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ぽんしゅうさんのあらすじ: 投票数順

★3戒厳令(1973/日)軍部と財閥の力が日増し強まる昭和初期。思想家・北一輝(三國連太郎)が著した「日本改造法案大綱」は国家を愁うる青年たちに大きな影響を及ぼしていた。北は自邸にこもり、弟子の西田(菅野忠彦)と陸軍とのパイプを利用し密かにクーデターを画策していた。それは、北という個人ではなく思想そのものを武器に天皇と戦うための彼なりの戦略であった。そして5・15事件の失敗。任務を果たせなかった兵士(三宅康夫)が妻(倉野章子)を伴い悲壮な思いで北邸を訪れる。さらに、矢面に立った西田に不満分子の凶弾があびせられた。北一輝の不安と苦悩の日々は昭和11年2月26日まで続く。(110分/モノクロ)[投票]
★3福耳(2003/日)東京下町の高齢者用マンション。フリーターの高志(宮藤官九郎)は、入院先でひと目惚れした看護婦のけい珪(高野志穂)が、ここで働いているのを知り自分もマンションの喫茶店で働くことにした。出勤初日、高志は口うるさい老人藤原(田中邦衛)と出会った。しかし、その老人はすでに亡くなっていると言う。そんなバカな!何気なく鏡を覗いた高志。なんとそこには、自分ではなく藤原が写っていた!思いを寄せる同居人の千鳥(司葉子)に、気持ちを伝えるため藤原が高志に捕り憑いたのだ。福耳青年と老人達のファンタスティックコメディ。TV版「リング」の瀧川治水監督、初の劇場用作品。(110分/カラー/ビスタサイズ)[投票]
★3炎と女(1967/日)灼熱の陽光の中で幼い息子を抱いた伊吹(木村功)は、妻の立子(岡田茉莉子)が見知らぬ男(細川俊之)と激しい口づけを交わすのを目撃し呆然と立ち尽くしていた・・・・。伊吹夫婦の一人息子鷹志は、人工授精によって生まれた子供だった。そしてこの家には、精子の提供者である医師の坂口(日下武士)とその妻シナ(小川真由美)が出入りしていた。二組の夫婦の間に去来する密かな嫉妬と激しい疑念。それは二組の夫婦を、二人の女と二人の男の危うい関係へと導くのか・・・・。妄想と現実が錯綜する心理サスペンス。監督・脚本は松竹ヌーベルバーグの異才吉田喜重。(101分/白黒/ワイド)[投票]
★4ロビンソンの庭(1987/日)緑が残る東京の住宅街。その一角にある外国人ハウスでクミ(太田久美子)は、ドラッグを売って暮らしていた。ある夜、恋人のキイ(町田町蔵)と友人マキ(CHEEBO)らと、しこたま酒を飲んだ帰り、クミは住宅街の中に塀に囲まれた廃墟を見つけた。中は草木が生い茂り、その空間には時の流れから切り離され静寂と安堵の気配が漂っていた。ここで暮らそう。クミは、少しの家財道具を廃墟に持ち込み一人で暮らし始めたのだった。自主制作映画『闇のカーニバル』が欧米で高く評価された山本政志監督の35ミリ初監督作品。撮影監督を『ストレンジャー・ザン・パラダイス』のトム・ディチッロが担当。(119分/カラー/ワイド)[投票]
★2女高生偽日記(1981/日)六本木で女子高生のリカ(荒井理花)は、ビニ本・カメラマンのモジャ(吉原正皓)に声をかけられた。つれて行かれたスタジオでは、スタッフやモデルたちが入り乱れて大乱交の真っ最中。これが大人の世界!!一瞬たじろぐ理花だが、勇気をふり絞り服を脱ぎ捨ていざ撮影開始。理花の脱ぎっぷりに気を良くした撮影隊は場所をラブホテルに変えて、さらに撮影続行。カメラマンの要求は、ますます過激に。懸命に耐える理花。そんな彼女の虚勢を、撮影助手の短太郎(浅見小四郎)は見抜いていた。背伸びした女子高生が大人の性の世界をさまよう冒険日記。写真家荒木経惟の初監督作品。にっかつロマンポルノ。(64分/カラー/ワイド)[投票]
