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水那岐さんの人気コメント: 更新順(1/83)

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★4おかあさん(1952/日)戦後の復興期の渦中にあって、平凡なクリーニング屋の家庭は流転し続けてゆく。その中で、一人不動の姿勢をとり、よろけながらも頑健に立ちはだかる女。田中絹代は昭和の母を全身を持って体現した。若き日の香川京子も愛らしい。 [review]けにろん, 直人[投票(2)]
★4ウィキッド ふたりの魔女(2024/米)本格的に、重壮に建設され形作られたミュージカルとして楽曲の重さは機能し、役割を演じつつ現代的な感情と意志を仕込まれた魔女たちには時代性が豊かである。思想性に富む作品のリベイクに、人間ならではの信念のブレを仕込まれたアリアナもただの薄っぺらな反対者でないことが期待を持続させる熱演だ。けにろん, ぽんしゅう[投票(2)]
★5こんにちは、母さん(2023/日)ああ、これはまぎれもない老人映画だ。大泉洋が、永野芽郁がこんな古臭いセリフをしゃべるもんか。こんな人情は下町でも廃れてる!そして吉永小百合にブルジョア夫人しか演じられるもんか!幻想と非現実の極致を見ながら、本当に腹で泣きに泣きまくる。自分も還暦過ぎたからこそ、こんな絵空事に惹かれたのだ。山田洋次よ、このまま我が道を行ってくれ!!けにろん[投票(1)]
★4俺物語!!(2015/日)映画は一夜の夢だ。永野芽郁の初々しさが、鈴木のマッチョボディよろしくフェイクであってもそれが何だというのだ。ゲスな芸能記者を嘲笑うかのように、彼女の俳優としての力量はつねに役柄を完璧に憑依させる。俳優とはそういうものだ。愛が俳優のポテンシャルを増大させる!文春如きに滅ぼされるワケもない。けにろん[投票(1)]
★2新幹線大爆破(2025/日)影響されやすいタチなので、自分のことばで書くためにどなたの感想も見ずに書いてみようとしてます。もう言い尽くされた内容だったら、どうぞ鼻で嗤ってください。 [review]おーい粗茶, ペンクロフ[投票(2)]
★2室町無頼(2025/日)「こういう正義の豪傑が主役。従者に武芸無双のこんな若者。対するライバルにこういう武芸者」…真相は違っても、こういうキャラ設定を活かすために舞台や時代設定を後決めしたかのようなプロットの構築。少年漫画ではよくある作劇法だが、ならばそう徹してのスピーディーな筋運びが望まれる。だのに老醜に満ちた勿体ぶった演出の退屈さ。これを冗長というのだ。けにろん[投票(1)]
★3侍タイムスリッパー(2024/日)この監督は今更なにを狙おうとしたのか、と途中まではシラケきった。だが文芸面で評価する映画ではなく、ここまでジャンルを愛するパッションこそが評価される作品なのだ。揚げ足はとらず、殺陣と侍の顔面こそを愉しむ。けにろん[投票(1)]
★4はたらく細胞(2024/日)「見立て芸」映画の極北。馬鹿馬鹿しさも極まれば感心させられ、少女体内の清浄な勧善懲悪活劇と純愛が、父の体内ではうらぶれたドブ板街での逃走劇と男同士の愛(『パタリロ!』の加藤諒!)と化す、原作の描写をド本気の演出力で一気に押し切る。アクションの見せ方も進歩したものだ。 [review]けにろん[投票(1)]
★4ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(2024/米)なんて悲しすぎるミュージカルの断末魔!われらが昔胸を躍らせたあのイカれた文化は、もはやカリスマヴィランと同じくぶざまな姿で退場するしかないのだ。俺は泣きに泣いた。 [review]週一本, ぽんしゅう, けにろん[投票(3)]
★3喜劇 急行列車(1967/日)前半は大した事件も起こらず、渥美清佐久間良子のロマンスも退屈な演出だが、後半、佐久間に嫉妬した母ちゃん(楠トシエ)が乗り込んできてから俄然面白くなる。母ちゃんの思わぬ特技を生かした奮闘には感服。売り子の大原麗子がとっても若い!けにろん, 直人[投票(2)]
