★5 | 香山美子は『赤線地帯』の川上康子に違いない。とすればミゾグチの遺作を引き継ぐ処女作という大胆な構想を成功させて余りある傑作。感動的なのは喜劇というジャンルの懐の深さを認識させてくれることだ。 [review] (寒山拾得) | [投票(1)] |
★4 | 前田陽一の処女作。この映画はちょっと甘いが大好きだ。溝口健二『赤線地帯』や田坂具隆『五番町夕霧楼』と比べてもこの『にっぽんぱらだいす』の方が愛着がある。なにしろ、香山美子の「お腹すいちゃった」には参った。 (ゑぎ) | [投票(1)] |
★5 | 松竹群像喜劇。人物の表情が豊かで魅力的なのは、それぞれが独自の「ルール」を守っているから。そしてそれを互いに尊重しあっているから。ホント、いい映画です。 [review] (町田) | [投票(3)] |
★3 | この映画のテーマ曲が、後年の『七つの顔の女』でも使われていた。監督のお気に入りだったのかなあ。[三百人劇場] (Yasu) | [投票] |
★3 | 同じ赤線廃止前夜を描いた作品『赤線地帯』と比べると、明るさと暗さが上手いこと同居している感じで好きだなぁ。香山美子も可愛いが、研究心旺盛な女子大生・加賀まりこが恐ろしく可愛い。親子を演じる叔父と甥・加東大介、長門裕之、益田喜頓、浦辺粂子が好演。ラスト、明るい未来などあるはずが無い彼女たちの、底抜けの明るさが逆に胸を打つ。['06.8.6下北沢シネマアートン] (直人) | [投票] |
★4 | 何という大らかさ。誰ひとり悪人が出てこない。当然、加害者も被害意識も存在しない。あるのは、男と女の社会史、つまり生活の全肯定だ。「笑い」ではなく、人の生をポジティブにとらえることで生まれる「清々しさ」の量において、本作は喜劇(喜びの劇)である。 (ぽんしゅう) | [投票] |