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ジェリーさんの人気コメント: 投票数順(35/60)

人気コメント投票者
★2シングルマン(2009/米)60年代イメージの復元の巧みさ以外楽しみようがない。映画冒頭から彼岸と此岸を行き来する主役の描写のくどさにはうんざりする。茶と黒を基調にした品の良い保守的色調にだまされるが,映像は見た目以上に押し付けがましい。ここまでのクローズアップも神経が磨り減る。3819695[投票(1)]
★2カリスマ(1999/日)「砂漠の中の一本の井戸を奪い合うという主筋の西部劇」のような映画であれば、どんなによかったろう。そういう別要素への還元が出来ない事情をはらむモチーフ群の複雑さ=こなれの悪さが痛々しい。狙いと結果が違ったように見えてならない。けにろん[投票(1)]
★3アカルイミライ(2002/日)「荒み」を威風堂々と描ける映画作家に黒沢清はなった。工場経営や家庭生活といった目的的な活動の領域にテロルの陥没点を穿ち悪意の媒質を注ぎ込む登場人物たち(若い八人組含めて)と、命の慄きと怒りのイメージを託されたクラゲとの饗応関係の美しさに鳥肌が立つ。DSCH[投票(1)]
★4今日限りの命(1933/米)この映画を観る限りホークスは映画創造の原理主義者である。登場人物の行動を世俗的な原理においても宗教的な原理においても我々は(恐らくホークスも)説明することが出来ないにもかかわらず、これ以外はない終着点に向けて映画が粛々と進行する澱みのなさに圧倒される。ゑぎ[投票(1)]
★5ラヴソング(1996/香港)素人向けのベタな映画のようでありながら実は深謀遠慮の行き届いた作品。マンハッタン島の大渋滞の中で、自転車を滑走させる着想はご本家アメリカ人は思いつくまい。動き行く中国の第2の黎明期に、動き行く青年達を活写した1996年ならではの爽やかな傑作。 [review]uyo[投票(1)]
★3イグアナの夜(1964/米)男の焦燥感がメキシコの暑熱と集団旅行客たちのヒステリックな悲鳴によっていっそうあぶりたてられる様が面白い。男を取り巻く3人の天使たちの各様のエロティシズムの描き分けも良い出来栄えだが、とりわけデボラ・カーの非現実的たたずまいに魅了される。寒山拾得[投票(1)]
★2復讐するは我にあり(1979/日)脚本の底の浅さを撮影と編集と俳優の演技がものの見事になぞってしまった。加害者行為としての悪行の幅、深み共にこのレベルで見せ続ける意図に疑問を持つ。現在と過去に行きつ戻りつする時制操作に緊張感なく、すべてにわたって鈍感な映画という印象。寒山拾得[投票(1)]
★4告白(2010/日)時間を自在に圧縮、伸張する技術に加えて、鮮やかなカットバックによる時間遡行までやって見せる。多視点による一つの事件の進行解説の腕に何の疑問もさしはさむ余地はない。しかし、「人間の弱さ」に関する主題論的シンボルが乏しいために、深みは出なかった。ロープブレーク[投票(1)]
★3ソーシャル・ネットワーク(2010/米)今なお生成途中である人物を、固まった伝記として提示する胡散臭さと怪しさについて自覚的でありつつ、思い切った誇張と控えめな誇張と徹底した訴訟対策を施した作品。映画を撮ることの自由と不自由がこの映画の挑戦課題であって、ザッカーバーグ氏はいわば素材である。[投票(1)]
★1グリーンホーネット(2011/米)ジェイ・チョウのカンフーで持たせるでも、キャメロン・ディアスの年増のコケットリーで持たせるでも、クリストフ・ヴァルツの悪役のスケール感で持たせるでもない。登場人物全員を間抜けにした点極めて画期的な野心作だが、外したときの外れ具合もまた大きいことを制作者は忘れていた。chokobo[投票(1)]
