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寒山拾得さんのお気に入りコメント(1/167)

マッチ工場の少女(1990/フィンランド)★4 冒頭の機械の無表情な動きがこの映画そのものなのだろうが、マッチの作り方、とか、納品チェックの中身、とか本題とは異なるものに惹かれているうちにあれよあれよと落とされていく。カティ・オウティネンは少女には見えないけれど、バーでのナンパで見せた笑い顔が頭から離れない。 (動物園のクマ)[投票(2)]
カエル少年失踪殺人事件(2011/韓国)★4 韓国映画の描く闇とエゴの禍々しさは一級品。 [review] (おーい粗茶)[投票(3)]
黒い家(1999/日)★3 黒沢清並の意識的にとち狂った場所選定と、「正常」のバランスを崩した戯画的なフリークの狂騒によるブラックコメディ感、やたらと汗をぬぐう蓮司や怠く構えて足を引きずって歩く町田への生理的嫌悪感など、堂に入ったいやらしさが光る。しかしハッタリ感が放擲されて白ける演出も多々。うまくバランスを崩すのが肝の作劇であればこそ、ハッタリにも堅牢さが欲しい。大竹の底なし亜空間アイズは面目躍如。 [review] (DSCH)[投票(2)]
黒い家(1999/日)★3 原作は異臭がする暗い老女。映画はやり過ぎ大竹。こんな嫌な女やって後いい女出来ないのでは。ホント彼女は女優バカですね《どんな役でも出来る、、褒めてます》。年取ると女優さん可哀想。 (セント)[投票(3)]
二匹の牝犬(1964/日)★4 このゲスな3面記事題材に沢村を筆頭に皆半端ない気合の入りようなのが良い。小川の冷たい熱量に対し田舎臭い魔子も小悪魔への変貌で拮抗する。演出も今村増村÷2みたいな太さ。斜角の構図がダサくないのは見てくれで撮ってないから。 (けにろん)[投票(1)]
執炎(1964/日)★4 恋愛映画の名を借りた反戦映画でもない、そう反国家映画である。召集令状と死亡通知を出しにくる郵便員の顔をピンタする壮絶なシーンはまさに反権力であろう。人間のパッションの燃え上がり。まさに執炎です。でも、人間は本当に悲しいときは涙も出ないんですね。 (セント)[投票(2)]
風、スローダウン(1991/日)★3 過ぎ行く時に「置いて行かれる」という状況に焦らず、チンピラ長原成樹やお坊ちゃん西川忠志の甘えに流されることもなく、淡々とバイクに時間をささげる石田靖のオサムに好感が持てる。予想はしていたが、終盤の抒情垂れ流しの自己陶酔にはドン引き。 (ぽんしゅう)[投票(1)]
出張(1989/日)★3 出張先へと急ぐ中年男、ゲリラ(国内)に誘拐さる。勤め人の悲哀が滲むブラック・コメディの小品。 [review] ()[投票(1)]
明日への遺言(2007/日)★3 西村蒼井田中が証言台に立つ序盤。焼夷弾による空襲への包括的裁断へどれだけ迫れるかとも思えたが、これが、藤田演ずる日本将校の米軍兵死刑問題への前フリとして機能しか無くなった時点で問題意識は極度に矮小化された。枠が狭いのだ。 (けにろん)[投票(6)]
明日への遺言(2007/日)★1 始まって30分・・激しく後悔。最後まで見れた自分をほめてあげたい。スタッフロールが始まった瞬間脱兎のごとく席を立ったのは言うまでもない。 [review] (たいへい)[投票(3)]
空中庭園(2005/日)★2 題名の「空中」に忠実たらんとしたというより視覚的な不安定感によって、人間関係の不安定感を演出することから逃げたとしか思えぬカメラワーク。視覚的には確かに面白いが、タイトルバックのずれたセンスからして悪い意味での違和感が拭えないまま終了。 [review] (煽尼采)[投票(1)]
空中庭園(2005/日)★1 動く絵コンテかNGカット集かと思ったが、本編を撮影したつもりらしい。ささくれ立った神経だけでできあがった映画を鑑賞することなど出来ない。愚昧な精神によるテーマの弄び。安易な落としどころ設定で片がつくほど、本当の家族崩壊は簡単でない。 (ジェリー)[投票(1)]
空中庭園(2005/日)★3 彼女の住んでいた場所は団地なのでしょうか?「団地」とは、集合住宅の集合体を差すのでは? (2006/10) [review] (秦野さくら)[投票(2)]
空中庭園(2005/日)★3 しつこいまでに彷徨い揺れるカメラは確かにある種の不穏をもたらしてはいたが、結局は「空中庭園」を造り出した女の葛藤と、その場での生活を強いられた者たちの歪みは相容れたのか否なのか。やり直しは、繰り返しなのか。お茶を濁された感がある。 [review] (ぽんしゅう)[投票(5)]
大人は判ってくれない(1959/仏)★3 部分部分に見るべきところが少なくない映画だと思うが、全体のオーケストレーションという点では荒削りさを感じる。行き当たりばったりで、エモーションを醸成する構成がギクシャクしているように感じる。 [review] (緑雨)[投票(2)]
ストレンジャーズ6(1949/米)★3 米国の傀儡政権が誕生する前夜のお話。“自由の国”アメリカの介入を美化しているところが鼻に付く。 だけど、秘密警察の目を掻い潜りながらの息苦しい穴掘り作業、次第に精神に異常をきたす仲間、等々、この手の作品に欠かせない緊張感とドンデン返しが詰まっており、最後の最後まで飽きさせない。 (AONI)[投票(1)]
大コメ騒動(2020/日)★5 往年の山本薩夫を思い起こさせるストレートな社会派娯楽映画で、底流にはヒューマニズムも感じさせる。それに指導者の切り離し、懐柔、分断、報道のあり方など、現代に通じるテーマも手堅く盛り込んで今どき新鮮な感じもする。 [review] (シーチキン)[投票(2)]
葛城事件(2016/日)★4 人間が人間に無茶な要求をするクソ加減の表現が秀逸。しかしクソ人間でもひとは他人を求め続ける。☆4.0点。 [review] (死ぬまでシネマ)[投票(2)]
葛城事件(2016/日)★4 何かを掛け違えたまま年月が経ち狂いが増幅された時にもう取り返しはつかない。個々には皆悪くないのに…などと映画は口が裂けても言う気ない。何奴も此奴も救い難く駄目人間だと細緻リアリズムを塗して叩き付ける。聞きたくない正論。友和は主演賞もの。 (けにろん)[投票(4)]
上海の月(1941/日=中国)★3 完全なプリントが残っていない(らしい)ので正当な評価はできないが、これこそ最も成瀬らしからぬ主題であろう。民衆をダマくらかす映画を作るには、彼は優しすぎた。[フィルムセンター] (Yasu)[投票(1)]