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寒山拾得さんのコメント: 投票数順

★5春婦伝(1965/日)軍部批判の右翼が叫ぶ「天皇陛下万歳」は、コリアン慰安婦初井言榮によりさらに批評される。センチな清順、らしからぬ方の傑作(含原作のネタバレ)。 [review][投票]
★4イップ・マン 序章(2008/香港)アクション人気で自主検閲逃れてたまたま観れる抗日映画。アチャコみたいな元警官の通訳李(ラム・カートン)と狐眼鏡の軍曹(渋谷天馬)の対決が作品を充実させており、当意即妙の出鱈目通訳のユーモアと悲哀が素晴らしい。 [review][投票]
★3襤褸と宝石(1936/米)コメディ自体は並のスクリューボールなのだが、コメディのリズムが全篇一貫して流れているのが心地いい。収束は無茶。 [review][投票]
★5悪魔とミス・ジョーンズ(1941/米)マルクス(兄弟)の手法で描かれた労組映画。全編ほぼ出ずっぱりで笑わせて泣かせる悪魔チャールズ・コバーン、警察の別件逮捕に抗議して独立宣言唱えるロバート・カミングス、ほかみんなが素晴らしい。 [review][投票]
★4沈黙は金(1947/仏)パリ市街はじめ全部セットの豪華美術が箆棒で、とりわけサイレント映画撮影所が興味津々。あそこで働きたくなること請け合いの愉しい作品。 [review][投票]
★4ロイヤル・スキャンダル(1945/米)ルビッチはアメリカで他国の政治をネタにし続けた。ルリタニアものが多いが本作などはロシア(とフランス)をご指名のうえでさんざギャグの肴にしている。これは、ハリウッドの文化政策だったのだろうか。ソ連との冷戦は間近。 [review][投票]
★3記憶の代償(1946/米)主人公の動機も物語の収束もお座なりなものだが、中盤の幾つかの狂ったような断片はヒッチコックのような面白さがある。邦題は説明過剰でしかも外しているのではないか。 [review][投票]
★5気まぐれ天使(1947/米)カトリックだからデヴィッド・ニーヴンは大聖堂を建てたがる。しかし、大聖堂なんているのかしら、という本作のプロテスタントっぽいこだわりこそがアメリカらしいのだろう。だからケイリー・グラントは積極的に遊び呆ける。アイススケートファン必見。 [review][投票]
★4夜よ、こんにちは(2003/伊)「想像で人は救えないわ」「想像は現実的だよ」 [review][投票]
★5れいこいるか(2019/日)阪神淡路大震災で悲劇に見舞われた方には、すでに多くの追悼がなされただろう。本作は取りこぼしを拾い集める。悲喜劇に見舞われた者を追悼する。 [review][投票]
★3女体桟橋(1958/日)明らかにステージでのダンスシーンだけが真剣に撮られてあり、宙明のジャズ伴奏素晴らしく、ペット吹きながら踊る姐さんが箆棒で「ローズルミ三原」もすんばらしい。比して本編はどうでもいいようなものだが、和製チャップリン小倉繁さん最晩年の役処は渋い。 [review][投票]
★5ひとつぶの涙(1973/日)盲目でマッサージ学校に通う吉沢京子という設定だけで感動してしまった。やはり吉沢京子なのだ。当然満点。ベストショットは次のデートの約束にゲンマンねだる吉沢京子。千葉県知事は控え目な造形でたいへんよろしい。 [review][投票]
★3女教師(1977/日)学園の隠蔽体質が暴かれる、カッパノベルズ仕様のトンデモ映画だ。ヘドロの沼に咲く蓮の花永島暎子はピアノの練習に音楽室に居残って強姦されてしまうのだが、これが授業用とはとても思われないバカテク演奏で、冒頭からトンデモ映画と宣誓されているのだ。 [review][投票]
★4サラリーマン忠臣蔵(1960/日)吉良銀行頭取東野英治郎の憎たらしい悪役の独壇場、最初に反逆するエレベーターガールの中島そのみの活躍に胸がすく。最初に態度表明する人って偉いなあと思う。続編とセットだが本作だけでも愉しく観れる。 [review][投票]
★4廓育ち(1964/日)エンタメ化をはじめた東映廓ものだが佐藤純彌らしい強引なタッチが冴えている。幸薄そうな佐々木愛が抜群。すでにヤサグレている緑魔子との裏口での雑談など素晴らしい。「結婚したら亭主とタダでせなならんのやで。阿呆らし」。 [review][投票]
★2魔性の香り(1985/日)なまじっか有名な石井隆の詰まらぬホンを持て余し、なまじっか有名な天地真理の映画にしようと頑張ったが限界があった、というとことなんだろう。秀作多数の結城昌治原作映画のなかでいかにも低調。 [review][投票]
★2想い出の夏休み(1975/露)大人になりゆく少年少女の戸惑いを少し気障にまとめたアイドル映画。ベルリンの審査員は全員昼寝していたのだろう。ロシアらしからぬ爽やかな夏の風景をそよ風と共に捉えた撮影だけは記憶に残る。[投票]
★2始皇帝暗殺(1998/日=仏=中国)金かかった画の連続なのに編集がサクサク軽いダイジェスト仕立てで実に淡泊。もっと粘着質だったんじゃなかったか『黄色い大地』とか。話は同じ原作者につき『帝都物語』程度で始皇帝は笑福亭笑瓶に激似。 [review][投票]
★4小さな中国のお針子(2002/仏=中国)下放を体験した原作者=監督による下放政策の回想で辛辣。温い両論併記を観せてもらう映画ではないし、お針子だから手籠めだろうといういい加減な展開の映画ではさらにない。 [review][投票]
★5トゥヤーの結婚(2006/中国)往復15キロの井戸へ水汲みの日課。しかし本作は辺境の労苦を訴える映画ではないだろう。第6世代は軽快なコメディでもってモンゴルの豊かな生活を活写している。 [review][投票]