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寒山拾得さんのコメント: 更新順

★4ビジランテ(2017/日)ただキャメラの前に出てきた人物をその場のパッションで撮りきろうとする実録話法で語られる田舎町の構造 [review][投票(1)]
★5霧の音(1956/日)清水らしい超然とした空間処理がメロドラマを大人版『野菊の墓』とでも云うべき高貴に至らしめている。後期の傑作。 [review][投票]
★3(秘)女郎残酷色地獄(1973/日)究極感のあるタイトルにして周五郎系の人情話。細部の仕込みが足りず大雑把だが中川梨絵一流のべらんめえと極彩色の美術で愉しめる。亭主の吐血啜る吉野あいが強烈至極。[投票]
★3犬神家の一族(1976/日)テレビ女優坂口良子のコメディが映画で観られるのが本作最大の美点。石坂浩二小沢栄太郎のホームズ・ワトソンなどもいい味。 [review][投票(2)]
★3四十八歳の抵抗(1956/日)メフィストの着ぐるみ着た船越英二は自身の全キャリアの頂にいる。御難続きの山村聰と元祖不思議ちゃんの如き雪村いづみの組み合わせもいい味。 [review][投票]
★4新しい神様(1999/日)余りにも純な雨宮処凜に民族自決は先鋭化されてチュチェ思想(!)に至る。90年代の本邦右傾化をひとつの極北で記録して貴重。 [review][投票]
★3ひき裂かれた盛装(1967/日)どうでもいいような映画だが、藤村志保のエロマダムだけがただもう素晴らしい。あんな清楚な人にネグリジェ姿でカモンさせたり「愛はベッドだけで交わすものじゃございませんですわよ」などと語らせたりしていいものだろうか。[投票]
★2怒り(2016/日)だいたい人を簡単に殺し過ぎるし、どいつもメエメエ泣き過ぎる。感性の鈍麻した通俗として『悪人』といい勝負。ベトつく音楽が輪をかけて辛気臭く、ATGも真っ青の湿気多量で生理的に駄目。[投票(1)]
★3日本敗れず(1954/日)過激なタイトルに反して穏当な『日本のいちばん長い日』。「本土決戦などしたら防空壕は諸君ら陸軍が占拠して庶民は前線をさ迷うことになるぞ」。 [review][投票]
★4女地獄 森は濡れた(1973/日)後タイトルで原作サドと知ってじゃあしょうがないかと無理矢理納得させられるある種の良識世界。微妙にコメディ入った山谷初男中川梨絵が絶妙。 [review][投票]
★3母の旅路(1958/日)母もの33本の最終作。単体で観る分には面白い。全部観たらパターン化に多分ウンザリするんだろうけど。 [review][投票]
★3母を求める子ら(1956/日)清水らしい孤児院話で、らしい子役使いが端々で堪能できる。曲馬団に連れ去られる子供というすごい主題は『風の中の子供』の変奏にあたる。 [review][投票]
★4稲妻(1967/日)淡々と積み重ねられる生臭さ世界はナルセが派手に観えるほど。ベストショットは倍賞千恵子目線で見下ろされる藤田まことの立小便。 [review][投票]
★4実録三億円事件 時効成立(1975/日)あの雨の府中刑務所裏、灰色一色の事件現場に連れて行ってくれただけで大満足なのだが、以降も芳しい出来。金子信雄の代表作として愛したい佳作。 [review][投票(1)]
★4実録 私設銀座警察(1973/日)浅間山荘の年に撮られた極右の終焉。一体、元特攻隊の組織からクレームはなかったのだろうか。 [review][投票(1)]
★3ル・アーヴルの靴みがき(2011/フィンランド=仏=独)クルーゾーみたいなジャン・ピエール・ダルッサンは何だったのか。この納得を拒絶する刑事は、納得するのが好きな私には扱いかねた。アンドレ・ウィルムスもちと格好良過ぎ。[投票]
★2モンローのような女(1964/日)白坂お得意の冷笑が炸裂する終盤に心底ウンザリさせられた。多分渋谷の最低作。見処は前半の千之赫子森光子のコメディ。 [review][投票]
★5希望のかなた(2017/フィンランド)あっけらかんとしたご都合主義は極点にまで彫琢され、寓話の外部にある現実の過酷さが行間から浮き彫りにされる。カウリスマキの物語話法の一大成果。 [review][投票(5)]
★5コルチャック先生(1990/ポーランド=独)カティンの森』に勝るとも劣らぬ強烈なラスト。受難/情熱の瞬間を捉えてまさしくパッション。『オアシス』は明らかに本作の影響下にある。 [review][投票]
★5カティンの森(2007/ポーランド)正しく喪に付すアンティゴネの峻厳さ [review][投票(1)]