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赤い戦車さんの人気コメント: 更新順(4/29)

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★4牡牛座 レーニンの肖像(2001/露=日)死人のように寝そべり、ぶつぶつと何事かを呻き、ボケ老人のように怒る。『太陽』や『モレク神』の物真似と違い、このレーニンが面白いのは彼が「革命家」らしき行動を全く行わないからだ。ダイアログ中に挿入される無関係の人々の「視線」を映したショット。数多い「窃視」のカメラアングル。繊細極まる照明が実に美しい。歴史三部作唯一の傑作にして、最良のソクーロフの結晶。 [review]ゑぎ[投票(1)]
★4喜劇 女生きてます(1971/日)これは良作。画面は手前と奥とで別々の運動が生起している場合が多いし、新宿芸能社の容赦ない破壊っぷり、何の意味も無い田中邦衛の強盗騒ぎ、この瞬間瞬間に移り変わりゆく出鱈目さこそまさに映画だと。そして看病に戻った安田道代を見ても黙って扉を出ていく左幸子。或いは手を握りあって終わるラストショット。この何も台詞を言わせない聡明さ。ゑぎ, 寒山拾得[投票(2)]
★4花形選手(1937/日)清水宏といえば「道」だが、本作は学生の行軍教練を描くことによりほぼ全編「道」のショットが続く。行軍についてくる子供たち、意地を張って追いついたり追い越されたりを繰り返す婦人方など、映画が進むうちに素晴らしい幸福感が充溢する。また、本作のディゾルブはどれも時間経過のお手本として教科書に載せていい出来だろう。傑作。ゑぎ[投票(1)]
★4アルゴ(2012/米)子供たちが写真を組み立てている描写はモンタージュの暗喩なのだろうか。昨今の流行に照らし合わせても、これほどカット数が多い映画は中々お目にかかれない。別々の国で同時進行する物語なのだから必然的とはいえ、細かい矢継ぎ早のカッティングが目立つ。 [review]おーい粗茶, 煽尼采, けにろん[投票(3)]
★4うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984/日)温泉マークとさくら先生の会話などのゾクゾクするシーンに満ち溢れている。種明かしした途端に失速するが仕方がないか。台詞も面白いものが多い。ダリア[投票(1)]
★4ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009/日)今まで不味いカレーばっか作ってたカレー屋に久々に行って、全く期待せずに注文したら出てきたのは全然違う料理だった。どこがカレーやねんと思いつつ喰ってみたら、これが案外美味で舌鼓を打つ。満足。どう考えてもカレーじゃないけどな。 [review]けにろん[投票(1)]
★4バイオハザード ザ・ファイナル(2016/米)3.5。相当なバカ映画。お話はどうでもいいです、嫁の見せ場だけ釣る瓶打ちにします、と。これだけの大予算でB級カルト映画を撮っちゃったPWSアンダーソンとミラ・ジョボヴィッチ、この夫婦は凄い! [review]irodori, けにろん[投票(2)]
★4ざくろの色(1968/露)流れる水、服や絨毯が揺れる様として表現される風、人物が左右へと揺れる動き、ジャンプカットや繋がらない繋ぎなど自由な編集。そうして観客は詩人が感じた刻の移り変わりを「意味」としてではなく、視覚としてダイレクトに心中へと打ち込まれる。ゑぎ[投票(1)]
★5ガートルード(1964/デンマーク)視線、人物の出入り、照明、立つ/座ることへの演出。お手本のようなカッティング、切り返し。煙草の煙、炎、水面の揺らめき。演出によって画面に漂う物凄い緊張感。演劇を装いつつ、演劇とは全く違う「映画」としか言いようのない感覚が全編に充満する。何度観ても驚く。動物園のクマ, ゑぎ[投票(2)]