★4岸辺の旅(2015/日=仏)優しくも未練がましい人間たちの縮図。かれらは黒沢清という演出者の瞳になんと好意的に眺められ、浄化されてゆくことだろうか。ひとびとの執念を断ち切りやすらかに終わらせる男として、浅野忠信の自然体はほんとうに似つかわしい。そして肉体に固執してやまない深津絵里すらもなお、その見苦しさを監督に愛されていることが判る。そして亡霊描写の品性も評価できる。 [review]おーい粗茶, セント[投票(2)]
★4居眠り磐音(2019/日)娯楽時代劇としてまずまずできている。殺陣も泣かせも自分としては大いに買いたいのだが、妖怪メイクで頑張る柄本明にもうちょっとしぶとくあって欲しかった。そして、残念なことに映画的なパースペクティブ、迫力が足りない。ラストのカメラの無欲ぶりはどうだ。これじゃ全く日テレの2時間時代劇じゃないか。 [review]トシ[投票(1)]
★2ブレイブ 群青戦記(2021/日)戦国自衛隊』の超劣化版。当然の事ではあれ、新田真剣佑を筆頭に戦国時代に放り出される高校生たち全てに、度胸・戦闘力・覚悟がない。これでは高校生大虐殺はもっともで、後半の逆襲こそが絵空事そのものだが…こんな筋運びでの三浦春馬松山ケンイチの救済は勿体ないほどだった。 [review]死ぬまでシネマ[投票(1)]
★4ゴジラ-1.0(2023/日)ノスタルジー監督でいい。百田のバカの御用達監督でいい。この日本にエモーショナルかつ超科学におもねらないゴジラ映画が撮れる男は、もはや山崎貴しかいないのだ。例え俳優のセリフがアンチリアルであっても、本気でキワモノに命を吹き込もうと企む稀有な監督には感謝しかない。 [review]けにろん[投票(1)]
★4猿の惑星:新世紀 ライジング(2014/米)またしても「高貴なる野蛮人(noble savage)」のなぞり替えでしかないか、とナメていたのだが、ひとつの真実としての「ふたつの異社会は決して判りあえない」という厳然たるファクトを描いてなかなかに感心はさせられるのだ。この物語の主役は、徹頭徹尾「シーザー」であり続けるように。YO--CHAN[投票(1)]
★4喜劇 団体列車(1967/日)コメディとしては手堅いまとまり。タイトルの団体旅行はおざなりながら、根は真面目な四国駅員の男ぶりを描いて飽きさせない。当たり前ながら、ドラマの全てのケリがついているのは評価すべきこと。KEI[投票(1)]
★3続拝啓天皇陛下様(1964/日)時代の幸運と不運。軽蔑される「チャンコロ」と嫉妬される「第三国人」。犬が結びつけた令夫人と、米兵に引き離されたパンパン。大便にまみれた「ウンコ屋」と戦後なお高貴であり続ける「天皇陛下」。…それでも、生きていかなければならないのだ。 [review]KEI, TOMIMORI, sawa:38, tkcrows[投票(4)]
★2無宿(1974/日)折角のスコープサイズ画面が勿体ない、奥行きのない風景の中で、勝新と高倉がどこに友情があるのか判らない腐れ縁でともに動く。梶芽衣子の思いがけない可愛さだけが救いの、東宝らしからぬ(勝プロらしき)作品。音楽も妙に安っぽい。KEI, 直人[投票(2)]
★4すずめの戸締まり(2022/日)ああ、俗な娘がヒロインであることは、今やこんなに自然で素晴らしいことなんだ。男がいなけりゃ朽ち果てそうで、始終オッチョコチョイをぶちかまして、でも気丈で心がマッチョでない女。日本の小娘の『ナウシカ』でも『プロジェクトA子』でもない普遍化。甘い点はスケベ根性ゆえじゃない。けにろん[投票(1)]
★4永い言い訳(2016/日)文字通りの体当たり演技を見せる本木雅弘には申し訳ないのだが、主人公は演技に長けた「モッくん」にしか自分には見えない。そういう架空人格であるところが、一方ではキャラクターの両義性を際立てている、と見えてしまうのがこの映画の面白さでもある。 [review]ジェリー, けにろん, おーい粗茶, ぽんしゅうほか5 名[投票(5)]