ジェリーさんのコメント: 点数順
| リトル・ダンサー(2000/英) | この映画には、風がある。この映画からは、風が吹いてくる。 [review] | [投票(11)] | |
| 流れる(1956/日) | 女たちだけで守る城にしのびよる凋落をいかに具体的に表現するか。中北千枝子のけだるげな寝相、着崩れた浴衣姿の杉村春子の顔に射す簾越しの夕日、芸者たちの苦情を聞き流す山田五十鈴の曖昧な表情。全盛期の日本映画の力! | [投票(10)] | |
| 八月のクリスマス(1998/韓国) | 旅先で見た。「この恋をたとえると淡雪。はかないが、根雪のように汚れることが決してない」というクサイ言葉がメモに残っており恥ずかしい。さらに正直に言うと今もそう思っておりこのコメントがとても恥ずかしい。しかし最も恥ずかしいのは [review] | [投票(10)] | |
| たそがれ清兵衛(2002/日) | 封建期の村落社会とそこに住む人たちの肌合いや質感まで描出したお手並みは見事。特に宮沢りえ が、誇りと慎みを兼ね備えた武家の婦女子として切ってはめたような適役。清兵衛の髪を結いなおす時に何気なくたすきをかける動作の自然さを見よ。 | [投票(9)] | |
| 泥棒成金(1955/米) | アルフレッド・ヒッチコック監督全作品中、最も華麗な作品。ロバート・バークスの神業のフレームの中に、赤や緑やゴールドやイエローやコバルト・ブルーが乱舞する。 [review] | [投票(9)] | |
| インサイダー(1999/米) | ローウエルもワイガンスもマイクも実によく悩む、悩む。その「等身大」ぶりに泣けてしまったよ。 [review] | [投票(8)] | |
| 道(1954/伊) | いなくなってはじめて分かる人の温かさ。寂しさにつぶされそうになったらこの映画を見ると良い。もっとつぶれて、そして暖かくなれる。 | [投票(8)] | |
| いま、会いにゆきます(2004/日) | 映画が終わって、館内が明るくなる。10代から20代前半の女の子を中心にした観客の中に、中年男はどうやら私一人。しかし、彼女たちと同様に、すこぶる上質の感動に涙を流せたことをうれしく思う。少し面映さを感じつつ。 [review] | [投票(6)] | |
| ストレイト・ストーリー(1999/米=仏=英) | 最後の旅だということを分かって旅する人間の目に映る風景はどんな色を帯びているのか。ゆったりした画面は確かに美しいが、キャメラは決して老人の内面を事あからさまに描こうとしない。その節度の潔さ・美しさ。 | [投票(6)] | |
| 或る夜の出来事(1934/米) | ラブ・コメの最高傑作。乗り込みのシーン・木賃宿のシーン・野宿のシーン・ヒッチハイクのシーンどこも大満足。 | [投票(6)] | |
| 髪結いの亭主(1990/仏) | 怖いほど切ない小宇宙。脱出できないのは当然だし、ああなるほかないという説得性がある。 | [投票(6)] | |
| パラサイト 半地下の家族(2019/韓国) | 人物を型通りに造形したことでストーリーのエンジンとして使いやすくし、加速もコーナリングも思いのままに操った運転能力に賛嘆のほかない。舞台となる豪邸の造形もすごいが、この豪邸から寄生家族の自宅に戻る道への下降感覚が強烈で、消えゆく中間層へのレクイエムとしてのこの作品の性格が実に露わだ。 | [投票(5)] | |
| 007 スカイフォール(2012/英=米) | 活劇シーンがトルコ、上海、マカオ、日本、イギリス、スコットランドと007シリーズらしく国際色豊かに展開される。それらはさまざまな移動手段上で、高層ビルで、廃墟で、地下通路で、そして見はるかす広大な平地の中で異なる色合いを持たせられている。活劇の傑作だ。 [review] | [投票(5)] | |
| 丹下左膳餘話 百萬両の壷(1935/日) | 被写体が動くことにより映画の価値が生まれるという生無垢の基本原理が全ショットであらわである。とにかく佐膳と子役と壷がよく動く。この動きを動きとして面白く見せるのに不動の被写体があえて取り込まれている。それが女達で、この静と動のずれが上等のユーモアを生む。 | [投票(5)] | |
| 怒りの葡萄(1940/米) | ジェーン・ダーウェルには舞台俳優のような深い思い入れのある演技の顔がある。ヘンリー・フォンダ には映画俳優らしいクローズアップに応えうる内省性を感じさせる演技の顔がある。そしてジョン・キャラダインの顔は演技を超えた実存そのものである。顔々の波動が交響し傑作となった。 | [投票(5)] | |
| 黒い十人の女(1961/日) | 画面左または右側三分の一に人物をいれてしまう構図の恐ろしいまでの切れ味鋭さ。カットつなぎの魔力はこれぞ市川流。山本富士子は孔雀のよう。船越英二には神が宿る。ラスト、岸恵子の運転する車が、燃える交通事故車をやり過ごすシーンは、デビッド・リンチを超える。 | [投票(5)] | |
| となりのトトロ(1988/日) | 誰の家にもあったすっかり干からびたものたちの復権。超個人的なものであったはずのノスタルジーが普遍性を獲得してしまっている奇跡。 | [投票(5)] | |
| ブリジット・ジョーンズの日記(2001/米) | 女体を語る。→ [review] | [投票(5)] | |
| 十二人の怒れる男(1957/米) | この映画を流れる時間が深く濃く感じられる最大のポイントは、蒸し暑さの描写にある。疲れ切った男たちの顔のしわ、脇の下の汗のしみ、額を拭うハンカチ。討論のもつ本質的な酷烈性と不完全性・欺瞞性を活写しながらも、一方でその討論を通じて誠実であろうとする人間への信頼を強烈に示した傑作 | [投票(5)] | |
| マイライフ・アズ・ア・ドッグ(1985/スウェーデン) | 夏の旅で性を知り、冬の旅で死を知った。輝くばかりの少年時代。 | [投票(5)] |
