★5 | 十九歳の時、希望にときめく者もあれば、人生の奈落を垣間見て不安に慄く者もいる。紺野とマリアが、明日の自分かもしれないという焦燥を、矮小な生活者たちをさらに小さな地図に閉じ込めるということでしか紛らわすことができない吉岡の蟻地獄。
[review] (ぽんしゅう) | [投票(3)] |
★4 | 負けるという気が「まだ」しなかったし、負けるという「痛み」が実感できなかったあの頃。リアルタイムで観た同年代の当時と違い、今再見すると胸が張り裂ける。私は彼に×をいくつ付けるられるのだろうか。 (sawa:38) | [投票(2)] |
★5 | ホントの傑作。原作の中上文学以上に、鮮烈な映像とともに19歳の叫びが聞こえた。 (ALPACA) | [投票(2)] |
★4 | 閉塞感の突破先に右翼を提示した、70年代の終わりを象徴する歴史的作品。その後の「右翼」中上は本作のパロディに見えたものだ。『赤い教室』と並ぶ蟹江敬三の傑作でもあった。雨に流れる牛乳のエロスが侘しくも生々しい。 (寒山拾得) | [投票] |
★4 | 一番鬱屈していたころの自分を思い出して胸が詰まった。中上健次の映画化としても申し分ない。 (赤い戦車) | [投票] |
★4 | 新聞代払わねえクズや御為ごかしの優しさを高所から押し付ける主婦はわかるが犬にまでと苛立ちと怨嗟は延伸していくがシコシコ地図作りに精出すお前も又同義なのだ。閉塞した坩堝の最下層に棲む「かさぶたのマリア」=沖山秀子。その稀有な文学的実存。 (けにろん) | [投票(3)] |
★4 | 19歳って、鬱屈してて上にも下にも行けないどん詰まりの閉塞感のある年齢だよね。この苦しみ、哀しみ、持って行きようのない感性、、、 [review] (セント) | [投票] |