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寒山拾得さんのお気に入りコメント(1/168)

おいしい結婚(1991/日)★3 毒にも薬にもならない平穏世界のロマンティックコメディを豪奢な意匠で飾り立てるところに森田流スノビズムを感じ鼻につくが、にもかかわらず、前田米造のキャメラを始め美術に至るまで当時の日本映画最高ランクの仕事は堪能できる。 (けにろん)[投票(2)]
ナミビアの砂漠(2024/日)★4 カナ(河合優実)は、長い手足をひらひらと舞うように街中を闊歩し、長い手足を施術服の内側に封印するようにお仕事をこなし、長い手足をぶるんぶるんと振り回し悪態をつきながら男に殴りかかる。カナの“長い手足”は武器なのだ。理屈じゃない身体なのだ。 [review] (ぽんしゅう)[投票(4)]
自殺サークル(2002/日)★3 3流なスプラッター描写も陳腐なサスペンス描写も辟易するが、一方で寺山映画のJ・A・シーザーを彷彿とさせる鎮魂歌のような音楽の吸引力。途方も無い絶望感に覆われた21世紀初頭の日本を描いて文句無く哲学ホラーとして黒沢清よりは深い。 (けにろん)[投票(1)]
Cloud クラウド(2024/日)★3 一昔、いや二昔前なら「不条理劇」に範疇されそうな物語だが、些細な反感、嫌悪がまん延し、陰湿な攻撃がありふれた今の世では、起こりそうというか、すでに起きているんじゃないかと思われるのが怖い。 [review] (シーチキン)[投票(3)]
猛吹雪の死闘(1959/日)★3 雪山アクションの割には、三原葉子のグラマーかつ暑苦しい色気で寒さを感じさせない。若き文太の、小人物な悪党ぶりも貴重。 (AONI)[投票(1)]
安藤昇のわが逃亡とSEXの記録(1976/日)★3 子分には地方に逃げとけやと司令を出しつつ自分は都内のオンナを巡り酒&SEX三昧(笑)しかも無表情でクールを装ってるがオンナに逃亡について問われると「オレは何かから逃げてるんじゃない、何かに向かって逃げてるんだ」いや、この科白は笑えたが、いつか使ってみたいパワーワードだった。 [review] (クワドラAS)[投票(1)]
桜の森の満開の下(1975/日)★3 狂っていく岩下志麻と、戸惑いつつも逃れられない若山富三郎。桜のシーンは背筋がゾッとする美しさだ。だが…登場人物それぞれの内面がうまく描かれていないと感じた。伊佐山ひろ子の一人称で物語を描けば、かなり興味深い作品になったと思う。 (ガブリエルアン・カットグラ)[投票(2)]
涙を、獅子のたて髪に(1962/日)★3 男女の因縁を描いた話の大筋はどこかメロドラマ調で、昨今の「昼ドラ」に慣れた目には退屈に映ってしまう。藤木孝が「地獄の恋人」を歌うシーンは寺山の面目躍如。劇場中が唖然とした。 (リーダー)[投票(2)]
さかなのこ(2022/日)★4 さかなクンの特殊キャラを男が演じる胡散臭さとホモソーシャルな展開の暑苦しさをのん起用が解消する一挙両得がコロンブスの卵を思わせる。唯一無二の孤独も仄かに差し挟み蛸引き裂きのダイナミズムなど沖田演出は緩急が効いて闊達そのものだ。 (けにろん)[投票(1)]
桃尻同級生 まちぶせ(1982/日)★4 しんねりむっつり型ロマンポルノの対極的コンセプトの下西岡琢也が『ガキ帝国』以来の里帰り大阪話ではじけまくる好脚本でロマンポルノのマキノ(?)こと小原演出も乗りに乗った好篇。面白すぎ。そして、森村陽子ちゃんが途轍もなく可愛い。 (けにろん)[投票(2)]
お墓と離婚(1993/日)★1 何故こんなにつまらないのかずっと考えていたが、どうしても分からない。普通はある基準や価値とのズレにつまらなさの要因があるのだが、この映画はその範疇にもはまらない。映画作りをやめた岩松了は、やはりクレバーな人だ。 (ぽんしゅう)[投票(1)]
オルフェ(1950/仏)★3 狂おしいまでの愛の物語の筈なのに、それは結局方便に過ぎないので、そっち方面の悲痛感が悲しいまでに無い。コクトーの興味は生き彫刻みたいなジャン・マレーとカメラ遊びにしかなかったのだろう。そして、そうであったからこそ面白いとも言える。 (けにろん)[投票(1)]
宗方姉妹(1950/日)★4 陰陽両極に振れ切った2キャラの狭間でノーブルな正調小津世界が粛々と展開していく。その曲球めいた構造に於いて異彩だが、冒頭執拗に繰り返される秀子のペロ出しは2人の覚悟の宣戦布告。ラストの感情の揺らぎを断ち切る矜持に居住まいを正す思い。 (けにろん)[投票(2)]
座頭市牢破り(1967/日)★4 このシリーズ、黒澤時代劇や東映任侠映画からの影響が多分にあるのだが、盲目というハンディに由来する差別、それをばねにした反骨精神という独自の成分を含んでおり、それが他社作品群にない味になっている。今回山本薩夫に率いられてその味が一層濃い。 [review] (ジェリー)[投票(2)]
悪は存在しない(2023/日)★5 エコロジストたちの擬似共同体と企業論理の見え透いた強欲との対峙から転がり展開はミニマムな個人の生き方探しに。筆に任せて変転する物語は『トトロ』+『もののけ』に到達。となれば常道の帰結で納まれる訳ない。なのに濱口は誠実なのだ。天然である。 (けにろん)[投票(2)]
シヴィリゼーション(1916/米)★4 1916年の映画とも思えぬ群集シーンに特殊撮影。そして力強い描写。信念に支えられた作品は時が経っても揺るぎはしない。[フィルムセンター/ライブ伴奏] (Yasu)[投票(1)]
福田村事件(2023/日)★4 「がんばっていきまっしょい」ではボート漕いでた「なっちゃん」が、 [review] (tredair)[投票(5)]
福田村事件(2023/日)★5 コロナ下のわれわれそのもの。 [review] (おーい粗茶)[投票(6)]
福田村事件(2023/日)★4 ドキュメンタリーで人間の心理をえぐってきた監督がドラマを作ったらこうなった。見事だ。 [review] (jollyjoker)[投票(5)]
福田村事件(2023/日)★4 監督が常々言っている「集団化」による副作用への警鐘・「真実」は多面的で重層的である。この100年前の事件は悲しいかなそれらを分かりやすく伝える為にうってつけの題材となった。 [review] (クワドラAS)[投票(6)]