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★3四畳半襖の裏張り(1973/日)襖の裏張りにされるような(反古のような)B級ポルノという意味の題名なのに、妙にクソ真面目。近代日本の歩みと重ね合わすのもとってつけたようだ。もっと下らない話を観たかったが。けにろん[投票(1)]
★3めし(1951/日)成瀬らしい憂鬱なホームドラマ。色でいえばグレーなのだが、不思議にカラフルな印象。様々なグレーの微妙な描き分けと、それらの巧みな組み合わせによる階調こそ、成瀬の魅力。寒山拾得, G31[投票(2)]
★5仁義なき戦い 頂上作戦(1974/日)開いた窓から舞い込む雪片。スラム・結核・ヤクザ…全ては豊かさの中へ消えてゆき、男たちの闘争も徒労に。戦争で死に損なった彼らに、この時ようやく終戦は訪れたのかもしれない。けにろん, DSCH, おーい粗茶[投票(3)]
★4三十三間堂通し矢物語(1945/日)敗戦の年、映画は繊細優美な江戸へ回帰する。若者の口から漏れる『恐い』の一言。父から子へ、継がれるべきは勝ち負けより大切な何か。手弱女振りの中に成瀬の芯の強さは光る。寒山拾得[投票(1)]
★5東京暮色(1957/日)闇に沈む東京の凄惨な美しさ。夜更けの喫茶店の深海のような雰囲気。一本でいいから、小津にチャンドラーやハメットの原作で犯罪映画を撮って欲しかった。傑作になっていたはずだ。緑雨, 3819695, ゑぎ, ぽんしゅうほか5 名[投票(5)]
★5浮草(1959/日)旅回り一座のゆるーい雰囲気。そこで展開される人間模様。好色と嫉妬、狡猾と悲哀、純情と媚態。赤と緑を効果的に配した色彩設計…すべてが響き合って絶妙。まるで音楽のようだ。けにろん, TOMIMORI[投票(2)]
★4アメリカの友人(1977/独=仏)他人との深い関わりを避けるヴェンダースがハードボイルド友情物に行き着くのは必然だ。原色を効かせたカメラは感傷を巧みに殺し、この古風な浪漫派崩れの似非活劇に乾いた抒情を添えた。週一本[投票(1)]
★4草の上の昼食(1959/仏)青い空に白い飛行機。木々や下生えの濃く淡い緑。陽だまりの金や茶。木陰の紫と濃紺。メタリックグレーのスポーツカー。そして、翻る赤いスカート。この色彩美だけでも観る価値はある。YO--CHAN, ジェリー[投票(2)]
★5シティ・オブ・ゴッド(2002/ブラジル=仏=米)福祉政策として建設された街が、剣呑なガキ共の闊歩する魔宮と化すまでの年代記。創世から三十数年、今や事態は超現実的水準へ。ああ、素晴らしきこの世界!彼らは無垢そのものだ。けにろん, ボイス母[投票(2)]
★4赤ちょうちん(1974/日)彼女はこの世があまり好きではないらしい。生きることの疎ましさは、川底までコンクリで固める70年代の東京でも変わりはしない。日々の泡沫を掬い取る細やかさ。藤田は厭世家なのだ。けにろん[投票(1)]
★5驟雨(1956/日)まだ郊外だった頃の世田谷。夕暮れには帰路について、妻と肩を並べて歩く勤め人達。通り雨の後、土の香りが漂う泥濘道。今は失われた世界の美しさを惜しまずにはいられない。寒山拾得, けにろん[投票(2)]
★2アギーレ 神の怒り(1972/独)緑の荒野で国家のパロディを演じる盗賊たち。国の起源とは案外こんなものなのかも。アギーレ=神武天皇?いずれにせよ、彼らは黄金郷を求めて実は自分の頭の中をさ迷ったのだ。G31[投票(1)]
★5山の音(1954/日)まったく興奮しない語り口で非情なドラマが語られる。事実のごく一部しか描かれないことが、この映画に氷のような美しさを与えている。が、水面下では激しい葛藤が渦巻いている― [review]緑雨, G31[投票(2)]
★4関東無宿(1963/日)女学生とヤクザ、江戸と東京、性と死。対極のようでいてどこかで通底する取り合わせ。厳粛な様式美とアナーキーな即興。ポップで浪漫的。清順は尻尾を掴ませない。彼は空っぽなのだ。寒山拾得[投票(1)]
★4突破口!(1973/米)田舎町に悪い奴ばかりが出てきて、大金をめぐって力の限りに闘争する、という清々しい映画。米国自動車産業がダメになる前の、バカでかい派手なアメ車がたくさん出てくるのも楽しい。けにろん[投票(1)]
★4秋日和(1960/日)冠婚葬祭と遊びと飲食こそ小津映画のすべて。嬉々として縁談ごっこに興じる中年男女の助平とニヒリズム。対照的に、慎ましく生気に満ちた娘たち。寒色・暖色入り混じる秋の景色。緑雨, 青山実花, ジェリー, けにろん[投票(4)]
★3突撃隊(1962/米)タフで強情で孤独で狷介。上にタテ突き、理解されずされたいとも思わず、武器を取って一人荒野の戦いへ。さすがシーゲルの英雄。しかしマックウィーンは苦虫を噛み潰しすぎでは…。けにろん[投票(1)]
★4婦系図(総集編)(1942/日)メロドラマは後ろ向きであるほど純度が高い。愚かしくも美しく、線香花火のように燃え尽きる青春。女の中に棲む荒ぶる魂。献身は闘争。純情は両刃の剣。敗れたものには死あるのみ。寒山拾得[投票(1)]
★5もっとしなやかに もっとしたたかに(1979/日)大人になれない彼ら。それでも、男と女は惹かれ合い、共に暮らし、人は生まれ、そして死ぬ。その厳粛、その倦怠、そのかけがえのなさ。日本の家庭映画が描き続けた主題がここにある。けにろん, ぽんしゅう[投票(2)]
★3闇・光・闇(1989/チェコスロバキア)我々は何処から来たのか?蛾のように夜空を飛んで来たり、扉をノックしてペタペタ入って来たりしたのである。では何処へ往くのか?それは闇である。シュヴァ教授の歴史学講座。けにろん[投票(1)]