コメンテータ
ランキング
HELP

[POV: a Point of View]
映画の教科書〜サイレント再考

音に頼らずにいかに映像で語ることができるか?コレがサイレントの楽しさ。技術の進歩の前になおざりにされがちな、様々なアイディアの原体験。教えられるものは今なお大きいデス。淀川先生の後継者の登場を祈りつつ・・・。A:有名どころ。普段サイレントを見ていなくても、接する機会が多いと思われるもの。B:名匠の原点。トーキーに移ってからも活躍している監督。C:散っていった才能。トーキー以降よりも圧倒的に知名度が高い、根っからのサイレント監督の作品。D:未見。その中でも知名度が高いものを挙げておきます。ちなみにチャップリンは別格として、あえて省きました。キートン、ロイドは一本づつ。(ちなみに作品はページに飛んで頂ければ詳細が分かると思いますので、一言コメントは簡単な監督紹介にさせて頂きました。)
D★0カメラを持った男(1929/露)ジガ・ヴェルトフ:前衛的な記録映画で知られる。他は短編シリーズ「キノプラウダ」が殊に有名。
D★0大列車強盗(1903/米)エドウィン・S・ポーター:アメリカで初めてストーリー付きの映画を撮った人。本作はアメリカ初の西部劇。
D★0チート(1915/米)セシル・B・デミル:『男性と女性』参照。
D★0十誡(1923/米)セシル・B・デミル:『男性と女性』参照。
D★0下宿人(1926/英)アルフレッド・ヒッチコック:言わずと知れたスリラー、サスペンスの神様。本作はその嚆矢となった一本。
D★0肉体と悪魔(1926/米)クラレンス・ブラウン:きめ細やかなメロドラマを多く残す。ことにガルボとのコンビで名を馳せる。
D★0東への道(1920/米)D・W・グリフィス:『イントレランス』参照。
D★0黙示録の四騎士(1921/米)レックス・イングラム:浪漫派活劇で当時人気を博した監督。「スカラムーシュ」「ゼンダ城の砦」など。
D★0東京の合唱(1931/日)小津安二郎:『生まれてはみたけれど』参照。
D★0伊豆の踊子(1933/日)五所平之助:松竹を中心に、数多くの秀作を残す名監督。また俳人としても知られる。
D★0瀧の白糸(1933/日)溝口健二:この巨匠のサイレント作品は殆どが焼失。代表作は「紙人形春の囁き」と言われている。
D★0のらくら兵(1928/仏)ジャン・ルノワール:オーギュストの息子にして世界屈指の映画作家。サイレント期は『女優ナナ』など。
D★0奇傑ゾロ(1920/米)フレッド・ニブロ:舞台演出歴の長く、映画進出時には既にベテラン。『血と砂』『ベン・ハー』など。
D★0つばさ(1927/米)ウィリアム・A・ウェルマン:戦前アメリカが生んだ偉大な監督の一人だろう。『民衆の敵』『牛泥棒』など。
D★0バレエ・メカニック(1924/仏)フェルナンド・レジェ:映画作家というよりは画家。ただ後の前衛映画に多大な影響を与えているとのこと。
D★0狂った一頁(1926/日)衣笠貞之助:活動歴も長く作品も多彩。日本映画を支えた監督と言っても過言ではない。
D★0国士無双(1932/日)伊丹万作:十三氏の父にして、戦前を代表する名監督&脚本家。本作は部分的に現存(25分位?)。
D★0十字路(1928/日)衣笠貞之助:『狂った一頁』参照。
D★0倫落の女の日記(1929/独)G・W・パブスト:『喜びなき街』参照。
D★0巨人ゴーレム(1920/独)パウル・ヴェゲナー:監督としてよりも、むしろ『プラーグの大学生』やルビッチ作品での俳優として有名。