★2不良少年(1980/日)17歳の隆(金田賢一)は、裕福な家庭に育ちながらその息苦しさに耐えられず高校を中退し、今は新宿のピンクサロンでボーイとして働いていた。彼の理解者は、喫茶店のマスター朝本(梅宮辰夫)とスナックのママ悠子(松尾嘉代)だけだ。その夜も立ち寄った悠子のスナックで隆は、以前から新宿界隈で見かけて気になっていた少女栄子(熊谷美由紀)に出会った。そして、彼女が青酸カリをポケットに忍ばせていることを知った。暴力団の抗争に巻き込まれ拳銃を手にした少年が、少女との愛に悩みながら転落してゆくさまを描く青春映画。原作は結城昌治の同名小説(90分/カラー/ワイド)[投票]
★1妖婆(1976/日)大正の中期。富豪の娘・お島(京マチ子)と婿養子・新三(江原真二郎)の婚礼がたけなわを迎えていた。しかし、この縁組を妬む者がいた。お島の従姉妹で幼いころから姉妹のように育てられた、さわ(稲野和子)である。全てにおいて恵まれたお島に対する積もり積もったさわの妬みは、暗闇に立てられた2本の線香の煙に呪いとなって込められ、初夜を迎えた新三の背後に邪神邪霊となって捕り憑いていたのだった。裕福な娘が、女の嫉妬と執念の呪いで「妖婆」へと化してゆく数奇な半生を描いたオカルト映画。原作は芥川龍之介で、脚本・監督は水木洋子今井正コンビ。永田雅一の永田プロ第2作。(96分/カラー/ワイド)[投票]
★2小さなスナック(1968/日)学生やミュージシャン、モデル、ダンサー達が集まる東京・青山の小さなスナック。その夜も、大学生の昭(藤岡弘)と仲間が集まり、過ぎ行く夏へのお別れパーティが披かれていた。昭は、若者達の喧騒のなか店の片隅に、誰かを待ち続ける少女の姿を見つけた。少女は自分の名を美樹(尾崎奈々)と名乗りパーティの輪に加わった。それ以来、思いを寄せる昭に対して、彼女は決して名前以外のことを何も語ろうとしない。やがて昭は、美樹が年齢とは不相応な暮らしをしていること知るたのだった。当時、大人気のグループサウンズ「ザ・パープル・シャドーズ」の同名ヒット曲をモチーフにGS世代の若者達の青春を描く。(83分/カラー/ワイド)[投票]
★4恐怖の報酬(1977/米)南アメリカの辺境地。村の安下宿にたむろする男たち。アメリカから流れてきた銀行強盗ドミンゲス(ロイ・シャイダー)。セラーノ(ブルーノ・クレマー)はフランスの元銀行家。パリの爆弾事件犯カッセム(アミドゥー)。ここは、過去を持つ男たちの吹き溜まりだ。そして殺人犯ニーロ(フランシスコ・ラバル)がまた加わった。皆ここを抜け出し新たな人生をおくる夢見ていた。そんな時、300キロ離れた油田を反政府ゲリラが襲撃、大火災が発生。現場まで大量の消火用ニトログリセリンを運ぶドライバーの募集が始まった。イブ・モンタン主演、アンリ・ジョルジュ・クルーゾー監督の同名作品のリメイク。(92分/カラー) [more][投票]
★3サマータイムキラー(1972/伊=仏=スペイン)甘いマスクの青年レイ(クリス・ミッチャム)。彼は殺し屋だ。次のターゲットは10数年前に父を殺したマフィアたちだ。ひとり一人追い詰め復讐を果たしたすレイ。最後の標的は、今は引退してポルトガルでワイン会社の社長として暮らすマフィアの大物アルフレディ(ラブ・バローネ)。レイは社長秘書で愛人のミシェール(クローディーヌ・オージェ)に接近し暗殺を試みるがあえなく失敗。自分の無力さを痛感したレイは、卑怯だと感じつつアルフレディの娘タニア(オリビア・ハッシー)を誘拐し監禁した。一方、マフィア連続射殺事件を追うカイリー警部(カール・マルデン)の手もレイに迫りつつあった。(103分/カラー)[投票]
