[POV: a Point of View]
映画の教科書〜サイレント再考
音に頼らずにいかに映像で語ることができるか?コレがサイレントの楽しさ。技術の進歩の前になおざりにされがちな、様々なアイディアの原体験。教えられるものは今なお大きいデス。淀川先生の後継者の登場を祈りつつ・・・。A:有名どころ。普段サイレントを見ていなくても、接する機会が多いと思われるもの。B:名匠の原点。トーキーに移ってからも活躍している監督。C:散っていった才能。トーキー以降よりも圧倒的に知名度が高い、根っからのサイレント監督の作品。D:未見。その中でも知名度が高いものを挙げておきます。ちなみにチャップリンは別格として、あえて省きました。キートン、ロイドは一本づつ。(ちなみに作品はページに飛んで頂ければ詳細が分かると思いますので、一言コメントは簡単な監督紹介にさせて頂きました。)
C | サンライズ(1927/米) | F・W・ムルナウ:『吸血鬼ノスフェラトゥ』参照。 | [comment] | |
C | 母(1926/露) | フセボロド・プドフキン:ドヴジェンコ、エイゼンシュテインと並ぶ、ロシアサイレント三大監督の一人。 | ||
C | 最後の人(1924/独) | F・W・ムルナウ:『吸血鬼ノスフェラトゥ』参照。 | [comment] | |
C | ヴァリエテ(1925/独) | E・A・デュポン:サイレント史上で「一発屋」と言えばこの人。この一作のみで映画史に名が残っている。 | ||
C | 魔女(1922/スウェーデン=デンマーク) | ベンヤミン・クリステンセン:有名なのは本作のみだが、同郷のドライヤーが敬愛する監督としても知られる | [comment] | |
C | アッシャー家の末裔(1928/仏) | ジャン・エプスタン:サイレント中期〜末期に多彩な映像表現を駆使した作品を残す。 | ||
C | 愚なる妻(1922/米) | エーリッヒ・V・シュトロハイム:『グリード』参照。 | ||
C | ひとで(1928/仏) | マン・レイ:シュールレアリストの第一人者。あくまで映画は、彼の創作活動の一部。 | ||
C | 大地(1930/露) | アレクサンドル・ドフチェンコ:ロシア三大監督にして、濃密な自然描写が特徴の監督。 | ||
C | イエスタ・ベルリングの伝説(1924/スウェーデン) | マウリッツ・スティルレル:シェーストレームと並ぶ、スウェーデンサイレント映画の巨匠。 | ||
C | 狂熱(1921/仏) | ルイ・デリュック:フォトジェニーと前衛映画の秀作に冠されるルイ・デリュック賞で名が知られる。 | ||
D | 嵐の孤児(1921/米) | D・W・グリフィス:『イントレランス』参照。 | ||
D | タルチュフ(1926/独) | F・W・ムルナウ:『吸血鬼ノスフェラトゥ』参照。 | ||
D | 浪人街(第1話〜第3話)(1928/日) | マキノ正博:日本映画の祖、牧野省三の子。なお本作の現存フィルムは第一部の断片と、第二部の短縮編集版。 | ||
D | あるじ(1925/デンマーク) | カール・T・ドライヤー:『裁かるるジャンヌ』参照。 | ||
D | プラーグの大学生(1926/独) | ヘンリク・ガレーン:チェコ生まれのドイツ監督兼脚本家。怪奇・幻想の雰囲気作りを得意とした、とのこと。 | ||
D | 聖ペテルブルグの最後(1927/露) | フセボロド・プドフキン:『母』参照。 | ||
D | バグダッドの盗賊(1924/米) | ラオール・ウォルシュ:やはり本領はトーキー以降。『ビッグ・トレイル』『ハイ・シェラ』『白熱』など。 | ||
D | 伯林−大都会交響楽(1927/独) | ヴァルター・ルットマン:ドイツ絶対映画の代表作家。『ニーベルンゲン』やレニの『オリンピア』にも参加。 | ||
D | 午前の幽霊(1928/独) | ハンス・リヒター:エゲリング、ルットマンなどと並ぶ、ドイツ絶対映画の代表格。 |
