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寒山拾得さんのコメント: 投票数順

★4ソ連脱出 女軍医と偽狂人(1958/日)トンデモ映画と知って観る分には罪のないトンデモ映画。「ラーゲルの性典」なる原作があるらしく読んでみたいと一瞬だけ思わされた。細川俊夫の造形の見事さは賞賛に値する。俳優ってのは凄いもんだ。 [review][投票]
★3汚れた肉体聖女(1958/日)トンデモ映画と知って観る分には罪のないトンデモ映画。大空真弓18歳ですでに性格俳優、「お姉様に叱られたくて」という科白が泣かせる。なんで新東宝に入ったのだろう。なんでミッションスクールに底無し沼があるのだろう。 [review][投票]
★4女の防波堤(1958/日)慰安婦を手始めに浮沈を繰り返すトンデモ展開なんだが笑えない。「女三界に家無し」を地で行った話で、家制度がなくなり戦後民主主義が根付かぬ端境期にこんな悲劇は幾らでもあったのだろうと思わされる。 [review][投票]
★3九十九人目の生娘(1959/日)娘さらいの五月藤江の婆さんの造形は、奇怪と云えばとても奇怪なのだが、彼女が映る度に隣の席のご老人は爆笑を続けていて、何でそれほどオカシいのかさっぱり判らなかった。私より上の世代にはアピールするものがあるらしい。 [review][投票]
★4怒号する巨弾(1960/日)政治家も実業家も、戦時中の悪人が金持ちになり闊歩しているのは当時、いわずもがなだった。街頭に立つ傷痍軍人への天知茂のシンパシーが映画をリアルなものにしている。「僕のたったひとつの感傷でね」。 [review][投票]
★4胎動期 私たちは天使じゃない(1961/日)新藤版『女の園』。無名に終わった女優たちさんが頑張っていて清々しく、悪役の大塚道子はゴリゴリ。そして千石規子三原葉子のメインマッチが炸裂する。 [review][投票]
★3地平線がぎらぎらっ(1961/日)空騒ぎのジェリー藤尾は、何の象徴にもなり得ず、ただナンセンスで不条理で、まるで新東宝のようだった。 [review][投票]
★3新道(1936/日)菊池寛らしい貴族階級のメロドラマで、リベラル子爵の娘の結婚観が母性を得て「新道」を示す、なんて話を撮れたのは、もうこの二、三年だったんだろう。可愛い凸ちゃんはまだ子供、十五歳と年齢詐称しているが十二歳のはず。 [review][投票]
★5絹代の初戀(1940/日)このタイトルが秀逸。初恋だったのだ。万感胸に迫るの感慨がある。 [review][投票]
★1母は死なず(1942/日)元祖『永遠の0』みたいなグロテスクな話で吃驚した。自助だけを先鋭的に問う、楢山節考の昔を理想化したような世界観。ナルセ最悪の作品。 [review][投票]
★2愉しき哉人生(1944/日)東条首相はご町内のゴミ箱開けて回ってゴミが出過ぎていると怒ったらしいが、この倹約奨励アイディア集はそんな時局に相応しいプロパガンダだっただろう。柳家金語楼は『プロペラ親爺』の廃品回収の二番煎じで、あちらのほうがまだドラマがあった。 [review][投票]
★3今ひとたびの(1947/日)闘争はしないと宣誓してセツルメント勤務を始める箱崎新一のリベラルなスタンスにとって、当時の日本共産党の革命路線は、後ろ側から否定すべきものとして描かれている、ということなんだろう。この頃すでに両者の区分は複雑だった。 [review][投票]
★4婚約指環 エンゲージ・リング(1950/日)女から男へのボディタッチの映画。軽いコメディ描写で繋ぐ『お嬢さん乾杯』タイプのユーモアでもって、ふたりのボディタッチはごく自然に積み重ねられる。戦前にはあり得ない描写なんだろう。 [review][投票]
★3源氏物語(1951/日)一夫多妻制は忙しいなあという感想。大河内伝次郎の高僧は長谷川一夫の光源氏を「貴方こそ国を背負って立つお方」と持ちあげるが、お前、女通いしかしていないじゃないかと誰もがツッコミたくなるだろう。 [review][投票]
★4馬喰一代(1951/日)リメイクを先に観たが元祖もとてもいい作品で、比較して人情喜劇に振れている印象。「ダメおやじ」から「じゃりン子チエ」まで幅広い馬鹿親父喜劇のいち典型の趣がある。 [review][投票]
★4男ありて(1955/日)専門馬鹿を温かくからかって愉しい人情喜劇。出演者はみんないいけど、少女歌劇観てお好み焼き喰って喜ぶ夏川静江さんが特に心に残る。当時の主婦はこんなだったんだろう。 [review][投票]
★3太陽は狂ってる(1961/日)美点は撮影美術で、露出微妙に多めのカラーが埃っぽい街中をとても魅力的に捉えており、影の濃い夜も照明の技が冴えており、芦田邸から溝川抜けて逃げる二人を追いかけるアクションがとてもいい。 [review][投票]
★3もっとしなやかに もっとしたたかに(1979/日)苦手な敏八作品のなかでは面白く観れた。もっぱら軽い自虐コメディの連発が愉しいから。そして収束はやっぱり苦手だと思った。 [review][投票]
★3夏の終り(2012/日)温い温い。瀬戸内寂聴氏の逝去時にテレビで流すための再現フィルム程度。美点は頑張っている撮影美術。 [review][投票]
★2チワワちゃん(2019/日)資本に消費させられた「自爆テロ」の顛末記。昔のMTVみたいな撮影美術に劇伴で、ハーモニー・コリンみたいな批評が当然加わるのだろうと思いきや何とそれだけ。 [review][投票]