★4ブルータル・ジャスティス(2018/米=カナダ)傑作。S・クレイグ・ザラーという名前は今後記憶しておいた方が良い。これは紛れもない「作家」の映画。また、メル・ギブソンに晩年の代表作が出来たことも祝福したい。 [review]ゑぎ[投票(1)]
★4エアフォース・ワン(1997/米)製作側の政治的立場を作品の評価とは別に考えている私でも、さすがにこの映画の度を越した愛国的傾向は気にかかるが、見せ方は整然としており中々優秀だ。閉所に限定しない見せ場の豊富さも他の航空機サスペンスとの差別化に役立っている。一部キャラの使い捨てが目立つなど納得のできない部分もあるが、十分面白い。バルハウスのカメラワークも見事。十数年ぶりに観て評価を改める。緑雨[投票(1)]
★4ジャッキー・ブラウン(1997/米)パム・グリアーロバート・フォースターの初対面時の切り返しにタランティーノのド本気を感じ、涙した。irodori, 週一本[投票(2)]
★4赤い航路(1992/英=仏)後半はかなり笑えます。記号論的にも語りがいがありそうな映画。けにろん[投票(1)]
★4最高殊勲夫人(1959/日)とても人の多い映画で、同一フレーム内に複数の人物をよく入れてくるしアクション繋ぎだから違和感をあまり持たないのだが、案外イマジナリーラインを跨いで割っている場合が多い。単純な切り返しが皆無。また、扉や曲がり角を通じてオフからオンへ、オンからオフへと行き交う無関係な人々の動き。こうしたものが映画に速度を呼び込む。或いは夜道での照明。やはり初期増村にはサークの影響があると思う。irodori, けにろん[投票(2)]
★5水の娘(1924/仏)ルノワール的詩情はデビュー作にして全開だ。川の緩やかな流れと木々の揺らめき、船上から捉えた陸の移動、白馬に料理を作る女性にかかる木漏れ日などで冒頭から魅了される。中盤のトリック撮影も原初的な迫力に満ちている。女が崖から転がり落ちるショットを割らずに撮っているのにも驚愕。個人的にはこの監督中でも五指に入る出来。ゑぎ, ぽんしゅう[投票(2)]
★4コードネーム U.N.C.L.E.(2015/英)これは意外にも悪くなかった。活劇は撮れないので、小ネタを散りばめた語り口の面白さで頑張ると。ガイ・リッチーの戦略としては正しい。敵基地からボートで脱出する際の演出などこの監督ならではの堂々たる処理ではないか。女優陣もよく撮られている。2010年代作品として相応しい、良い意味での軽薄さ。けにろん[投票(1)]
★4愛の勝利を ムッソリーニを愛した女(2009/伊=仏)一人の女性の生涯を通じてイタリア近代史を描いた大河ドラマに一見思えるが、内実は過剰すぎるほどにフォトジェニックな画面と面白演出の数々(アニメーションの飛行機が画面を横切る!)で圧倒する野心作。ただし、邦題は痛恨のミスリード。ゑぎ, 3819695, ぽんしゅう[投票(3)]
★5夜よ、こんにちは(2003/伊)4.5点。冒頭第1カットから息を呑む見事な撮影と照明。映画的なケレン味に溢れるショットを連発し、最終的にはリアルとフィクションの境界を溶融せしめ、ピンク・フロイドの"Shine on you crazy diamond"と"The great gig in the sky"が強烈な哀愁を映像に発散させる。マルコ・ベロッキオ、その名を胸に刻み込んだ。ゑぎ[投票(1)]
★4人生の乞食(1928/米)少し説教臭い部分もあるが、私が観たウェルマンでは『廃墟の群盗』に次ぐ傑作。 [review]ぽんしゅう, ゑぎ[投票(2)]
★4ルーキー(1990/米)荒唐無稽なアクションの数々にチャーリー・シーンが耐えることで、観客にイーストウッドの「継承」を納得させる。それにしてもロー・キーを好むのは処女作から一貫しているので今さら言及することでもないのだが、しかし本作の暗さは際立っている。特に冒頭は誰が何をしているのかよく分からないギリギリの線。緑雨[投票(1)]