コメンテータ
ランキング
HELP

寒山拾得さんのコメント: 投票数順

★3女の坂(1960/日)面白いのはもっぱら快活な岡田茉莉子のお菓子屋再興のあれこれ。あんな店の経営ならやってみたいと思わせる魅力があった。後半の不倫はなんか投げやりだが真面目に描いても仕方なかろう。 [review][投票]
★3ゲンと不動明王(1961/日)小柳徹坂部尚子の兄妹の仲良さがとても気持ち良く、ふたりの描写群が本作の美点。お堂での追いかけっことか、兄が貰われてゆく別れの件とか。 [review][投票]
★3がめつい奴(1960/日)昔の喜劇は下層や身障者への露骨な差別を見せるときがあるが、本作の釜ヶ崎不人情など物凄いもので、近年の『焼肉ドラゴン』などとは似て非なるものだ。時代の違いを痛感させられた。別にいい時代じゃなかったよね。 [review][投票]
★3希望の青空(1942/日)老人三人のお見合い作戦とは『彼岸花』の元ネタだろうか。らしい喜劇連発で冒頭の凸ちゃんの御免なさい連発が最高。 [review][投票]
★3愛に濡れたわたし(1973/日)大雑把な作劇だが宮下順子がやはり抜群。情に厚い造形とクールな入墨の落差が芳しく、無理筋な話をリアルに成立させてしまった。 [review][投票]
★2裸女と殺人迷路(1959/日)戦後のバラック新地を殺人迷路として描く手際が貧しくて幻滅。美点は珍しく出っ放しの清水将夫でさすがの渋さだがいかにも無駄遣い。 [review][投票]
★2小さい逃亡者(1966/日=露)父を訪ねて何千里だか知らないが、いくら何でももう少し面白くできるだろう。ケンちゃんシリーズ程度。 [review][投票]
★2光の雨(2001/日)集団的な小さな納得を求める「クイズ100人に聞きました」みたいな作劇は、かつてのマルエン墨守の観念的な学生運動から遥かに遠い(含『TATTOあり』のネタバレ)。 [review][投票]
★2織田信長(1940/日)信長は乱暴者でしたという当たり前の逸話を、驚けとばかりに並べられても弱る。 [review][投票]
★2指導物語(1941/日)往かぬ身はいくぞ援護へまっしぐら。物資欠乏を精神で埋め合せてくれる奴隷こそ大日本帝國に相応しい人材だと高らかに謳って止まない愚作。 [review][投票]
★1日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里(1957/日)クロサワの少年倶楽部系「痛快娯楽作」の底の浅さが逆コースと呼応した悲惨な駄作。併映は『赤胴鈴之助』。 [review][投票]
★4処刑の丘(1976/露)ソ連は無茶な国家だったがナチから被った被害が割り引かれる訳ではない。イスラエルの蛮行でユダヤ人の歴史的被害が相殺される訳ではないのと同じだ。歴史の悲劇は折り重なり被害者は容易に加害者になる。本作はナチ協力でもってその典型を描いている。 [review][投票]
★4戦争のない20日間(1976/露)フルスタリョフ、車を!』の監督らしく、これは反体制的に撮られた作品だろう。延々とメロドラマを垂れ流す一方、肝心の描写は一瞬で終わる。 [review][投票]
★3戦火を越えて(1965/露)大地から生えたような爺さんのキャラが全編を支えているが、妙にスターリンに似ている気もする。ジョージアはスターリンの出身地らしい。 [review][投票]
★3ボリシェビキの国におけるウエスト氏の異常な冒険(1924/露)ユーモアによるコミュニズムの宣伝という方法論自体は好感度大。この路線を当局が後押ししていたら世界は変わっていたかも知れない。 [review][投票]
★3田園詩(1975/グルジア)ジャック・タチのような茫洋としたユーモアで他愛なく記録されるジョージアの田舎。雨上がりの翌日、水量の多い溝をやたら改造する小父さんが印象的。[投票]
★2一年の九日(1961/露)被爆しながらも原子力エネルギー開発に心血を注いだ科学者の美談で、まあそんな人もいたのだろうが、本当に自発的なのか、本当は周りに強制されたのではないか、と疑っちゃったりしてしまう。 [review][投票]
★1チャパーエフ(1934/露)「もう戦争はこりごりだ村へ帰ろう」と訴える青年を問答無用で射殺して群衆の圧倒的支持を得る名将チャパーエフ。いくらなんでも無茶だろう。気持ちよく1点。 [review][投票]
★5マーティ(1955/米)感じのいい小さな感動篇から話は後半に脱線を始める。この話法が滅法面白い。 [review][投票]
★4仮面の米国(1932/米)脱獄中の原作者と接触して制作された、という経緯を知るとさらに愉しめる残酷監獄告発物語。あのときワーナーはまだ若かった。 [review][投票]