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3819695さんのお気に入りコメント(69/180)

ラスト・ワルツ(1978/米)★5 ここに映ってるのは、すでに失われた純粋さなんですよ。だから泣ける。実際にはロバートソンの商売気に他のメンバーは白けていたりとか、色々聞きますが。でも、音楽のなにが素晴らしいって、どんなクソやろうが演奏しようが、音楽が持ってるイノセンス、創出する聖なる瞬間は失われないところです。それが、全て過去形でくくられているのがミソです。 (pori)[投票(2)]
キッズ・オールライト(2010/米)★3 ストレートな男女の夫婦家庭だとしてもほぼ成立しそうな凡庸な物語。だが、社会的・政治的にはそれが重要なのかもしれない。かといって退屈ではない。それは登場人物が魅力的に造形されているがゆえだろう。子供たちも含め、皆decentなのがよい。 [review] (緑雨)[投票(1)]
ウォレスとグルミット ペンギンに気をつけろ!(1993/英)★5 無言のペンギンの所作の充実が凄まじく、隅々まで伝説の悪党感が漂う。この無言に対峙するアクション探偵グルミットの無言にも歴戦の猛者感があり、さながら無言のプロ同士の戦いの様相を呈している。もっとも、手練れかどうかなんて「漂わせる」だけでほとんど説明してないのがミソ。「雄弁な無言」の追求の最高峰の一つだろう。めちゃくちゃ面白い。(末尾は1歳半の娘と本作に関する余談等です) [review] (DSCH)[投票(2)]
キャビン(2011/米)★2 発想と勢いだけの子供騙し。お祭り騒ぎと分かっちゃいるが、あまりにも薄っぺらでガキっぽい。”お約束”が結末への「釣り」でしかないお粗末な使い方など、ホラー要素にセンスがあるのか甚だ疑問だ。スプラッタをバカにすんじゃないぞ、オイ [review] (ナッシュ13)[投票(1)]
ブラック・サンデー(1977/米)★4 原作と監督のスタンスの匙加減がいいのだろう。『ミュンヘン』で感じたような致命的違和感がここにはなかった。大義を巡る要点は整理されて過不足ない。素っ気ないタイトルバックやお偉いさんがぶつぶつ呟く会議、襲撃シーンのドライさ。一方で、隠しても隠しきれないウエットさが滲むテロ首謀者二名の造形。安易に形容しがたい「特殊」な 結びつき。滲ませない演出、滲んじゃう部分双方に惹かれる。「音」への気配りも◎。 (DSCH)[投票(3)]
愛、アムール(2012/仏=独=オーストリア)★4 静かだけれど濃密な時間を堪能できる映画らしい映画。 [review] (ペペロンチーノ)[投票(3)]
愛、アムール(2012/仏=独=オーストリア)★4 開かれたものと、閉じられたものの話。「窓」や「ドア」の使い方によく表れている。ほとんどは閉じられている。だからこその「愛」なんだけれども……実はとても個人的、閉鎖的なのが「愛」なのだ。誰にでも分かる「愛」なんて嘘だ。 [review] (ツベルクリン)[投票(8)]
ホーリー・モーターズ(2012/仏=独)★4 傑作。可笑しくってたまらんかったが本質をえぐっている。ダウンタウンの松っちゃんがやりたいのってこんな感じなんじゃないかな、と思った。 [review] (緑雨)[投票(2)]
ホーリー・モーターズ(2012/仏=独)★5 傑作。なんという刺激に満ちた映画だろう。開巻の白樺が描かれた壁の造型を見た瞬間、既に飛び抜けたビジュアルセンスを感じる。そしてラストまで、ずっとニヤケっぱなしになり、映画って楽しいなって心から思うことができる。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]
SHAME -シェイム-(2011/英)★3 何が「SHAME(恥)」か?性欲がそれだと装っている振りをして、その実、孤独であること、他者と関係を築けないことが人として恥なのだということが簡単に透けて見えるようにされている。性欲が主題ではあるが、艶笑譚的な話などではないのだ。 [review] (煽尼采)[投票(3)]
空気人形(2009/日)★3 日活ロマンポルノの切なさから泥臭さを取り除いたげな印象。この撮影がいいとは思えない。侘しさが伝わってこない。往年の姫田真佐久の凄さが判る。 [review] (寒山拾得)[投票(1)]
歩いても 歩いても(2007/日)★3 川端賞狙いの私小説といった趣。巧みな小ネタをいかに積み重ねるかに腐心する姿勢ばかりが目に付く。 [review] (寒山拾得)[投票(2)]
ゴールデンスランバー(2010/日)★3 原作既読で見た。映像で提示されてみると、スケールの小ささ、例えばモブシーンの物足りなさがかなり目立つ。裏通りを歩く若者たちの違和感だとかもだ。このような物量含めたスケール感の問題がいかんともし難い。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]
キートンのマイホーム(1920/米)★5 中味が濃い。“家の回転”−未見の人は何のこっちゃと思うだろうが、これはスゴイ。よく考え付いたものだ。そして全編を貫く新婚二人の仲のよさが微笑ましい。若い二人に幸あれ、というラストも決まっている。 (KEI)[投票(2)]
ヘルタースケルター(2012/日)★2 無駄なシーンが多すぎる。Helter Skelter(大慌ての混乱、狼狽、右往左往)どころか、ダレる。的確なカットを的確に重ねるという「演出」の意識が素人レベル。タイトルには「デタラメの出まかせ」の意味もあるが、ヒロインの整形よりは監督にこそ相応しい。 [review] (煽尼采)[投票(3)]
ゴールデンスランバー(2010/日)★3 「イメージだよ、イメージ」。「イメージ」からの逃走劇と、その、「世界の不条理性」に対して抱いているらしきイメージの青臭さ、またその性善説的な人間観そのものが持つ不条理感。 [review] (煽尼采)[投票(4)]
ファーゴ(1996/米)★5 例えば、本来ならタトゥーロを配する場所にストーメアを置くこと。そして、究極的な悲哀の固まり=メイシーを軸に据えて笑いを拒むドン引き感。ブシェミを巡る描写も針が振り切れている。雪の白に血の赤がにじみ、暴力と非日常の世界への侵食を示唆する。「滑稽さ」も凍り付く寒さに、マクドーマンドは頑なに「日常的」であることによって対峙する。『ノーカントリー』の時代にもう一度思い出すべき作品。 [review] (DSCH)[投票(4)]
ハレルヤ(1929/米)★4 トーキー初期でアップ挿入は少々ぎこちない。ただ、屋内シーン等で2台カメラでのマルチ撮影と思しきシーンがいくつかあったり、屋内で天井が映っているカット(葬式のシーン)もあって驚かされる。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]
一人息子(1936/日)★4 飯田蝶子はまさに「哀れな母親」の原像。工場の門を捉えるエンプティ・ショットが不気味。 [review] (寒山拾得)[投票(3)]
サイコ(1960/米)★5 ヒッチコック一流の手練手管をあらゆる面から堪能できる。これだけ分かりやすくテクニックが駆使されていながら、それでも存分に楽しめる、というところが素晴らしい。 [review] (緑雨)[投票(3)]