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寒山拾得さんのコメント: 投票数順

★3小原庄助さん(1949/日)当時の選挙風景は面白く、ロバがひとりで家まで帰り着くギャグがいい。大河内伝次郎の背負い投げは驚愕もの。 [review][投票]
★3女のみづうみ(1966/日)古代の和歌に意味なんてものはないと折口信夫が説いたのを思い出す。作者はできればストーリーなどなしに映像だけ撮りたかったのだろう。前半の追跡と逃避は見事なサスペンスだが、後半はよろめき婦人以外意味不明。[投票]
★3略称・連続射殺魔(1969/日)高木元輝のフリーキーなサックスは見たもの全てを爆破せよと急き立ててやまない。その後の永山則夫の贖罪とまるで関係のない時代の気分。 [review][投票]
★3学生心中(1954/日)大暴投だが力一杯の投球なのは判る類のメロドラマで、宮城野由美子のお多福顔で全ては許されてしまう。彼女の衣類を嗅ぎまわる金子信雄のフェチ描写は今観ても衝撃的、久保新二かと思った。 [review][投票]
★2涙にさよならを(1965/日)出鱈目なホンと編集は清順系を狙ったのかお仕事モードなのか、いずれにしても律儀な前田演出にはいかにも不似合いだし、何より香山美子の端役扱いが許し難い。見処はラストショットで、橋幸夫が脈絡なく一発ギャグをかましてエノケン後継者の名乗りをあげる。[投票]
★5恥(1968/スウェーデン)想像された内戦は我々には神と悪魔より切実であり、非キリスト教圏の観客は本作である意味始めてベルイマンに出会うのではないか。具体性を帯びた悪夢の連鎖は次第に喜劇じみてついには宙に放り出される。 [review][投票]
★5喜劇 女生きてます(1971/日)河原者直系のアジールという森崎固有の理想世界運用篇。画面の端でふくれっ面を続ける佐々木梨里に至るまで全てが躍動している。 [review][投票]
★4薮の中の黒猫(1968/日)カタルシスを拒否する刺すような能世界 [review][投票]
★2蛇の卵(1977/独=米)ひたすら散漫で退屈。底無しの人格崩壊という主題とナチ前夜の限定を迫る史実が衝突し合って水と油。巨匠最悪の作品だろう。 [review][投票]
★4有難や節 あヽ有難や有難や(1961/日)気楽にまとめて愉しいナンセンス歌謡映画。守屋浩の名曲歌唱、かまやつ・「ヒロシ」、マルクス兄弟の鏡ギャグの引用付。 [review][投票]
★4夜の流れ(1960/日)北村和夫の大傑作。怒気迫る虚脱感とでも云うべき抜群の造形で、この貧乏神の通る場所だけ画面が翳り暗雲が立ち込めるのだった。全体には開き直りのヤケッパチ版『流れる』の趣。 [review][投票]
★4ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ(2015/米=仏)かつてのウルトラ客観的冷徹さは薄れ、議論への深入りは映画のスピード感を減じているのだが、本作の意義はそのようにして旗色鮮明に多様性に寄り添う姿勢にある。だからこれでいいのだ。 [review][投票]
★5夏の遊び(1951/スウェーデン)鬱の感染を語って底無しのペシミズム。ゴダールがこれ好きとはそのまんまである。 [review][投票]
★2黒幕(1966/日)松竹配給成人映画、野川由美子、精力強壮剤の謀略戦ときて、妄想した貴方の脳内のほうが映画より絶対愉しい。終盤のスキップ感は清順調手抜きでしかも映像美術に見るものもない。殿山泰司扇町京子の断片は面白くこちらメインで観たかった。[投票]
★3風流温泉日記(1958/日)環三千世の活躍が嬉しく、白眉は水野久美の新婚初夜を弄ぶ三益愛子の件。司葉子の切り捨て方はオールスター映画として斬新でいい。終盤テンコ盛りで渋滞するのが難。[投票]
★4実録白川和子 裸の履歴書(1973/日)後半地味になるのが惜しいが、最良の瞬間は田中陽造らしい情感の炸裂があり捨て難い。「広いねえ、汚いねえ、果てしがないねえ」 [review][投票]
★3ブラックボード(1986/日)教育委員会に勤めていたとき、どんな脈絡か判らんが隣の山の指導主事が突然に「うちの学校にいじめなんかありませんっ!」と絶叫して驚愕させられたことがあった。本作の初井言榮とそっくりな先生だった。 [review][投票]
★5集団奉行所破り(1964/日)黄金の七人』系列としても単純に愉快な活劇だが、収束に至ってこれは反転せられ、真面目な仏教因果譚と判明する。お見事。 [review][投票]
★5硝子のジョニー・野獣のように見えて(1962/日)芦川いづみのジェルソミーナ。国宝級。なぜ国宝にしないのか。体感では鑑賞時間は15分。終わってくれるなと祈りながら観た。 [review][投票]
★5黒い太陽(1964/日)河野典生蔵原惟繕山田信夫コンビの相性は抜群。はぐれ黒人兵へのシンパシーを手探りする本作も快作、見事なアメリカン・ニューシネマだ。何よりモノクロ撮影が素晴らしい。 [review][投票]