モモ★ラッチさんのコメント: 点数順
カサノバ(1976/伊) | あくまで人工的に作り上げられた美の心地よさ。それはセットに限らず登場人物それぞれに見出せる。機械仕掛けの彼ら一人一人の背中にネジがついていてジージーって音が聞こえてきそう。快楽のためというよりも辛い労働のごとく「いたす」カサノバさんには同情さえ感じる。出来は良いとは思えないがなぜか愛着のあるフェリーニ作品。 | [投票(2)] | |
夏の嵐(1954/伊) | 『地獄に堕ちた勇者ども』の突き抜けた完成度は別格として、ビスコンティ映画では本作や『イノセント』のように男女の愛憎を簡潔に(しかし、狂おしく)描いた方が好きだ(その3作がマイ・ヴィスコンティ・ベスト3)。オペラを思い起こさせる格調美は圧巻。激しく愛を求むる女とそれを受け止めることが出来ない弱虫な男。どちらも行き着く果ては、破滅。 | [投票(2)] | |
イノセント(1975/伊) | ホモセクシュアルな面が顕著に見受けられるビスコンティ映画としては、『夏の嵐』同様男女間の愛憎を描いた映画として素直に楽しめる部類に入る。題名の『イノセント』(無垢)が指すものは、一方では貞淑な妻(ラウラ・アントネッリ)であり、また一方では駄目人間でありながらそのようにしか生きられない憎めない男(ジャンカルロ・ジャンニーニ)でもあるのだろう。 | [投票(2)] | |
D坂の殺人事件(1997/日) | 初期短編の映画化としては及第点。『心理試験』の骨格に『D坂の殺人事件』で肉付け。本作は併せたことに勝因がありそう。余談なれど→ [review] | [投票(2)] | |
バベットの晩餐会(1987/デンマーク) | たいして起伏もないストーリーなのに、なぜかいつも見入ってしまう。もはや文化である料理、それも一夜のために大金をつぎ込む女性。贅沢な料理のみならず、贅沢な愛情に酔いしれる一品です | [投票(2)] | |
Mr.レディ Mr.マダム(1978/仏=伊) | たとえ価値観に多少のずれがあろうとも、理解しようという気持ちが多少なりともあれば、その溝もしだいに埋まっていく | [投票(2)] | |
10番街の殺人(1971/英) | 犯罪実録ものとしては、この突き放したような演出にうならされる。全くカタルシスの感じられないラストが、不思議な余韻を残す | [投票(2)] | |
アメリ(2001/仏) | カメラ目線で恥ずかしげに微笑むアメリにノックアウト。観客を惑わすその視線。エミリー・ワトソンだとこれほどはまれなかったかも。幸せはいつも身近に転がっている。それを見つけることができるか、見逃してしまうか、それはあなたし・だ・い・よ(アメリ目線で)。 | [投票(2)] | |
エレヴェイテッド(1997/カナダ) | スタイリッシュでシンプルで意味不明で。これを長編にする自信はなかったんだろうなあ。でも正解。『CUBE』の反動もあってこの点数。監督、こういう短編いっぱい作った方がいいかも | [投票(2)] | |
Z(1969/仏=アルジェリア) | 社会派であるはずなのに、テンポがよく話も複雑ではないので(簡素化しているので)、人間関係で困ることはない。ある意味、奇跡的な出来栄え | [投票(2)] | |
白いドレスの女(1981/米) | 火事の煙、扇風機、皮膚にジワッとにじむ汗…画面から暑さがもろに伝わってくる。知的な悪女は知的な相手を騙すことに快感を覚える。この映画の魅力の大部分はキャスリーン・ターナーに負うところ多し。ところで… [review] | [投票(2)] | |
刑事コロンボ 白鳥の歌(1974/米) | クラシックやジャズが作品において重要な地位を占めることが多いが、本作ではあまり馴染みのないカントリー音楽(I Saw the Light)が聴けただけでももうけもの。 [review] | [投票(2)] | |
ワイルドバンチ(1969/米) | 男のロマンよ永遠なれ。暴力の中でしか居場所を見出せない男たちが哀れでもあり、潔くもあり。人間なんて所詮そんなもんだと言わんばかりのアリやハゲタカたちの群れ。美学を感ずるヴァイオレンス・シーンやスロー・モーションの使い方に、映画を観る醍醐味が溢れている | [投票(2)] | |
深夜の告白(1944/米) | ハードボイルドというよりもファム・ファタール(悪女)ものの走り。レイモンド・チャンドラーが脚本に参加している。『深夜の告白』がオープニングに語られ、そこで結末が明かされるという手法に面食らうが、そこはさすがワイルダー、男と女の心情の変化をメインに、緊張感を損なわない。 | [投票(2)] | |
魔女の宅急便(1989/日) | 宮崎アニメの中では(今のところ)二番目に好き。人生の第一歩を踏み出した主人公。その期待や不安やその他諸々な事が、ファンタジーな面とうまく調和して、さらりと感動。そのさらり感が好き。飛ぶ事に託された開放感が素晴らしく、飛んでみたくなる、そこら辺がこの監督の愛されるところだと思う | [投票(2)] | |
ショーシャンクの空に(1994/米) | 希望があるからこそ、耐え忍ぶことも出来る。淡々とした主人公が時折見せる感情は本物。あと、僕にはティム・ロビンスが、 [review] | [投票(2)] | |
シーラ号の謎(1973/米) | 謎解きで犯人探しをする、そのマニアックな内容にまずそそられる。相当映像的にも凝っているが、それが70年代な暗さと相俟って、独特の味を生み、それが僕の嗜好にぴったり。ただしこの手の話はテレビ画面にこそ映える。あと、ジェイムズ・コバーンの表情が、映画の筋に関係なく、不気味。 | [投票(2)] | |
家族ゲーム(1983/日) | 松田優作の新しい魅力発見。でも一体何だろうこの無気力さ、倦怠感は…でも面白い、不思議だ | [投票(2)] | |
ポリス・ストーリー 香港国際警察(1985/香港) | ジャッキー映画にコメント数が少ないのはやっぱり、他のジャッキー映画との区別をつけられないからでしょうか。でも面白い | [投票(2)] | |
セントラル・ステーション(1998/仏=ブラジル) | ドーラはなぜ少年を父親のところへ連れて行こうと思ったのだろう?ヒューマニズム?母性愛?そんな言葉では説明がつかないはずだ。少年と一緒にいることで忘れてしまっていたものを思い出したに違いない。ラスト、涙が溢れて仕方ないドーラの表情のなんと清清しいことよ! | [投票(2)] |