[コメント] 七人の侍(1954/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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後半の野武士との決戦シーンは世界中で1万人くらいのヒトが既に語っているし、研究本、解説書、仕様書、その他モロモロあるので、ワシが改めて言うべき事は残っていない気がする(←ナニサマ?)
だから、一言だけ。 「あら、結構短いのね?」
イヤ、それまで6人ぐらいを殺すのに20分くらいかかっていたから、ラスト13人殺すためにはやはり「40分は最低かかるかなあ?」と思っていたので。
で、で。
ワシは前半部分の「ヒト集め」のシーンがとても面白かった。 いや、感動すらした。 つまり、何処に感動したのかと言うと、「サムライは何処へ行ったのか?」という事。
この「武士」という不思議な集団。 とりあえず、今、生きている人で直接、武士を知っているヒトはほとんどいない(ハズ)
「プロの殺戮集団の構成員」 しかも、「なにも作り出しも生み出しもしない非生産階級」 でもって「礼節に従い、信義に命をかける」 絶対、現代人には計り知れない価値観と行動に生きる人たち。 この人達は何処に消えたのか? その面影をこの前半部分はとても上手く伝えていて、ソコに感動させられたのだ。
今の世は百姓の時代。 嘘をつこうが、汚いコトして犯罪犯して金儲けしても、「ヤッタモン勝ち」 政治家だってなんら「恥ずかしい」なんて感情は持ち合わせていない。 信仰も信条も持たない日本人は何処に向かうのか? 規律もモラルも失ったままではタマシイがナイのも同じ事。 その日本人のタマシイってナニ? 実のところ、ソレは「自己犠牲」や「信義に生きる」といった「武士道」にあるのかもしれない。
で、三船敏郎だが、この菊千代はマサニはまり役。 なんかモウ、「素」にしか見えないトコロがオソロシイ。 どの役よりも、「一番自然」である。
でもヤッパリ、宮口精二がね、シビレルの。 もう、ビリビリ。 あと、志村喬の腰を低く落とした剣の構え方がね、どうも、カッコイイね。タマランね。
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