★4家路(2001/仏=ポルトガル)写っている以上の何かが我々に見えてしまうという希少かつ理想的な映画体験を堪能できる。決して日常的な行動以上のことを行っているわけではない男から、生きる充実感も徒労感もありありと立ちのぼってくる。観客は彼の感情について想像をめぐらす楽しさを感じずにいられない。 [review]赤い戦車[投票(1)]
★3ぼくのエリ 200歳の少女(2008/スウェーデン)吸血鬼が能の『黒塚』の鬼女に近いところまで人間化している。この鬼に寄せる苛められ少年の共感という主題はムルナウを綺麗に裏返した感がある。少年少女の滑らかな裸体の倒錯性と、北欧の白雪による地面からの照り返しの効果で画面が透明な至福感に輝いている。3819695[投票(1)]
★5青の稲妻(2002/仏=日=韓国=中国)2001年の中国の国家規模の変化をニュース映像を通じて跡づけつつ、社会の変化とはいささかの接点もない、結果だけしか求められない無軌道無気力の青年像を交錯させ、見つめ続けるのが痛ましいような亀裂や震撼を画面に走らせる対位法の骨格の太さ。 [review][投票(1)]
★4世界(2004/中国=日=仏)高度経済成長に付随する現象としての「出稼ぎ」にジャ・ジャンクーは今回も眼を向ける。他愛のない伏線を大きな主筋に繋げる手腕が絶妙だ。省略の思い切りも切れ味よく、世相の取り込み方は成瀬巳喜男を、違和感に満ちた風景の描写はアントニオーニを思わせる。赤い戦車[投票(1)]
★2地下水道(1957/ポーランド)ある経験がそれを経験したことのない人にどこまで伝わるか、その見通しを間違えるとこのような映画になる。観客の理解力への信頼不足がもたらしたものは、暗所の照明設計のような可視的なものから、次第に孤立化する兵士たちの末路の設定といった不可視なものまですべてに漂う許し難い通俗性だった。ダリア[投票(1)]
★1パリで一緒に(1963/米)オードリー・ヘップバーンの定番の役どころ。無垢で無防備な娘役として彼女が出演していなければ映画史の奥底に沈んでしまった作品。『マイフェアレディ』『ティファニーで朝食を』『パリの恋人』などへの言及があるが効果不明。脚本と監督がただただ無能。YO--CHAN[投票(1)]
★1空中庭園(2005/日)動く絵コンテかNGカット集かと思ったが、本編を撮影したつもりらしい。ささくれ立った神経だけでできあがった映画を鑑賞することなど出来ない。愚昧な精神によるテーマの弄び。安易な落としどころ設定で片がつくほど、本当の家族崩壊は簡単でない。寒山拾得[投票(1)]
★3真珠湾攻撃(1943/米)1941年12月7日、アメリカ人がすっかり油断していたと正直に記録していることに感動した。結果をありのままに受け止めここからがスタートだといいたげだ。本作では日本は学習しないが米国は学習する国となっている。映画の単純化の話法の機能を学ぶのには好適な作品だ。Orpheus[投票(1)]
★5ボーイ・ミーツ・ガール(1983/仏)リュミエール兄弟の時代に立ち戻ったかのように素朴に被写体が動く楽しさが横溢する。大胆でクラシカルなキャメラ使い。斬新な突如の暗転。内省的で屈託が多く暗い、つまり凡そ映画に不向きな主人公の数日をここまで面白く見せる力量のレベルは計り知れない。赤い戦車[投票(1)]
★3センター・オブ・ジ・アース(2008/米)原作は私のバイブル。デジタル処理している部分が実に安っぽいのだが、地下世界の浮遊感というB級の味わいを楽しんでしまおう。磁場の浮石や白雲母の床など、しっかりすべき足元がおぼつかなくなるという演出の着想は、意外に他の映画ではやられておらずおもしろい。KEI[投票(1)]