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寒山拾得さんのコメント: 更新順

★4非常線の女(1933/日)破滅型の岡譲二は、もうひとつのオヅ的男性像の基本であること [review][投票(4)]
★4その夜の妻(1930/日)無機質で剣呑なエンプティショット連発の最初の秀作。このスリラーからはじめて、オヅは別のジャンルにサスペンスを持ち込み続けた。 [review][投票(3)]
★3となり町戦争(2006/日)本作には得難い美点、重要な指摘がある。こんなダサい映画に仕上がったのは、国民に目覚めてほしくない黒幕の差し金ではないだろうか。オーシマかマスムラで観たかった。 [review][投票(1)]
★3ブラック・コメディ ああ!馬鹿(1969/日)特に傑出した作品ではないが俳優は魅力的。貧しい関係性の被害者小沢昭一の造形はやはり身につまされるものがあり、高橋紀子の弄ばれ方にも吸引力がある。 [review][投票]
★2隠し砦の三悪人(1958/日)黒澤天皇と煙たがられたのもむべなるかなと思わせられるアナクロ感炸裂な講談読物系忠義の物語 [review][投票(2)]
★5大虐殺(1960/日)亀戸事件、甘粕事件からギロチン社の報復に至るまで、物語は(新東宝なのに)大筋で史実に忠実であり、だからこそ後半に進むにつれて映画は必然的にスカスカになり、アクション映画史上稀に見る盆暗かつ悲痛な収束に至る。苦悩しまくる天知茂が余りにもハマり役。 [review][投票(1)]
★4瞼の母(1938/日)この定番のセンチメント、長谷川一夫ほど似合う役者はいまい。受けて立つ伝説の五月信子の凛々しさが映画を締めた。縦構図連発の豪勢な伊藤キャメラはミゾグチに肉薄する高レベル。 [review][投票]
★2大人のオモチャ ダッチワイフ・レポート(1975/日)笑えないコメディほど退屈なものはない。例えばオスの性の哀れみたいな批評に本作は禁欲的で、つまりナンセンスが志向されたのだろうが、ナンセンスで笑いを取るのは難しいものだ。 [review][投票]
★4女の歴史(1963/日)フェミニズム前夜を背景に女だけの家の構築に向かう物語。これは優れて現代的な主題の先駆。独立独歩の淡路恵子が何気に効いている。 [review][投票]
★3眠狂四郎炎情剣(1965/日)桃割れの姿美千子のカワユいこと。玉緒だの西村晃だの生臭連中の臭気を終盤、彼女の登場で吹き払うという構成なのはよく判るが不満。当然に彼女を全編でフィーチャーしなくてはならない。 [review][投票(1)]
★4私はゾンビと歩いた!(1943/米)優れたホラーは恐怖の先に開ける地平に発見があるものだ。植民地主義の自己批判はレヴィ=ストロース受容の感受性がすでに戦前に存在したことを示している。B級だからこそ語れた真理なのだろう。 [review][投票]
★3巨人と玩具(1958/日)苦手な白坂のシニックだが、この初期作で嫌味は命中すべき処に命中しており興味深く観れる。いまも大して変わらぬ狂乱世界だろう。 [review][投票]
★4デッドラインU.S.A.(1952/米)リパブリック賛歌で幕を閉じる無茶苦茶アツい作劇に素直に感動させられた。この愚直さが今ほど求められている時はないと思わせられる元祖『ペンタゴン・ペーパーズ』。 [review][投票]
★3山河ノスタルジア(2015/中国=日=仏)唐突かつ脈絡なき飛行機の墜落は、この監督、確か『長江哀歌』でも宇宙ロケットを突然発射させていたのを思い出した。この趣味は変わっていて面白いけどイマイチ動機が判らない(含『母なる証明』のネタバレ)。 [review][投票(2)]
★3バーニング 劇場版(2018/韓国)この全てが曖昧なサスペンスがロブ=グリエ流のゲームだとしたら今更だし、パゾリーニ流の挑発だとしたら何を挑発しているのか判らない。要は吉行淳之介みたいな朦朧系だ。イ・チャンドンまさかの失速。 [review][投票(1)]
★4喜劇 駅前大学(1965/日)セーラー服姿の淡島で始まり「家内です」「金井さんですか」「コーチです」「高知の方で」とつないでフランキーの体育の授業が炸裂する、誠にバカバカしい一編。ハネ満あがる淡路が男前で、のり平が主役と判明するオチが素晴らしい。[投票]
★4弥次喜多道中(1956/日)相変わらず元祖バラエティショーみたいな寅次郎喜劇で、50年代後半の充実した撮影美術は逆に違和感があったりする。雷蔵のドタバタは珍しかろうが当然ながら達者で気持ちいい。バタヤンの三味線弾き語りに1点加点。 [review][投票]
★1ファニーゲーム U.S.A.(2007/米=仏=英=オーストリア=独=伊)話は『ファニーゲーム』とまるで同じ。『浮草物語』と『浮草』程度の差異もなしにセルフリメイクする意味はあるのか。USAって何なんだよ。『寅次郎ハイビスカスの花 特別篇』以来の阿呆らしさ。しかも俳優も撮影も前作より劣る。金返せのレベル。[投票]
★0ざくろの色(1968/露)東方正教というよりも中国雑技団に近い気がする宙吊り世界。教会内の会話はラテン語なのか、これに字幕がつかないのには弱った。アート系映画だから別にいいじゃんとはならんだろう。採点保留。 [review][投票(1)]
★4花婿の寝言(1935/日)新婚もののナンセンスな莫迦噺として秀逸だし、夫婦生活の機微を抉って教育的でもあり、最後はある種の感動がある。仲良きことは美しき哉。 [review][投票]