■未登録作品■
●鑑賞済みで重要だと思われるもの
・『霊魂の不滅』ヴィクトール・シェーストレーム(C)
・『モヒカン族の最後』モーリス・トゥールヌール(C)
・『裏町の怪老窟』パウル・レニ(C)
●未見で知名度の高いもの。機会があれば鑑賞したいもの。
・リュミエール兄弟作品
・『カビリア』ジョヴァンニ・パストローネ('14)
・『テューブ博士の狂気』アベル・ガンス('15)
・『波高き日』ヴィクトール・シェーストレーム('16)
・『鬼火ロウドン』ウィリアム・S・ハート('18)
・『さらば青春』アウグスト・ジェニーナ('18)
・『生恋死恋』ヴィクトール・シェーストレーム('18)
・『吹雪の夜』モーリッツ・スティルレル('19)
・『戦争と平和』アベル・ガンス('19)
・『サタンの書の数ページ』カール・T・ドライヤー('19)
・『牧師の未亡人』カール・T・ドライヤー('20)
・『破片』ループ・ピック('21)
・『女郎蜘蛛』ジャック・フェデー('21)
・『エル・ドラド』マルセル・レルビエ('21)
・『雪崩』ジャック・フェデー('23)
・『キーン』アレクサンドル・ヴォルコフ('24)
・『ミカエル』カール・T・ドライヤー('24)
・『救いを求むる人々』ジョゼフ・V・スタンバーグ('25)
・『三人』トッド・ブラウニング('25)
・『栄光』ラオール・ウォルシュ('26)
・『帝国ホテル』モーリッツ・スティルレル('27)
・『忠次旅日記』(一部のみ現存)伊藤大輔('27)
・『港々に女あり』ハワード・ホークス('28)
・『帰郷』ヨーエ・マイ('28)
・『結婚行進曲』エーリッヒ・V・シュトロハイム('28)
・『クラウス小母さんの幸福』ピール・ユッツィ('28)
・『人生の乞食』ウィリアム・A・ウェルマン('28)
・『テレーズ・ラカン』ジャック・フェデー('28)
・『崇禅寺馬場』(一部のみ現存)マキノ正博('28)
・『武器庫』アレクサンドル・ドヴジェンコ('29)
・『一番強い者』アルフ・シェーベルイ('29)
・『アスファルト』ヨーエ・マイ('29)
・『トゥルクシブ』ヴィクトル・トゥーリン('29)
・『流し網船』ジョン・グリアスン('29)
・『何が彼女をそうさせたか』鈴木重吉('30)
●焼失などで現在観ることのできない「幻のサイレント」
・『闇に落ちた人々』ニーノ・マルトリオ('14)
・『四人の悪魔』F・W・ムルナウ('29)
・『アマチュア倶楽部』栗原トーマス('20)
・『京屋襟店』田中栄三('22)
・『街の手品師』村田實('25)
・『荒木又右衛門』池田富保('25)
・『紙人形春の囁き』溝口健二('26)
・『足にさはった女』阿部豊('26)
・『彼をめぐる五人の女』阿部豊('26)
・『日輪』村田實('26)
・『海の勇者』島津保次郎('27)
・『村の花嫁』五所平之助('28)
・『新版大岡政談』伊藤大輔('28)
・『陸の王者』牛原虚彦('28)
・『彼と東京』牛原虚彦('28)
・『血煙高田馬場』伊藤大輔('28)
・『灰燼』村田實('29)
・『日本橋』溝口健二('29)
・『生ける人形』内田吐夢('29)
・『斬人斬馬剣』伊藤大輔('29)
・『首の座』マキノ正博('29)
・『逃げ行く小伝次』伊丹万作('30)
・『仇討選手』内田吐夢('31)
・『嵐の中の処女』島津保次郎('32)
・『弥太郎笠』稲垣浩('32)
・『抱寝の長脇差』山中貞雄('32)
・『熊の八ツ切り事件』斎藤寅次郎('32)
・『盤嶽の一生』山中貞雄('33)
・『風流活人剣』山中貞雄('34)
・『この子捨てざれば』斎藤寅次郎('35)
※他に「これは入れておいた方が良い」というものがあれば、お気軽にメール下さい。加えて、現在(特に日本映画で)観られるものと観られないものが違うことがあると思いますので、ご指摘頂ければ幸いデス。
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