コメンテータ
ランキング
HELP

3819695さんのお気に入りコメント(76/180)

ミッション:8ミニッツ(2011/米)★4 ループを能動的に使っても問題は残る。トライ&エラーが人生の希少性を損ないかねないし、アクティビティが情報開示の過程を恣意的に見せてしまうかもしれない。つまり永遠そのものの圧迫が形を変えて現れる。 [review] (disjunctive)[投票(4)]
ヘルタースケルター(2012/日)★3 女優沢尻エリカには何も憑依しない。蜷川実花は、極彩色の装飾や小道具と同じように沢尻の美形(カタチ)を使って、大衆の欲望を客観的に「表現」するのではなく即物的に「体現」してみせるだけだ。それが、二人の資質で「らしさ」だと言えばそうなのだが。 [review] (ぽんしゅう)[投票(3)]
シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム(2011/米)★3 予算が増えたのか前作より美術は上。娯楽作としては及第点の出来だが、本作も引き続き役者の魅力で支えられている映画だ。もっと面白くできただろうに・・・と思う場面・アクションが多々ある。超高速度撮影で捉えた砲撃だけは、その白痴性に満ちた画面ゆえに支持。 [review] (赤い戦車)[投票(1)]
猿の惑星 創世記(ジェネシス)(2011/米)★3 ジョン・リスゴーおとんの急性アルジャーノンとも言うべき怪異なドタバタが、過程や脈略のなさをヒューモアへと昇華している。 [review] (disjunctive)[投票(3)]
モンスターズ・インク(2001/米)★3 感染の概念がうやむやになる時点で、この設定が拠る難易度が不明となり喜怒哀楽との距離感が明瞭でなくなる。楽しげなアクシオムを離れ地上に降りたがる動機がわかりにくいウォーリーと同じで、美術やアクションが論理性の免罪符になっていると思う。 (disjunctive)[投票(1)]
ヤギと男と男と壁と(2009/米=英)★3 どうしてもユアンがジェダイと口にすると笑ってしまう。話が話なので淡々と進むのだが、数回は跳ねてくれれば緩急ができて良かったのに。とはいえ、最後までまったく飽きずに観られたのはさすが手練の役者たちのおかげか。全員が「実はどういう奴なのか」がまったくわからないのも面白い。 (tkcrows)[投票(1)]
タバコ・ロード(1941/米)★5 史上稀にみる車や柵が無慈悲な扱いを受ける映画でありながら、結局慈悲の映画であるという妙。離れゆく家族と人生のどん底にありながらもその信念を曲げぬ夫婦愛、警笛と讃美歌という音をも含め、その落差に腹を抱えそして泣くフォードの恐るべき傑作。 (ナム太郎)[投票(2)]
モールス(2010/米=英)★3ぼくのエリ 200歳の少女』の乾いた青白い色彩とは対照的な橙色(と緑)。似たような映画を再生産しても詰まらないのだが、オリジナルの、無機質な冷たさの中に僅かな体温を感じさせる切ない世界観、それに拮抗する何物かを構築し得ていない。 [review] (煽尼采)[投票(2)]
トゥルー・グリット(2010/米)★4 傑作。全くコーエンらしい死体の映画。それが実に要所で効いている。父親の棺。縛り首の3人、主人公はその死体と同宿する。木の高い枝に吊るされた死体。夜の小屋の銃撃戦で死んだ遺体の処置。4対1の決闘に敗れた死体。そしてコグバーンの棺。 [review] (ゑぎ)[投票(9)]
怒りの葡萄(1940/米)★5 どう見ても後ろに重心がかかったオンボロトラックが不安定にゆらゆら揺れ、傾きながらも決して止まることなく、家族全員を乗せて前へ前へと進む、その様を見ているだけで涙がこぼれてくるのだから困ったものである。 [review] (ナム太郎)[投票(5)]
