緑雨さんのコメント: 投票数順
ブルーバレンタイン(2010/米) | 同じ夫婦修羅場モノではあっても『レボリューショナリーロード』なんかと比べ物にならない痛切さ。鈍器で胃のあたりを抉られているような。あまりに痛々しくって目を背けたくなる、のではなく、あまりの痛々しさゆえに目を離せなくなる感じ。 [review] | [投票(6)] | |
冷たい熱帯魚(2010/日) | ボーダーレスに狂気を見え隠れさせるでんでんの恐ろしさ。熱帯魚屋の二階事務所はサスペンスの牢獄。品のないヒッチコックといった趣き。 [review] | [投票(6)] | |
ロシュフォールの恋人たち(1967/仏) | チャキリスらイベント屋が移動するオープニングシークェンスから、心地よき豊穣なる夢の世界へと誘われる。明るくて、柔らかくて、のどかで。 [review] | [投票(6)] | |
マチェーテ(2010/米) | 冒頭のメキシコパートと国境での「狩り」シーンにおけるケレン味たっぷりな凶悪ぶりを見せつけられるにつけ、復讐劇への期待は最大限に高揚したが、クライマックスのアクションがやや軽く、カタルシスに欠けるのが残念。 [review] | [投票(6)] | |
扉をたたく人(2007/米) | リチャード・ジェンキンズが絶品。無表情を保ちながら、手で身体で、微かなリズムを刻む繊細な身ごなし。心閉ざした気難しそうな面持ちの陰で、シャイな人の好さと熱情を絶妙のバランスで見え隠れさせる。 [review] | [投票(6)] | |
ダーティハリー(1971/米) | はっきり云ってスカスカな脚本。ハリーにしてもスコーピオにしても、周到さや緻密さのカケラもなくサスペンス不在。でも、そんなこと映画の面白さとはまったく関係ないことを痛感する。 [review] | [投票(6)] | |
歩いても 歩いても(2007/日) | 会話劇としてべらぼうに面白い。樹木希林もYOUも、「間」のとり方とか天才じゃないかと思う。夏川結衣も見た目とは違って柔らかい切り返しが絶妙。高橋和也のコメディリリーフぶりもいい味。 [review] | [投票(6)] | |
抱擁のかけら(2009/スペイン) | 盲目の中年男が行きずりの若きブロンド美女と××する冒頭シーンから有無を言わさず一気に官能世界に引き込む、衒いなき導入の力強さ。 [review] | [投票(6)] | |
ランボー 最後の戦場(2008/米=独) | 夥しい銃撃・爆撃と凄惨な殺戮の圧倒的物量を前に、我々は呆然と眺めることしかできない。「映画を通して何を伝えたいか」などといった常識的な地平をスタローンは飛び越してしまった。映画史に刻まれるべき、観客に影も踏ませない先行逃げ切り映画。 [review] | [投票(6)] | |
カポーティ(2006/米=カナダ) | フィリップ・シーモア・ホフマンのエキセントリックな演技も強烈なのだが、それを自然に受け止めてしまうキャサリン・キーナーの巧さには唸らされる。 [review] | [投票(6)] | |
2046(2004/中国=仏=独=香港) | 矜持を喪った主人公が、諦観というか自棄というか、観察者の立ち位置に退いてしまった分、『花様年華』にあった緊張感は失われた。が、一方で全編に刹那さを帯び、世界の拡がりや時間性、人生の無常といったものはより強く感じられる。 | [投票(6)] | |
花様年華(2000/仏=香港) | チャイナドレスを身にまとい美しい流線形を顕わにするマギー・チャンが潔癖さを捨てることができずに煩悶する姿は男の目にはまさにエロスとして映り、 [review] | [投票(6)] | |
ミュンヘン(2005/米) | タイトルは「ミュンヘン」だが、ローマ、パリ、キプロス、ベイルート、アテネ、ロンドン、そしてニューヨーク・・・舞台となる都市の美しい顔を眺めているだけで興味深く、スピルバーグってこんなに魅力的に「街を描く」ことができたんだ〜と新たな発見。 [review] | [投票(6)] | |
下妻物語(2004/日) | 孤高の天使たちが見せた、最高の笑顔。 [review] | [投票(6)] | |
Ray レイ(2004/米) | 確かにジェイミー・フォックスは評判どおりの熱演だし、演奏シーンにはノッていけたし、数々のエピソードも興味深く飽きずに観られたんだけど、結局のところレイ・チャールズという人がどんな人間だったのか、この映画を最後まで観ても理解できた気がしない。 [review] | [投票(6)] | |
ブラックホーク・ダウン(2001/米) | これだけの人数の戦場群像劇をさばくだけでもなかなかの構成力だと思う。戦場シーンの見応えもあり、時間を忘れて観ていられる力をもっているのは確か。ただ、最初から最後まで他人事を眺めているような感じで、全くといっていいほど感情が沸いてこなかった。 [review] | [投票(6)] | |
害虫(2002/日) | 説明描写を廃したことにより、人物造形がわかりやすくなり過ぎたのか。監督の「腕試し」に付き合うつもりはない。 [review] | [投票(6)] | |
浮草(1959/日) | 小津作品のレギュラー女優には清楚な美人タイプが多いが、本作では京マチ子、若尾文子、野添ひとみら大映女優陣の艶が、少々趣きの異なる彩りを添えている。 [review] | [投票(6)] | |
ジュリア(1977/米) | 一口に「親友」と言っても、そのありようは区々。決して単純な「友情」だけではない二人の関係を、一方の女性の一人称で見事に語っているところが素晴らしい。 [review] | [投票(6)] | |
パリ、テキサス(1984/独=仏) | テキサスからロスへ、ロスからテキサスへ。一往復の空間的移動に付き合うことで、彼等一家の長く辛い人生、時間を一緒になって辿ることができる。そんなロードムービー。 [review] | [投票(6)] |