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★2高校大パニック(1978/日)数学が出来ないといろいろと困ったことがおきる。たとえば、学校に反抗するのにわざわざ一番幼稚な方法を選んでしまい、自滅するしかなくなったりする。若い浅野温子に★一つプラス。[投票(1)]
★4噂の娘(1935/日)酒に甘口辛口があるように、娘にも甘口辛口がある。姉妹を見守る男たちにも、人生の浮き沈みに対する彼らの態度にも甘口辛口がある。酒屋を舞台に繰り広げられるに相応しい話だ。[投票]
★5デッドマン(1995/米)アウトサイダーを描く映画作家は少なくないが、ジャームッシュのように独自の語り口を持っている人は少ない。彼はしばしばわかり易い既存の物語の枠からはみ出してしまう― [review][投票]
★5シャドー(1982/伊)「愛はすべてを癒す魔法の薬」などというお伽話を嘲笑うかのように、愛欲に狂った人々による地獄絵図が展開される。愛とは地獄。しかし、この世にはそれ以上の地獄もある― [review][投票(1)]
★3花くらべ狸御殿(1949/日)狸映画が楽しいのは、一体これはどこの話なんだ?というような滅茶苦茶も、狸がやるなら許されること。そもそも映画を観るということは、狸に化かされるようなものではないだろうか。[投票]
★4突破口!(1973/米)田舎町に悪い奴ばかりが出てきて、大金をめぐって力の限りに闘争する、という清々しい映画。米国自動車産業がダメになる前の、バカでかい派手なアメ車がたくさん出てくるのも楽しい。[投票(1)]
★3硫黄島からの手紙(2006/米)玉砕戦の狂気と栄光を描くのは、常識人にはさすがに難しかったか。しかし、あの戦争をこれよりきちんと描いた日本映画をほとんど思い出せないのも確か。イーストウッドは健闘している。[投票]
★5ワイルドバンチ(1969/米)男らしさに悪酔いしてしまったような連中が、二日酔いの朝、この世の無意味に耐えられず、迎え酒にさらに強い酒をあおるような話。そして、ぶち撒けられる反吐があの壮絶な銃撃戦。[投票(7)]
★5妻は告白する(1961/日)運命に屈服するか?それとも、人を殺してでもエゴを貫くか?増村作品らしい突き詰めた難問がヒロインを宙吊りに…。彼女が求めたものは所詮この世では手に入らないものだった、とも思う。[投票(1)]
★5ガルシアの首(1974/米)男らしさを極北まで突き詰めた結果、ニヒリズムとしか言いようのない地点に到達してしまった。ペキンパーにとって、男であることは決して善いことではない。それは禍々しい宿命なのだ。[投票(1)]
★5山の音(1954/日)まったく興奮しない語り口で非情なドラマが語られる。事実のごく一部しか描かれないことが、この映画に氷のような美しさを与えている。が、水面下では激しい葛藤が渦巻いている― [review][投票(2)]
★4浪華悲歌(1936/日)私はこの映画が好きというより、この映画の山田五十鈴が好きだ。男を相手に一歩も後に退かないクソ度胸と意外な脆さ。その後の彼女はピカレスクな世界で大いに出世したに違いない。[投票(1)]
★3氾濫(1959/日)非行動的な主人公は原作の通りなのかもしれないが、その結果、増村作品らしい激しさ、明快さは失われてしまった。不吉なまでに明朗なラストシーンなど随所にらしさは見せるが。[投票(1)]
★5黒薔薇昇天(1975/日)色気とマヌケさを併せもつ谷ナオミのおかげでコメディとしても成功した。顔が仏様っぽいのもいい。いかがわしさと敬虔さが入り混じった女性崇拝映画。しかも、とてもハッピーな映画だ。[投票(1)]
★4パットン大戦車軍団(1970/米)野人にして詩人、軍事的天才にして政治的痴呆、欧州かぶれの洒落男にしてアメリカの暴言オヤジ、(戦争ではなく)戦場の非情と純粋に魅せられた男の珍道中。じゃなかった、一大叙事詩。[投票(5)]
★4初春狸御殿(1959/日)歌あり、踊りあり、お色気ありの時代劇レヴュー。「狸が化けてやってます」ということにして、面白そうなものをごた混ぜにした、アバンギャルドかつ田舎くさい、そしてラヴリーな映画。[投票]
★5大菩薩峠・完結編(1959/日)ファム・ファタールに導かれ、物語は異次元の領域へ。麗らかな田園は冥界に暗転し、笛吹川は異形の姿に。そして、巨大な円環は閉じられる…。昔の人は面白い映画を観ていたものだと感心。[投票(1)]
★4大菩薩峠・第2部(1958/日)原作の込み入った筋を追いかけるのに忙しく、やや散漫に。しかし、陽の光の下で生きる人々と、ひとり闇をゆく竜之助の対比は鮮やかだ。悪縁の導くままに、鬼哭啾々の完結篇へ…。[投票]
★5大菩薩峠(1957/日)ゴシック・ホラー時代劇というべきか。遠近法のずれたセットや千恵蔵の無茶な演技やキッチュな脇役陣が、竜之助の狂った世界をむしろ巧みに表している。ティム・バートンが観たら喜びそうだ。[投票(1)]
★3父親たちの星条旗(2006/米)兵隊のヒロイズムとは否定形でしか語りえないもの、声高に語るべきものではない。神話的な戦いを品格をもって描いたイーストウッドに感心。この潔癖さこそ、この人の美点だと思う。[投票]