★4炎の人ゴッホ(1956/米)伝道師として炭鉱町に赴任した若きゴッホ(カーク・ダグラス)は、悲惨な労働者たちの生活を目の当たりにし自らの非力を痛感した。そんな彼を励まし暖かく迎えたのは、画商の弟のテオ(ジェームズ・ドナルド)であった。そしてゴッホは絵を描くことに目覚め画家としての活動を始めるが、その才能はなかなか認められることなく苦しい生活は続く。さらに、悲惨な恋がさらに彼のすさんだ生活に追い討ちをかける。30歳を過ぎパリへ出たゴッホは、豪放磊落な画家ゴーギャン(アンソニー・クイン)と出会い共同生活を始めた。情熱と狂気に彩られた後期印象派の画家ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの生涯を描く伝記映画。(122分/カラー)[投票]
★3誘拐報道(1982/日)大阪郊外の私立小学校一年生・英之(和田求由)が誘拐された。父親の医師三田村昇(岡本富士太)と母緋沙子(秋吉久美子)の元に身代金3000万円を要求する犯人からの連絡が入り、捜査本部からマスコミ各社に報道の自粛要請が出された。事件を追う捜査本部(平幹二朗・伊東四朗)。報道規制のなか懸命に取材を続ける新聞記者(大和田伸也・小倉一郎・宮内洋)たち。徐々に浮かび上がる犯人古屋(萩原健一)と妻芳江(小柳ルミ子)の生活。80年に兵庫県宝塚市で起きた誘拐事件を元に、平凡な生活の裏に潜む虚飾を描いた娯楽サスペンス。原作は大阪読売新聞のドキュメンタリー。(136分/カラー/ワイド)[投票]
★2メイク・アップ(1985/日)すでにピークを過ぎたストリッパーのマミ(烏丸せつこ)は、フリーで全国の劇場を廻る気ままな旅を続けていた。そんなある日、マミは大阪の劇場で働く知的障害をもつ青年民夫(尾美としのり)と出会う。周りから差別され暴力を受ける民夫。マミは、身寄りのない民夫の姿に自分をかさね、彼を旅へと誘った。マミを姉のように、時には母のように慕い始める民夫。しかし、博多で出合った気まぐれなダンサー美希(亜湖)に誘惑され、民夫は深く傷つき心を閉ざしてしまった。制作後、上映の機会を得ず2年を経て公開された日活ロマンポルノ出身の中原俊監督の一般映画。(105分/カラー/ワイド)[投票]
★3抵抗の詩(1969/ユーゴスラビア)ナチス占領下のユーゴスラビアの町で、パルチザンとして抵抗する大人たちを見て、ささやかながらも果敢にドイツ兵への抵抗を試みる子供たち姿を描いた反戦映画。ユーゴの田舎町クラグエバッツはドイツ軍に制圧され、学校は軍司令部として徴用されてしまった。強制労働に駆り出された大人たちは、仕事をサボタージュし精一杯の抵抗を試み、学校を追い出され行き場をなくした子供たちも街中で逞しく生活していた。そんなある日、ピリヤク少年(ミラ・ストピカ)はドイツ軍の物資を盗みに入った子供がドイツ兵に射殺される場面に出会った。初めて目にする人の死、仲間の死だ。70年日本万国博覧会国際映画祭出品作。(84分/カラー)[投票]
★4ふたりの女(1960/伊)空襲に明け暮れる第二次大戦中のローマを後に、疎開のため故郷の町へと敵味方入り乱れ荒廃した戦場を旅する母娘の姿を描く問題作。夫を亡くしたチェジラ(ソフィア・ローレン)は、娘のロゼッタ(エレオノーラ・ブラウン)を連れ疎開を決めた。やっとたどり着いた村は、難民で溢れ二人は途方にくれる。村の青年ミケーレ(ジャン・ポール・ベルモンド)は、そんな親子に親切に手を差し伸べ、やがてロゼッタも彼に恋心を抱くようになるのだが・・・。やがて終戦を迎え、アメリカ軍が村に現れる。しかし母娘の苦悩は、まだ終わりではなかった。ソフィア・ローレンが、アカデミー賞とカンヌ映画祭の両主演女優賞を受賞。(90分)[投票]
