★4 | 犯罪行為と本能充足行為だけで成り立っている日々が実にシンプルに描かれる。突如登場するスローモーションの悪夢シーンだけには別の時間が流れ、映画全体の印象を奇怪に引き締める。盲目の芸人や腿を見せる若い娘や母親などルイス・ブニュエルらしい人物もまた強烈だ。 (ジェリー) | [投票(2)] |
★4 | 鶏の映画。まず、冒頭からまるでリアリズムを志向したようにみせかけるが、盲目の芸人が少年達に襲撃されて地面に倒された後、黒い鶏が突然現れる。こゝから不条理な画面が随所でリアリズムを浸食し始める。 [review] (ゑぎ) | [投票(1)] |
★4 | 生き方を見失った少年たちを描いて、倫理を説く空疎に陥らず、しかも人の欲望を否定しない。その正直さこそが物語の力とし迫ってくるのだが、はたしてその「力」が向かう先は見えない。ブニュエルの真摯さゆえの人間の弱さに対する容赦のなさの萌芽をここにもみる。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(1)] |
★5 | 社会の底辺でくすぶる不良少年たちを、批判も同情も説教臭いメッセージも一切介在しない冷徹な視線で描き切った傑作。悪夢のシーンの鮮烈な映像はブニュエルにしか撮れないだろう。カメラに向かって卵を投げつけるシーンなんかも暴力的なものを感じる。 (太陽と戦慄) | [投票(3)] |
★5 | なすすべもない人々は、いつの世も、どこででも、こうあるしかないのか。 [review] (tredair) | [投票(4)] |
★4 | 私は、ブニュエル氏の「好奇の目」にとても興味がある。 [review] (くたー) | [投票(7)] |
★4 | ブニュエルらしい奇天烈なキャラクターとネオ・リアリズモ的な描写の融合。悪が悪を呼び、弱者が弱者を搾取する様を鋭利な刃物のように鋭い眼差しで切り取っている。 (赤い戦車) | [投票] |
★4 | 悪の起源を解き明かそうなぞと言う教条的志向は皆無で、ひたすらに派生しゆく悪の連鎖を丸投げに提示する。そう言う絶望的達観は無責任と紙一重なのだが、真摯な姿勢からブニュエルの怒りと哀しみは読みとれる。シュールな表現が全く古びてないのは驚き。 (けにろん) | [投票(4)] |
★4 | 絶望的なラストは史上最大級の暗さです。 (kenichi) | [投票] |