■未登録作品■ ●鑑賞済みで重要だと思われるもの ・『霊魂の不滅』ヴィクトール・シェーストレーム(C) ・『モヒカン族の最後』モーリス・トゥールヌール(C) ・『裏町の怪老窟』パウル・レニ(C) ●未見で知名度の高いもの。機会があれば鑑賞したいもの。 ・リュミエール兄弟作品 ・『カビリア』ジョヴァンニ・パストローネ('14) ・『テューブ博士の狂気』アベル・ガンス('15) ・『波高き日』ヴィクトール・シェーストレーム('16) ・『鬼火ロウドン』ウィリアム・S・ハート('18) ・『さらば青春』アウグスト・ジェニーナ('18) ・『生恋死恋』ヴィクトール・シェーストレーム('18) ・『吹雪の夜』モーリッツ・スティルレル('19) ・『戦争と平和』アベル・ガンス('19) ・『サタンの書の数ページ』カール・T・ドライヤー('19) ・『牧師の未亡人』カール・T・ドライヤー('20) ・『破片』ループ・ピック('21) ・『女郎蜘蛛』ジャック・フェデー('21) ・『エル・ドラド』マルセル・レルビエ('21) ・『雪崩』ジャック・フェデー('23) ・『キーン』アレクサンドル・ヴォルコフ('24) ・『ミカエル』カール・T・ドライヤー('24) ・『救いを求むる人々』ジョゼフ・V・スタンバーグ('25) ・『三人』トッド・ブラウニング('25) ・『栄光』ラオール・ウォルシュ('26) ・『帝国ホテル』モーリッツ・スティルレル('27) ・『忠次旅日記』(一部のみ現存)伊藤大輔('27) ・『港々に女あり』ハワード・ホークス('28) ・『帰郷』ヨーエ・マイ('28) ・『結婚行進曲』エーリッヒ・V・シュトロハイム('28) ・『クラウス小母さんの幸福』ピール・ユッツィ('28) ・『人生の乞食』ウィリアム・A・ウェルマン('28) ・『テレーズ・ラカン』ジャック・フェデー('28) ・『崇禅寺馬場』(一部のみ現存)マキノ正博('28) ・『武器庫』アレクサンドル・ドヴジェンコ('29) ・『一番強い者』アルフ・シェーベルイ('29) ・『アスファルト』ヨーエ・マイ('29) ・『トゥルクシブ』ヴィクトル・トゥーリン('29) ・『流し網船』ジョン・グリアスン('29) ・『何が彼女をそうさせたか』鈴木重吉('30) ●焼失などで現在観ることのできない「幻のサイレント」 ・『闇に落ちた人々』ニーノ・マルトリオ('14) ・『四人の悪魔』F・W・ムルナウ('29) ・『アマチュア倶楽部』栗原トーマス('20) ・『京屋襟店』田中栄三('22) ・『街の手品師』村田實('25) ・『荒木又右衛門』池田富保('25) ・『紙人形春の囁き』溝口健二('26) ・『足にさはった女』阿部豊('26) ・『彼をめぐる五人の女』阿部豊('26) ・『日輪』村田實('26) ・『海の勇者』島津保次郎('27) ・『村の花嫁』五所平之助('28) ・『新版大岡政談』伊藤大輔('28) ・『陸の王者』牛原虚彦('28) ・『彼と東京』牛原虚彦('28) ・『血煙高田馬場』伊藤大輔('28) ・『灰燼』村田實('29) ・『日本橋』溝口健二('29) ・『生ける人形』内田吐夢('29) ・『斬人斬馬剣』伊藤大輔('29) ・『首の座』マキノ正博('29) ・『逃げ行く小伝次』伊丹万作('30) ・『仇討選手』内田吐夢('31) ・『嵐の中の処女』島津保次郎('32) ・『弥太郎笠』稲垣浩('32) ・『抱寝の長脇差』山中貞雄('32) ・『熊の八ツ切り事件』斎藤寅次郎('32) ・『盤嶽の一生』山中貞雄('33) ・『風流活人剣』山中貞雄('34) ・『この子捨てざれば』斎藤寅次郎('35) ※他に「これは入れておいた方が良い」というものがあれば、お気軽にメール下さい。加えて、現在(特に日本映画で)観られるものと観られないものが違うことがあると思いますので、ご指摘頂ければ幸いデス。
この映画が好きな人達

このPOVを気に入った人達 (22 人)いくけん tredair sunny Yasu ルッコラ ゆーこ and One thing Kavalier 若尾好き 田原木 24 shaw skmt Santa Monica マッツァ なつめ moot muffler&silencer[消音装置] かっきー ナッシュ13 町田 ドド tomcot