キリング・フィールズ 失踪地帯(2011/米)★3 とりたてて言うほどのものがあるわけではない。ただ、多発する犯罪の中で、怒りと絶望、やるせなさを身体中で感じ、時に苛立ちながらも執念をもって捜査にあたる刑事たちの描き方には、生々しい迫力があり、またリアルさを際立たせていた。 (シーチキン)[投票(1)]
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011/米)★5 鍵穴の在り処と6件目の留守電の内容が気になって、最後まで見入ってしまう。中盤、オスカーが間借り人に心情を吐露した辺りから涙腺は緩み出してはいましたが、終盤、怒涛の家族愛についに嗚咽が洩れてしまいました。 [review] (IN4MATION)[投票(2)]
超能力者(2010/韓国)★3 エスパーであることを呪い自分を持ちきれないカン・ドンウォンとたまたま気づいてしまったがまともに育ったコ・スとの因縁の対決が骨子のアクション映画だが、 [review] (セント)[投票(2)]
キル・ビル Vol.2(2004/米)★5 復讐者に倒されることを待ち望むかのような倦怠を漂わせつつも、条件反射のように殺しの手練れが顔を覗かせてしまうマドセンの屈折が個人的には好物。その倦怠と渇きが曝されるテキサスの荒野をはじめ、情念とロケ、シーンのケレンの配合が違和感なく完璧で、半端なく高揚する。冒頭のモノクロで悶絶。ラストは勿論、妊娠発覚の下りやギャグが侵食するトレーラーの死闘も最高。 [review] (DSCH)[投票(2)]
ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う(2010/日)★3 「ドゥオーモ」で「熟成」させる、っていうこの禍々しくキャッチーなフレーズは素晴らしい。佐藤寛子の「ヌード」には確かに存在感があるのだが、役者としてはやはり大竹しのぶ、井上晴美に喰われ気味。 [review] (MSRkb)[投票(4)]
荒野のストレンジャー(1972/米)★4 特異なルックを志向する事はそれだけで強みになる。赤ペンキと炎に包まれた街は文字通り地獄のようだ。また、小人も含め住人全員に陰りがある=根っからの善人がいないのも厳格かつスリリング。いささか乱暴な繋げ方になるが、私は『ドッグヴィル』のような印象を持った。 (赤い戦車)[投票(5)]
ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!(2007/英=仏)★4 序盤から全体主義のゾンビが跳梁跋扈するあからさまな恐怖映画。ゾンビの巣窟=田舎。ここに「眉間に皺の”天使”」が降り立つ、というのが面白い。裏、もしくは真『松ヶ根乱射事件』(←ネタバレあり) [review] (DSCH)[投票(2)]
メン・イン・ブラック3(2012/米)★4 今更のタイムスリップネタの帳尻合わせの鮮やかな手際に興趣を覚えたわけでもないが、さほど好きでもなかった前2作の重しが随所に効いて小ネタが結構ツボにはまった。ウィル・スミスの闊達に抗するに老ジョーンズを廃した戦略が勝因。哀しいけどね。 (けにろん)[投票(4)]
悪魔を見た(2010/韓国)★2 大義が言い訳化して悪魔化するセレブビョンホンと、善をひっくり返して悪を引きずり出すミンシクが補完し合って助長する構図は『ダークナイト』の系譜上に乗って化ける余地もあったが、単なる快楽殺人鬼でしかなくジョーカーになり得ないミンシクの寸詰まり造形で、善悪の彼岸を描く作劇が矮小化する。ビョンホンの動かない能面の描写も直線的で浅く、「似た者同士」に接近する過程も省略が雑。これは演出家が悪い。 [review] (DSCH)[投票(1)]
エルミタージュ幻想(2002/露=日=独)★3 空間と時間を強引に捻じ曲げ繋ぎ合わせる姿勢に新たな映画表現の可能性を確かに観た。ソクーロフの野心漲る圧巻の傑作。 (赤い戦車)[投票(1)]