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袋のうさぎさんのお気に入りコメント(3/23)

桃色の店(1940/米)★5 朝、店の前。三々五々に集まる店員たち。最後に社長が出社。何げない会話や振る舞いに、それぞれのキャラと関係性がのぞく見事な開巻。そこから始まるのは小さな活劇、疑心暗鬼の心理劇、集う人々の群像劇、恋心を修復する会話劇。なんとも緻密で巧みな脚本と演出。 [review] (ぽんしゅう)[投票(4)]
砂の器(1974/日)★2 当時、世界的流行であったとは云え、本作のズーミングの多用にも、いい加減ウンザリさせられる。ロケ撮影の人物を映した後、ズームアウトして風景全体を見せる、という、逆エスタブリッシング・ショット(こんな言葉はない)が頻繁に表れる。バカみたいだ。ただし、ズームアップは殆どない、というのはまだ救い。 [review] (ゑぎ)[投票(4)]
少女ムシェット(1967/仏)★5 不寛容に行き着いた感情は他者の言葉を受け容れないので一方通行で断ち切られる。逆に行為は映画的運動として執拗に繰り返される。遮断と反復が交互にやってきて後付け解釈の欺瞞を排除した純粋映画が完成される。だから、水面の波紋も瞬く間に消え去るのだ。 (けにろん)[投票(3)]
Mank マンク(2020/米)★4 面白かった!そりゃできれば1930〜40年代のハリウッド映画について、ある程度知識があったほうが良いとは思いますが、しかし、そんなペダンティックな面白さだけではない、活劇としてのテンポの良さ、画面の強さ美しさを持った映画だと思うのです。 [review] (ゑぎ)[投票(3)]
ニッポン国VS泉南石綿村(2017/日)★3 犠牲者の嘆きはなにしろ報われない [review] (ペンクロフ)[投票(2)]
空に住む(2020/日)★3 主要人物の設定やキャラ造型も、私には、どうもありきたり(どっかで見たことがあるような、もっと云えば、マーケティング優先でAIがハコ書きをこしらえたような)ものにしか思えなかった。 [review] (ゑぎ)[投票(2)]
はりぼて(2020/日)★4 全員クソ野郎 [review] (ペンクロフ)[投票(4)]
レディ・バード(2017/米)★4 冒頭、車の中で「怒りの葡萄」の朗読を聞いて涙する母と娘。直後の顛末の見せ方、そのスピード感にうなる。ラストも車を運転する場面のフラッシュバックがあり、母への想い、わが町サクラメントへの想いが語られるので、全体に本作は自動車の映画であり、母娘の映画であり、サクラメントという町についての映画だったという心象が強く残る。 [review] (ゑぎ)[投票(4)]
六番目の男(1956/米)★4 邦題は、リチャード・ウィドマークドナ・リードが追う男で、本編中も「sixth man」という言葉が何度か使われる。インディアンに襲われ、死んだ男は5人だった。一人だけ金塊を持って逃げている。その男が六番目の男だ。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]
サンライズ(1927/米)★5 都会女の闇夜の誘惑。ためらいの湖上の洗脳殺人。風景がうねる田園列車の車窓。大都会の圧倒的物量と喧騒。都市的画一化の象徴である床屋。互いの「個」をとり戻す教会と写真館。集団の中の「ふたり」を確立する遊園地の束の間の享楽の解放。暴風雨と村人総出の捜索。 [review] (ぽんしゅう)[投票(4)]
銃撃(1967/米)★5 一体どうなっているんだ?真相は何なんだ?という観客の問いを無視して、ヘルマンは好き勝手に話を進める。その少ない手掛かりから、2、3の真相は想像出来そうだが、彼が描きたかったのは、その真相とか理由とか経緯とかではなさそうだ。   [review] (KEI)[投票(2)]
バベルの学校(2013/仏)★4 ‘多文化共生’のシンポで鑑賞。初参加。‘違っていてもいい’‘違う事を面白がろう’‘正解は一つじゃない’‘本当に大切な事は・・・’とコピーは色々あるが、何より、こんな親がいて、こんな子がいて、こんな現実があるという‘当たり前の事’に圧倒された。 (KEI)[投票(1)]
ザ・バニシング 消失(1988/仏=オランダ)★4 行方不明をテーマにした作品としては序盤から予想外の展開になるので最後まで目が離せないのは確か。 [review] (おーい粗茶)[投票(3)]
ハウス・ジャック・ビルト(2018/デンマーク=仏=独=スウェーデン)★4 今の世の中のどこが地獄じゃないというのか? という、わりとストレートなお説教。 [review] (おーい粗茶)[投票(5)]
透明人間(2020/米=豪)★4 エリザベス・モス出ずっぱりの女優映画。まず彼女の自宅、海の側の断崖上に立つ豪邸がいい。夜、自宅から逃亡する導入部の緊張感!シーン途中、客観ショットでパンニングして、空の廊下を映し、また彼女に戻る。このカメラの動きは不要と思ったが、実は後で効いてくる。 [review] (ゑぎ)[投票(4)]
恐怖への旅(1942/米)★4 面白い!本作もウェルズが演出しているとしか思えないカットが多々ある。私は、特に船内のシーンの閉所における人物の出し入れ、仰角カットの使いようは、ウェルズの演出に間違いないと思ったのだ。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]
ザ・フォッグ(1979/米)★4恐怖のメロディ』とは対照的な作劇上の方法論で「DJ」をよく活かしている。複数の場で並行する物語のラインを「ラジオ放送」で横断的に結びつけつつ、それらを最終的に教会とラジオ局の二本に縒り合わせ、自在のカットバックで緊張感・恐怖感を操作する。ほとんど匠の技だ。カーペンターは巧い。 [review] (3819695)[投票(1)]
狩人(1977/仏=独=ギリシャ)★5 傑作。文句のない傑作。『旅芸人の記録』と比べても甲乙つけがたい。総てのカットに驚きがある。それは大げさな表現ではなく、掛け値なしに総てのカットで、です。 [review] (ゑぎ)[投票(3)]
アパッチ(1954/米)★3 最初期のアルドリッチ映画だが、この時点で既に良くも悪しくもアルドリッチらしさに溢れている。それは単純なヒロイズムでは括れないが、しかし紛れもない活劇である、という点がそうだし、登場人物の情動を真摯に描く姿勢がそうなのだ。 [review] (ゑぎ)[投票(3)]
誉の名手(1917/米)★4 ジョン・フォードの長編第一作で、シャイアン・ハリー・シリーズ第一作。アイリス・インで始まるファーストカットから、丘を使って牧童と群れる牛を配置した見事な縦構図カットなのだが、なんと云っても本作の目を瞠る特徴は、矢張り、屋内に置いたカメラから、開け放たれたドアの向こうの屋外を撮影した縦構図カットだ。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]