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jollyjokerさんのお気に入りコメント(9/65)

ベルファスト(2021/英)★5 いわゆるドラマチックな「物語」は描かれない。1969年のバディ少年(ジュード・ヒル)の周りで起きていた“あのときのあの出来事”が断片(印象)として活写される。長い年月と経験を経て、その断片は“ある価値”として実を結ぶ。記憶とはそういうものだと思う。 [review] (ぽんしゅう)[投票(2)]
カッコーの巣の上で(1975/米)★3 ぼんやりとした諦念(レビューはラストおよび『狼たちの午後』の展開に言及) [review] (グラント・リー・バッファロー)[投票(5)]
カッコーの巣の上で(1975/米)★4 管理社会と個人の尊厳、というテーマに施された性的な仕掛けが巧みだ。女権によって腑抜けにされた男たちを奮い立たせるジャック・ニコルソンは生命力の象徴である。 [review] (shiono)[投票(8)]
ベルファスト(2021/英)★3 開巻及びラストの町の風景部分はカラー。これがとても綺麗な色遣いだ。1969年への場面転換は、カラーの壁をカメラが上昇移動し、モノクロに転換する趣向。以降、ドラマ部分は基本モノクロだが、映画館で映画を見るシーンなどで、カラーの画面が挿入される。 [review] (ゑぎ)[投票(2)]
林檎とポラロイド(2020/ギリシャ=ポーランド=スロベニア)★4 その指示、なんなん? [review] (ペペロンチーノ)[投票(3)]
林檎とポラロイド(2020/ギリシャ=ポーランド=スロベニア)★4 記憶を失った孤独な男の顛末がユーモアと哀惜をもって描かれる。ところが観終わって何だか心がざわつく。さりげなくて見落としがちなのだが、男の住む国(社会)では記憶を失くした者は同時に自己決定権も失う(奪われる)という恐ろしい裏テーマが潜んでるからだろう。 [review] (ぽんしゅう)[投票(1)]
捜索者(1956/米)★1 弱い映画ではなく強い映画だと思う。傑作であることも認めよう。しかし、この映画は病んでいる。青い空のもと浮かび上がる赤い砂地の強烈なコントラスト感に注目しよう。これが、この映画の本質的病巣の最も顕著な露呈点である。 [review] (ジェリー)[投票(7)]
怒りの葡萄(1940/米)★5 ジェーン・ダーウェルには舞台俳優のような深い思い入れのある演技の顔がある。ヘンリー・フォンダ には映画俳優らしいクローズアップに応えうる内省性を感じさせる演技の顔がある。そしてジョン・キャラダインの顔は演技を超えた実存そのものである。顔々の波動が交響し傑作となった。 (ジェリー)[投票(5)]
トイ・ストーリー3(2010/米)★5 本シリーズの天才性はこの状況とキャラクター設定にあるが、この実に魅力的な設定を継承しつつアンディの成長という玩具にとって宿命的なテーマを導入することで、玩具たちが文楽人形に匹敵するほろ苦い哀感を湛える受容器に成長している。 [review] (ジェリー)[投票(3)]
ペイルライダー(1985/米)★5 どこまでも遠い風景を収めたいという制作力点の露わな冒頭シーンに驚かされたが、もっと驚いたことは役者たちの顔だった。クリント・イーストウッドの統括の元、映画草創期の西部劇役者らしい面つきの役者がここに揃っていることに我を忘れて喜んでしまう。 [review] (ジェリー)[投票(6)]
リトル・ダンサー(2000/英)★5 この映画には、風がある。この映画からは、風が吹いてくる。 [review] (ジェリー)[投票(11)]
クライ・マッチョ(2021/米)★4 一発のパンチで死んじゃう領域に至った爺さんが、それでも過度にマッチョでなく適度に女好きで当たり前にモテる知足の境地を煩悩のかけらもなく提示した遺言。苦み走って吐き捨てる定番ガッデムは自筆での刻印。総括を枯淡で通せるイーストウッドの役徳。 (けにろん)[投票(6)]
遠い一本の道(1977/日)★4 これは一筋縄ではいかない図太い映画だ。私には、こういういびつな、畸形的な構造を持つ映画もとても魅力的に感じられる。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]
遠い一本の道(1977/日)★5 国労がもうアカンと白旗上げた映画ではないか。革命党と民衆の矛盾を多く描いたと云われる宮本研らしいホンなのだろう、労働者の技術の終焉と労組の行き詰まりを具体的に描いて史的価値がある。前衛的な手法も全てツボにハマった傑作。 [review] (寒山拾得)[投票(2)]
ライダーズ・オブ・ジャスティス(2020/デンマーク=スウェーデン=フィンランド)★2 マッツ・ミケルセンら演者たちは素晴らしいし、結末の手前までは本当に面白いのだが。 [review] (ペンクロフ)[投票(1)]
クライ・マッチョ(2021/米)★4 とまれ「イーストウッド×動物」の映画である。クリント・イーストウッドと動物を取り合わせた図像が宝船級の福々しい縁起物であることは『ダーティファイター』以来の公知事項だが、彼の監督兼出演作がこの美質を押し出すのは(西部劇の馬を除いて)稀だった。然り、『クライ・マッチョ』は事件である。 [review] (3819695)[投票(7)]
インターステラー(2014/米)★3 法螺話として、こんなに矮小な世界に集約してしまうのはどうか、といった点は別にいいと思うし、5次元の世界の見せ方(本棚!)も面白いと思う。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]
コーダ あいのうた(2021/米=仏=カナダ)★3 海上。漁船のロングショットから始まる。冒頭からとても端正な演出、カット繋ぎで好感が持てる。シーン(ロケーションというか)で一番気に入ったのは、崖のある池の場面だ。まずは、最初の見せ方がいい。 [review] (ゑぎ)[投票(5)]
ファントム・スレッド(2017/米)★4 単純に本作の舞台であるオートクチュールの世界の華やかさ、その絢爛たるスペクタキュラーだけでも見応えがある。特に、最初の顧客の描写、公爵夫人ヘンリエッタの場面で既に圧倒される。 [review] (ゑぎ)[投票(4)]
木靴の樹(1978/伊=仏)★4 農民が搾取される立場を受け入れてた時代にも小さな喜びや悲しみや思いやりや勇気はあった。その在り様の総体を可能な限りのリアリティで再現する試み。撮影まで手掛けたオルミ渾身の叙事詩でありミラノへの新婚旅行が類い希なるアクセントになっている。 (けにろん)[投票(1)]