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水那岐さんのコメント: 投票数順

★4Wの悲劇(1984/日)薬師丸ひろ子の主演作ではおそらくベストと思われる。[投票(7)]
★3シン・ウルトラマン(2022/日)庵野秀明は勘違いしているか、この題材を強いられて撮っただけじゃないのだろうか。異星人とのクールなバトルに身を投じるのは、むしろ次作の『ウルトラセブン』だろう。『ウルトラマン』はといえば愛情にみちた怪獣と超人の、いい意味でのじゃれ合いの世界ではなかったろうか。 [review][投票(6)]
★4ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章(2017/日)三池崇史がかなり真剣に取り組んだとおぼしき演出は、初見さんのみならずディープなファンにも違和感を感じさせない見事さではあった。そしてオトナの男として全ての父親キャラクターに精緻な連続性を盛り込むオリジナルな視点は、そもそもの物語を決して浸食せずに価値を増加させる職人技の賜物だ。これを否定するファンはもはや職業的クレーマーでしかないだろう。 [review][投票(6)]
★3キャタピラー(2010/日)軍国主義日本の夫婦と言う役割。日中戦争という侵略戦の位置づけ。それらを「これが戦争だ」という惹句で大きくワールドワイドに広げることの欺瞞は、バカがつくほどの正直なクリエイターである若松孝二の心中では認識され得ないのだろうか。 [review][投票(6)]
★5息もできない(2008/韓国)皮肉にも、長幼の序を何よりも尊ぶ東アジアの国で偶然出会った、父親を「糞野郎」としか表現できない年の離れた二卵性双生児。ヤン・イクチュンはこの国に生きる理由を求めて足掻く。そして根無し草のブルースを口ずさみつつ愛を渇望する。 [review][投票(6)]
★4今度は愛妻家(2010/日)石橋蓮司のオカマ演技がピッタリとはまっていた…と言うことより何より、薬師丸ひろ子は実にいい女になったとの感慨の方が強い。そして薬師丸のいとおしさをこれ以上はないほど引き出して見せたのが、他ならぬ行定勲監督であることに異論の余地はない。この巧みさは余人の及ばざる境地だろう。 [review][投票(6)]
★3エクソシスト(1973/米)1973年。アメリカ人は奇しくももう気づいていたのかもしれない。「非キリスト者」…すなわち「悪魔」が己のホームグラウンドの中心街に入り込み、秩序と国の栄光を破壊することを。「悪魔」は砂漠の国からやって来て、アメリカの金字塔を打ち砕いた。 [review][投票(6)]
★4マンマ・ミーア!(2008/米)メリル・ストリープの暴れん坊演技と、それを支えるウォルターズ、バランスキーが聴き慣れたABBAの既成のイメージに小母さんパワーで大きな付加価値をもたらす。ひ弱な男性陣を手玉にとってラストまで暴走してやまない、これはミュージカル史上に残るウーマン・スペクタキュラーだ。 [review][投票(6)]
★420世紀少年 第2章 最後の希望(2008/日)俳優を活かす力が著しい。意志をはっきりと眼差しに表すカンナの平愛梨、その陰でコメディエンヌとして物語を引っ張る響子の木南晴夏、いずれも前作からの芸達者なメインを向こうに回して奮闘している。否定すべきサムシングを多数内包しながらも、この力を認めない訳にはいくまいと自分がこの作品を擁護する所以だ。 [review][投票(6)]
★3陰日向に咲く(2007/日)悲しい過去で受動的に泣かせるのは、相も変らぬ三文邦画の常套手段である。安易な手に頼るのはやめて、新しい繋がりを感動の素材とすることがどうして出来ないのか。 [review][投票(6)]
★3秒速5センチメートル(2007/日)若いよ青いよ君たちは。 [review][投票(6)]
★3プラネット・テラー in グラインドハウス(2007/米)出し惜しみは何にしても良くないというものだ。メタフィクションの仇花的ギャグとしての「一巻消失」は笑えても、チェリーの売り物の義足銃はもう少し出して欲しかったのが正直なところ。 [review][投票(6)]
★4虹の女神(2006/日)上野樹里にベタベタなラブロマンスは似合わない。だからそれをコダックのフィルムに永遠に封じ込めてしまうという粋さ加減。ガラッパチな口調で極めて自然な演技だけが眼前を通り過ぎ、そのついでに少女趣味な映画とハチミツの甘さの手紙を「そらよ!」とばかりに投げてよこす演出。その真似の出来ない、至芸。 [review][投票(6)]
★4きみにしか聞こえない(2007/日)成海は大きな口とえくぼがチャーミングで、思えばデビュー当時より随分綺麗になった上に、演技力も増している。彼女を襲う悲劇がこの作品のクライマックスになるが、むしろ逞しくそこから成長する彼女がなんとも魅力的だ。 [review][投票(6)]
★4愛のコリーダ(1976/日=仏)混じりッ気なしの恋。他人のセックス見続けるなんて、退屈の極みと思った自分の物知らずを痛感。不細工な定がエクスタシーの頂点でなんて輝いて見えること。戦争の予感が情念を燃え立たせる。 [review][投票(6)]
★4X―MEN ファイナル ディシジョン(2006/米=英)しかつめらしい文句で煙に巻こうと一度は考えたのだが、言いたいことをシンプルに言ってしまった方がいいだろう。「このシリーズをここまで引っ張ったのは、他ならぬマグニートーだ」と。 [review][投票(6)]
★3明日の記憶(2005/日)若い観客には無縁のファクトと笑い飛ばされそうだが、この作品から自分の世代が受け取る恐怖と悲しみは並大抵のものではない。渡辺謙の焦りはそのまま我々の焦りでもある。映画に明日の活力を見出すタイプの方は見ないがよろしい。 [review][投票(6)]
★2シン・シティ(2005/米)「この映画はマンガだ」というのは大抵の場合悪口だが、当然面白いマンガも下らないマンガもあるものだ。ロドリゲスは今まで大体は「面白いマンガ」を提供してくれたワケだが、今回はダレきって興奮できない出来だったというのが正直なところの感想である。 [review][投票(6)]
★4チャーリーとチョコレート工場(2005/米=英)アダルト・チャイルドの自分の親に対する復讐心から生まれた、そのツケが廻ってくる相手は…。子供の心を持つ大人たちへの愛情と皮肉をこめた寓話。共犯者意識のあるオトナはケバケバしい画面の造形美こそを愉しむべし。(付記:バイオレット嬢のもうひとつの顔) [review][投票(6)]
★4メゾン・ド・ヒミコ(2005/日)この映画に登場するゲイたちが優しいのは、「男」というものの責任を捨てて、夢想の中だけに存在する「女の無責任さ」に全身を委ねていることへの負い目ゆえかもしれない。だから毒舌は吐いても、決して相手が立ち直れなくなるほどに痛めつけるセリフは浴びせない…オダギリジョーという、リアルな現実に立ち向かうゲイを除いて。 [review][投票(6)]