★3 | 演出家としてのクリストファー・ノーランは、高踏的な気取り屋どころか段取り下手で空回ってばかりのファイト先行型だ。だから憎めない。無言活劇たる第一シーンの緊張感が白眉で、モブ演出もさすがに気合十分で嬉しい。しかしノーランでダンケルクなのだから、もっともっと人頭の過剰で圧倒してほしい。 (3819695) | [投票(9)] |
★4 | 時制操作に凝りすぎて失敗することがあるノーラン監督作品の中では、並列時間の描き方が分かりやすい。映像の質が驚異的に高く、これだけでも名匠の証。極微局所の戦闘と戦の勝敗の帰趨は別物という戦争の複雑性を視覚的に了解させた語り方にも脱帽した。
(ジェリー) | [投票] |
★3 | 奮発してIMAXで見た。それなりに楽しく昂奮して見たし、充分見る価値のある映画だと思いますが、やっぱり不満も残る出来でした。まず、効果音の衝撃は良いですが、鳴りっぱなしのBGMの重低音がうるさ過ぎる。私の場合は、もう当分IMAXで映画を見たくない、と思ってしまったぐらい。 [review] (ゑぎ) | [投票(11)] |
★3 | 今一番気になる監督、ノーランの新作である。意外や戦争映画である。しかも退却こそ最大の攻撃であるとの消極的な行為に見える戦争映画である。ノーランがこの作品に賭ける思いはいかなるものか。 [review] (セント) | [投票(4)] |
★4 | 戦闘機の操縦席、漁船、駆逐艦、ダンケルク海岸、フランス、ヨーロッパ大陸と広さの違いはあれど、閉じられた空間から何とか逃げ出すという所作のみを延々と見せられる稀有な体験だった。 (動物園のクマ) | [投票(2)] |
★2 | 物語を徹底的に排除して「事象」だけで逃避を活劇化するのは、ある種の映画的王道だと理解はするが、単調さを回避する保険として長・中・短の時間軸が有効に機能しておらず狂騒はアトラクション映像の域内。唐突なヒロイズムの誇示も自画自賛にみえてむなしい。 (ぽんしゅう) | [投票(7)] |
★4 | こんな画面映えしにくい素材をちゃんと映画に出来たところが見事。 [review] (甘崎庵) | [投票] |
★4 | 全体像を描こうとはせず、異なる視点による異なる時間軸を上手く組み合わせることで、かろうじて何かを描きあげた感がいい。 [review] (G31) | [投票(1)] |
★5 | 陸(浜辺)も海も空も絶望的に広く、完全なる無防備。空間がもたらす絶望、というモチーフを存分に表現している。 [review] (緑雨) | [投票(2)] |
★4 | 状況説明無く叩き込まれる敗走の混沌地獄の遥か上空では静謐のロマンティシズムが支配する。その対比が全て。撃墜され海へと落下する画の美しさは宮崎や押井へのオマージュめく。であるから、終盤の安直なヒロイズムで糊塗された収束は粋ではない。 (けにろん) | [投票(2)] |
★3 | もしもその場にいたなら逃げ惑うしかないにちがいない我々の視点を貫徹しているのは美点と思いつつも、そのモチーフが見え透いているというか、煙幕になりえたであろうゴア描写を避けているのだから、アトラクション的と見えるのも仕方がない。トム・ハーディがヒロイックなのも対局を必要としたのが見え透いている。 (kiona) | [投票(1)] |