八住利雄の映画ファンのコメント
町田のコメント |
芝居道(1944/日) | 太平洋戦争末期の清貧プロパガンダ映画であるが、作り手の苦悩と映画に対する愛情がひしひしと伝わってくる良心作。ただ中身は『鶴八鶴次郎』の焼き直しである。人間が描かれている分『歌行燈』よりは数段好ましいが。 | [投票] | |
細雪(1959/日) | 船越英二って本当に面白い人だ。築地米三郎の洪水が圧巻。 | [投票] | |
波影(1965/日) | 撮影監督の岡崎宏三氏が自らの(モノクロの)代表作として挙げる一本。暑くも無く無く寒くも無い涼しい画調が若尾文子演じる芸者・雛千代の生き様とマッチしている。 [review] | [投票] | |
駅前旅館(1958/日) | 森繁と淡島、フランキーの恋路はお馴染みの風景。そんな中、虚言症の男を演じる伴淳三郎の喜劇力が爆発。画もいいし豊田作品はいつも安心して楽しめる。数ある井伏映画化作品の中でも最高の一本。 | [投票(1)] | |
珍品堂主人(1960/日) | 骨董、失われ行く美しさを愛そう、愛したいと願う人は自分自身が世間から骨董品扱いされることを覚悟しなければならない。もう覚悟は決めた。 [review] | [投票(1)] | |
また逢う日まで(1950/日) | 異様なメロドラマ。<超私的今井正論その一:今井正は耽美主義者である> [review] | [投票(2)] | |
夫婦善哉(1955/日) | 森繁・淡島の軽やかな掛け合いに負けず劣らず押し退き巧みなカメラワーク。綿雪舞うラストも幻想的に美しく映画の中の映画と呼ぶに相応しい出来と思います。 | [投票(5)] | |
猫と庄造と二人のをんな(1956/日) | 森繁、山田五十鈴、浪花千栄子の名人芸。香川京子のアクメ顔。どのシーンも抜群に面白い。ただ喜劇で140分は長過ぎ。 | [投票(1)] | |
四谷怪談(1965/日) | 役者は豪華だし美術も綺麗だがこれじゃあんまりだ。あんまり説教臭過ぎる。第一、全然怖くない。 [review] | [投票] | |
女の一生(1962/日) | 時間尺の関係か八住利雄の持つ反戦作家としての側面ばかりが強調されてしまい増村映画としては随分喰い足りない印象。小沢栄太郎の「想い」をもっと踏み込んで描いてくれなくちゃぁ嘘だ。堤家長女次女の遣り取りは笑えた。 | [投票] | |
縞の背広の親分衆(1961/日) | 「セニョール、セニョリータでござんす。」過激に破綻したストーリを補って余りある森繁&淡島コンビの名口上・名啖呵。西村晃のVSフランキー、VS森繁のフラメンコシーンの馬鹿馬鹿しさ。 | [投票] | |
雪国(1957/日) | 豊田四郎は、本来多種多様で福与かな魅力を持つ日本文学を「教養」というレッテルから解放する。それにしても池部良のいい男振りにゃぁ溜息が出ますなー。 | [投票(2)] | |
世界大戦争(1961/日) | 監督以下スタッフがこの作品で目指したものと、俺が今現在映画に求めているものとが余りにも大きく懸け離れている。何の衒いも無いこういった啓蒙映画の存在を否定する気は毛頭無く、むしろ歓迎するくらいなのだが、それ以上の愛着は沸かない。 | [投票(1)] | |
喜劇とんかつ一代(1963/日) | 「嗚呼〜とんかつの〜油の滲んだ接吻をしようよ〜♪」けだし名曲である。上野御徒町界隈の名コック長にネイティブ加東大介がどハマリ。ストーリもいつになく解りやすく面白かった。 [review] | [投票(2)] | |
負ケラレマセン勝ツマデハ(1958/日) | 安吾的では全く無いしストーリの破綻も顕著だが風刺喜劇として上出来。というか、伴淳さんアンタ面白過ぎるよ!望月、乙羽、野添(若しくは淡島)に依る「女三人の会話」も無茶面白いし巧い。 | [投票] | |
喜劇 陽気な未亡人(1964/日) | フランキーの9役や岡崎宏三の特殊光学撮影を遥かに凌ぐ水谷良重と池内淳子(ジーパン)の尻の演技のインパクト。酔っ払った望月優子の本音トークにも爆笑。 | [投票(1)] | |
日本誕生(1959/日) | 水も滴る司葉子。超豪華娯楽大作の、けして見失ってはいけない主軸について。 [review] | [投票(4)] | |
炎の城(1960/日) | とかく問題にされるラストだが思いの他良かった。斎藤道三似の大河内伝次郎は何を言っているのかサッパリ解らん。 | [投票] | |
暖簾(1958/日) | 浪花屋が昆布の旨みを削り出すように川島は主演俳優の「巧み」を最大限に活用する。森繁の二役はどちらも血が通っていて素晴らしいが、特に次男坊・孝平のヒーローぶりに邦画最盛期でもあったこの時代の力強さを感じずにはいられない。 | [投票(1)] | |
修禅寺物語(1955/日) | 炎とともに描かれる合戦シーンの迫力は本物だし、能面の使い方が実に印象的。二代目の苦悩と姉妹の対比を軸に人生の意味を問う岡本綺堂の原作の魅力も充分伝わる。 [review] | [投票] | |
新・夫婦善哉(1963/日) | 豊田四郎に演出して貰った女優は長い目で見れば幸せだ。香川京子にしても本作の淡路恵子にしても他の監督ではこうはいかない。彼女と森繁と小池朝雄が雑魚寝するシーンなんか頬が緩みっぱなしだった。岡崎宏三のセンスが光るラストも実に映画的。 | [投票(2)] | |
花のれん(1959/日) | 女主人公は「しぶちん」だが映画自体はその真反対の豪華さ。山崎豊子原作だし淡島千景の芸達者振りも遺憾なく発揮されているので長尺でも飽きない。テーマはやや緩いが豊田らしいといえばらしい脚色。 [review] | [投票] |