シーチキンさんのコメント: 更新順
男はつらいよ 寅次郎恋歌(1971/日) | 序盤の倍賞千恵子が歌をうたうシーンは白眉。歌をうたうだけでその場を完全に一人舞台にしてしまう。これほどの力量を持つ女優だったればこそ、渥美清の寅さんの相手役が務まることに納得。 [review] | [投票(5)] | |
陰陽師(2001/日) | 特撮や撮影、展開にやや難はあるものの、本作の世界観を体現した真田広之の存在感と野村萬斎の大健闘で雰囲気を出し、いいところまでいきかけたせっかくの映画を、台無しにしたのが伊藤英明の下手くそぶり。台詞も表情もそのすべてがダメでいない方がよい。 [review] | [投票] | |
国士無双(1986/日) | 飄々とした偽者云々というよりも、肝心の大立ち回りを省いてしまっては中井貴一がただの馬鹿にしか見えない。だからいくら文楽人形とか歌舞伎とかもってきたりしても、ごまかしているだけにしか見えず、全然爽快感がない。 [review] | [投票] | |
山桜(2008/日) | あの短い小説が90分以上の映画になってどうなるのかとやや心配したが、控えめで丁寧な美術、演出と役者の演技でひとかどの時代劇として成功している。特に短いながらも東山紀之の殺陣は秀逸。 [review] | [投票] | |
幸せの1ページ(2008/米) | 「子供だまし」と言ってしまえばそれまでだし、危機や困難になればなるほど安心するような映画なんだが、それらが良い方を向いている。あのジョディ・フォスターが、というがんばりもあるのだろうが、シンプルな物語をシンプルなまま描いた佳作ではないか。 | [投票(1)] | |
ブッシュ(2008/米) | 少しコミカルな雰囲気も出して、ソツなく上手にまとめてあるとは思うが、「この題材でこのテーマ?」、「このテーマでこの題材?」という根本のところで疑問符がまとわりついて釈然としない。 [review] | [投票] | |
レスラー(2008/米=仏) | 熱い男の信頼をドカンとぶつけてくる映画。 [review] | [投票(10)] | |
ターミネーター4(2009/米) | 熱い血と心をたぎらせ戦う人間と、目的遂行あるのみの不屈の機械との、互いに譲る事のできない激闘を描き、舞台こそ未来へ移ったが、紛れもなく『ターミネーター』の醍醐味を存分に味わえる一本。 [review] | [投票(4)] | |
男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け(1976/日) | 人情の機微を切なく、しかも人々の暮らし、生活のあらゆる側面にわたってそれを描く山田洋次の真骨頂が堪能できる。 [review] | [投票(2)] | |
ダーティハリー(1971/米) | 妙にトゲトゲしいというか、とんがりまくった雰囲気を徹底して貫いている。だから胸がすくようなかっこよさもないし、「やった」という爽快感も充実さもない。ただただ「とんがりまくって生きていくぜ、俺は」というてらいのないつぶやきだけが聞こえるようだ。 [review] | [投票] | |
潜水艦イ−57降伏せず(1959/日) | 終戦直前の和平工作秘話を軸にしながら戦争の愚かさというか悲劇と、勇壮さというか散り際の美学みたいなもの、両方を描いているようにみえる。DVD収録の予告編には「海軍魂」という文字が躍っていたが、つまるところそのまんまの映画ではないか。 [review] | [投票] | |
二代目はクリスチャン(1985/日) | グダグダぶりは最初から最後まで一貫しているが、前半と後半はまるで違う映画のようでもある。後半はバイオレンスというか、ものすごく暗くドロドロした得体の知れない勢いだけが満ちてるなあ。 | [投票(2)] | |
消されたヘッドライン(2009/米=英) | 二転三転する物語はサスペンスとしては悪くないし、スリリングな感じを上手に出していると思う。ただ、竜頭蛇尾というか肩透かしというか、ガッカリ感が残るのも事実。 [review] | [投票(3)] | |
PVC-1 余命85分(2007/コロンビア) | 見ている途中から「ひょっとして」と思ったが、全編85分をすべて1台のカメラによるワンカットで撮りきるという、常識を覆すような「長回し」にびっくり。確かに後半になるにつれ、絶大な効果を発揮し、生々しい迫力を生み出している。 [review] | [投票] | |
チョコレート・ファイター(2008/タイ) | 主役の人物造形や物語の展開に、「いかがなものか」という点があることはあるが、スピード感あふれる長丁場のアクションシーンを一気に見せ切る実力は大したものだと思う。 [review] | [投票(3)] | |
ウォーロード 男たちの誓い(2007/中国=香港) | テンポよくサクサク進み、迫力あるアクションシーンが存分に楽しめた。ただその分、3人の義兄弟の、心の動きというか、葛藤みたいなものがいささか手短になりすぎたような気もする。 [review] | [投票(2)] | |
子供の情景(2007/イラン) | 「暴力」をテーマに寓意的に描いた、と言われてみれば「ああ、なるほど」とうなずけるものはある。だが、あまりに自然な幼い子供たちのわらしべ長者みたいな冒険を見てると、微笑ましい気分になってくるし、全体としてものどかな雰囲気も漂っている。 [review] | [投票] | |
新女賭博師 壺ぐれ肌(1971/日) | さすがは三隅研次監督というべきか、短い尺のためにかなり乱暴に話が進むが、賭場のシーンや女壷ふりの描き方などそつなくこなしており、案外、楽しめる。 [review] | [投票] | |
GOEMON(2009/日) | 確かに今まで見たことのないような奇抜な衣装や城などは、所詮CGとはいえ、まあ見てて面白かった。しかしその斬新さも、これまで幾度となく語られ、よく知られている信長像、秀吉像、家康像が一緒になってできては鮮度も半減。結局、既存の物語を繰り返すだけで新鮮味がない。 [review] | [投票(1)] | |
デュプリシティ スパイは、スパイに嘘をつく(2009/米=独) | 銃撃戦もなく人も死なないスパイものとして、企業の情報合戦をサスペンスチックに描いたものとしてはまずまず。アクション面での見せ場がないだけに、ちょっとした小技や会話の切り口で工夫しよく出来ていると思う。ジュリア・ロバーツは落ち着いた魅力でよかった。 | [投票] |