのだろう。前半4人の男女が登場し、誰が主人公なのだろうと思いながら見る(誰が主人公でも構わないのだが)。 [review] | [投票] | |
救いの接吻(1989/仏) | オープニング。横臥するマチュー(フィリップ・ガレル)からパンして部屋に入って来るジャンヌ(ブリジット・シィ)を映した後、延々と彼女を長回しでとらえ続ける。このあと、主演女優アネモーネに役を譲るように云いに行く。この出だしは、よく出来た不条理劇で、実に魅力的だ。 [review] | [投票] | |
火口のふたり(2019/日) | この映画、切り返しが少ない。実は、前半は切り返しをあまり意識せずに見ていたので、はっきりしないのだが、柄本佑と瀧内公美の二人しか出ない映画であるにも関わらず、少なくも、ラーメン屋のシーンあたりから、会話シーン等で切り返さない。 [review] | [投票(4)] | |
アルキメデスの大戦(2019/日) | 戦艦建造費の見積額の誤謬を証明する、というなんとも気が滅入るような、みみっちい、貧素な、こじんまりとしたお話を、よくこゝまで娯楽作として盛り上げたと思うが、その分、主人公・菅田将暉をはじめとして、舘ひろし、國村隼、橋爪功、小林克也ら軍人達は、戯画化され過ぎているきらいがある。 [review] | [投票(2)] | |
トイ・ストーリー4(2019/米) | 人間から愛されることに、あるいは逆に、人間を癒すということに、玩具がこれだけ執心しているという設定は、私にはちょっと付いていけないレベルなのだが、そう思わせておいての、ラストのウディの選択、という作劇上の戦略が見事に決まるのだ。 [review] | [投票(2)] | |
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019/米) | 冒頭近くのインタビューシーン。西部劇のセット。酒場かなんかの前の通路で、俳優・レオナルド・ディカプリオと、そのスタントダブルであるブラッド・ピットがインタビューされる設定なのだが、まず、この場面に違和感を覚える。 [review] | [投票(11)] | |
蜂の巣の子供たち(1948/日) | ロッセリーニも、デ・シーカも日本ではまだ公開されていない時期に清水宏はこれを作っていたのだ。このような映画を作ったことは、ワールドレベルで偉業だろう。 [review] | [投票(1)] |