★3ふしぎな國 日本(1983/日)東京の病院長の息子大山貫一(中井貴一)は、遊び好きにの母(中村メイコ)と金儲け一本槍の父徳三(植木等)に反発し、家を出て山口県の田舎町の診療所に勤めていた。そして、その町で知り合った宮本かつ江(紺野美沙子)と恋に落ちた。偶然にもかつ江の兄嫁が出産のために入院していたのが、東京の徳三の病院だと知った父親の宮本頑太郎(財津一郎)は、初孫の顔見たさも手伝って上京するのだが・・・・。都会の金持ち一家と田舎のガンコ親父のいがみ合いで生まれた両家の対立に右往左往する若いカップルと、それをとりまく憎めないニッポン人たちの滑稽さを描く松林宗恵監督の人情喜劇。(103分/カラー/ワイド)[投票]
★2ニッポン警視庁の恥といわれた二人組 刑事珍道中(1980/日)日本一のドジ刑事コンビと陰口をたたかれる斑島(中村雅俊)と樺屋(勝野洋)は、銀行強盗の警備訓練中に1億2000万円を盗まれてしまった。怒り狂う上司の花田課長(金子信雄)に怒鳴りつけられ捜査を開始。斑島は、まずは美人の銀行員百合子(風祭ゆき)を尾行し始めたのだがすぐにばれてしまい、反対に誘惑され彼女のアパートへホイホイとついて行ってしまうしまつ。ところが、ドキドキ・ワクワクでシャワーを浴びている間に百合子が殺されてしまい、斑島に殺人の容疑がかかってしまった。そして、二人が追う参考人が次々と殺されていく!。角川映画のミステリー喜劇。(97分/カラー/ワイド)[投票]
★3ユキがロックを棄てた夏(1978/日)ロックバンドのボーカリスト・ユキ(佐藤百起)は、メンバーを裏切りフォーク歌手としてメジャーデビューを目指し始めた。本心を語らない彼女を不信に思った元マネージャー(内藤剛志)は、ユキを説得し仲間のもとへ戻そうとするのだが・・・・。ユキの心変わりには、プロダクション内の対立がからんでおり事態は銃撃事件にまで発展する。日大芸術学部在学中の長崎俊一監督が、当時の活動パートナーでメジャーデビュー前の内藤剛志を起用して自主制作した16ミリ作品。情報誌ぴあ主催の「第2回自主製作映画展(OFF THEATER FILM FESTIVAL)1978」(現ぴあフィルムフェスティバル)で上映され注目を集めた。(70分/モノクロ)[投票]
★2卑弥呼(1974/日)古代、邪馬台国。この国の政事は、神の声を聞くことのできる巫女の女王ヒミコ(岩下志麻)が司っていた。ある日、長い旅に出ていたヒミコの異母弟タケヒコ(草刈正雄)が国に戻ってきた。逞しく成長した弟の帰還を喜ぶヒミコ。しかし、その思いが男と女の愛へと変わるのに時間はかからなかった。燃え盛るヒミコの欲望に負け、タケヒコは隣国に残してきたアダヒメ(横山リエ)という恋人がいながら関係を結んでしまう。それを知った国の行政を司るオオキミ(三國連太郎)はヒミコの宣託に疑問を持ち始め、やがてヒミコの息子ミマキ(河原崎長一郎)とイクメ(河原崎建三)を巻き込んだ政争が勃発する。(100分/カラー) [投票]
★2この女たちのすべてを語らないために(1964/スウェーデン)高名なチェロ奏者の半生記を書くために、音楽評論家のコルネリウス(エヴァ・ダールベック)はインタビューに彼の豪邸を訪ねた。しかし、いっこうに巨匠は姿を見せない。イライラと待たされ続けるコルネリウスの前に現れるのは、夫人のアデライーデ(ハリエット・アンデルソン)や女中のイゾルデ(ビビ・アンデルセン)、そして弟子の女たちばかり。なんとチェロの巨匠は、その女たち全員と関係を持っているらしいことがわかり始めた。音楽業界を痛烈に皮肉るスラップスティック・コメディで、ポップな色彩に溢れたイングマール・ベルイマン監督、初のカラー作品。(76分/カラー/スタンダード)[投票]