「映画芸術ワーストワン一覧」(寒山拾得)の映画ファンのコメント
寒山拾得のコメント |
空気人形(2009/日) | 日活ロマンポルノの切なさから泥臭さを取り除いたげな印象。この撮影がいいとは思えない。侘しさが伝わってこない。往年の姫田真佐久の凄さが判る。 [review] | [投票(1)] | |
ホワイトアウト(2000/日) | 松嶋菜々子が織田裕二をボソッと詰って、作品の骨格が一挙に浮かび上がるところなど上手いもので、いいシナリオだったのかも知れず、脚本家が可哀想になるダサい映画。 [review] | [投票] | |
サンダカン八番娼館 望郷(1974/日) | 独居老人の孤独を描いて寂しく、ここだけで普遍に届いている。 [review] | [投票(3)] | |
乱(1985/日) | 俳優の技量のバラバラ感が酷過ぎる。仲代らしい大芝居はそれ自体は立派なのだがつり合った脇役が不在なのだ。当時クロサワがさんざ嘆いていた邦画の貧困とは予算でもスタッフでもなく、俳優の不在だと自作で晒している。 [review] | [投票(3)] | |
HANA-BI(1997/日) | タイトルは「愛と死を見つめて」でもよかったなという感想。久石譲の音楽が軟弱な二人だけの世界にズブズブに嵌っている。喋らない岸本加世子はいい。『狂犬三兄弟』の渚まゆみを反転させた造形だろう。 [review] | [投票(2)] | |
衝動殺人 息子よ(1979/日) | 三菱重工爆破事件を前に、これまで新左翼に共感を示してきた木下はこっそり「転向」している。そんなんでいいんですか。晩節を汚した駄作。 [review] | [投票(1)] | |
東京家族(2012/日) | 古典上演なら話以外で勝負すべきだろうに、演出も撮影も美術もいつもに増して凡。現代風俗への置き直しもつまみ食いで冴えない。戦死者の代役とはフリーターに失礼ではなかろうか。 | [投票] | |
希望の国(2012/日=英=香港) | あの時のリアルを真空パックし、日常に戻ったつもりの観客を当時に連れ戻す力を持っている。 [review] | [投票(3)] | |
ホタル(2001/日) | 韓国との対話を模索した立派な作品。私はバイデンが大統領就任直後に戦中の日系人隔離について謝罪したとき、理性に寄り添う立派な人だと思った。本作の健さんもそうだ。謝罪は信頼に繋がる。田中裕子の可愛いお婆ちゃんがいい。 [review] | [投票] | |
鉄道員〈ぽっぽや〉(1999/日) | 江利チエミ追悼作。20世紀の終わりに東映が残した最後のスタア映画。軽く怪談映画。 [review] | [投票(1)] | |
影武者(1980/日) | 巨匠最悪の作品だろう。豪華俳優陣なのに記憶に残るのは子役の可愛さだけ。 [review] | [投票(5)] | |
怒り(2016/日) | だいたい人を簡単に殺し過ぎるし、どいつもメエメエ泣き過ぎる。感性の鈍麻した通俗として『悪人』といい勝負。ベトつく音楽が輪をかけて辛気臭く、ATGも真っ青の湿気多量で生理的に駄目。 | [投票(1)] | |
そこのみにて光輝く(2013/日) | 高橋和也の狂気の物語でもある。指の臭い嗅がせるか普通。ああいう上役ってどこにでもいるものだが、そうか奴らも狂っているのか。 [review] | [投票(9)] | |
スパイ・ゾルゲ(2003/日) | 意味が判らないのでこの監督のエッセイを読んだのだが、衒学的なだけで纏まりのない脱線連発でさらに混乱した。作風はもう映画もエッセイも区別ないのだろう。俺は色んなこと知っているんだと自慢するだけの床屋談義。 [review] | [投票(1)] | |
学校(1993/日) | 西田敏行の造形が類型的でこの先生の魅力がもうひとつ伝わってこないのが残念。竹下景子が中国人生徒を説得できず泣きだす件がいい。彼女主演だったら良かったのに。 [review] | [投票] |