けにろんさんの人気コメント: 更新順(140/143)
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荒野の決闘(1946/米) | 散髪後にボーッと柱に足をかけて椅子をくゆらすフォンダの風情に感じる束の間の安息やクレメンタインとの慣れないダンス。肺病のドクや悪たれ親爺クラントンも各々味わいあるが、この映画に描かれた男たちの安らぎには涙を禁じえない。 | はしぼそがらす | [投票(1)] | |
機動警察パトレイバー2 the Movie(1993/日) | 『ビューティフルドリーマー』で「メガネ」を抽出した如く南雲と後藤を前面に出してオリジナルを解体するのは作家的独善思想を感じ少し嫌だが1を数段上回る圧倒的技術進歩。だからこそ、擬似や模擬ではない本物をシュミレートして欲しかった。惜しいと思う。 | 水那岐 | [投票(1)] | |
はなれ瞽女おりん(1977/日) | 多分篠田は陰々滅々たる水上原作に共感を抱いたわけではなく、失われゆく日本の原風景をフィルムに刻みつける方便としただけだ。結果宮川が撮影中に自身で遺言と称したフィルムの輝きは悲惨を浄化し岩下は生々しさから解き放たれる。 | 直人 | [投票(1)] | |
阿修羅のごとく(2003/日) | 和田勉の傑作ドラマがあり、森田もそれを見てるらしいのに何故に今更なのか?中でも、新主題曲はトルコ軍楽曲の、獅童は竜童のエピゴーネンに過ぎない。向田の脚本を忠実にトレースすれば、これくらいの出来にはなるだろう。 | tkcrows | [投票(1)] | |
カルネ(1991/仏) | ブローアップされたざらつき感と赤の色調。少女の初潮と近親愛。屠殺と殺人。描かれるものは禍々しさを志向し続けているのに奇妙に爽やかなのは作り手の根底にあるモラリズムが透けて見えるからだろう。ショットのパワーと編集の良さは図抜けている。 | セント | [投票(1)] | |
壬生義士伝(2002/日) | 家族への深い思いと義を通すということ。前者は過不足無く中井の熱演もあり正直号泣ものだが、構成的に後者に転回していく部分が詰めが甘く舌足らず。『御法度』という曲者揃いの新撰組を見たあとでは今回は何となく安っぽいのも気の毒。 | すやすや | [投票(1)] | |
ゴースト・オブ・マーズ(2001/米) | 2転3転するのが当然の21世紀に叩き付ける何の変哲もない攻防…は解るが単なるメタル野郎が吼えまくってるだけの敵では怖くもなんともない。『エイリアン2』等の過去映画と似すぎるキャラ配置も損。ただただヘンストリッジ姉御のクールさだけが見所。 | kawa | [投票(1)] | |
東京フィスト(1995/日) | 塚本映画数あれど正に『鉄男』の直系正統嫡子と呼べるのはこれだけだろう。そういう意味では最高作であると同時に限界も露呈している。3者3様のキャラはどれも振幅激しすぎで、人間なんてそんなもんさと言われたとしても計算が見えてこない。 | HW | [投票(1)] | |
カウガール・ブルース(1993/米) | 何がどう間違ったのかわからないが全く面白くない。癖のある役者達が繰り広げる奇矯な人物群が、どれもこれも緩くてパターン化している。尚かつ演出もパワーダウンし、前2作にあった目を見はる鮮烈なイメージも枯渇。 | 町田 | [投票(1)] | |
動脈列島(1975/日) | 何事もド真ん前からしか描けない増村にはハッタリやケレンを要するこの手の題材は向いてなかった。特に凝ってるとも思えぬ攻防戦がひたすら淡々と進み淡々と終わってしまう。田宮VS近藤よりも山村VS近藤に魅力があるのも構成ミス。 | 直人, 町田 | [投票(2)] | |
フリーズ・ミー(2000/日) | 3者3様の侵入者が繰り広げる嫌らしさの限りの演技合戦は見応えはあるのだが、肝心の井上晴美に救いようの無い陰惨さを突き抜けて発露される何かがないとなれば、陰にも陽にも振れることなくドツボの如くに映画はパワーダウンするだけで全く救われない。 | tkcrows | [投票(1)] | |
眠らない街 新宿鮫(1993/日) | 警察内部組織の精密描写があるからこその1匹狼「鮫」の魅力は奥田との対決をクローズアップするあまりおざなりになる。結果、凡百の日本製刑事アクションになっちまった。何より、どう考えても真田広之じゃないと思う。彼では日陰花の哀感は出ない。 | kiona | [投票(1)] | |
江戸川乱歩劇場 押繪と旅する男(1992/日) | 乱歩稀代の傑作幻想譚は凌雲閣という高所から遠眼鏡で遙か下方のからくり細工の押絵の美女を視るというマクロからミクロへの瞬時の空間飛躍がもたらす孤絶感こそが肝であるのに技量が無く、替わって安易な時制錯綜で茶を濁すのなら手掛けるべきではない。 | 町田 | [投票(1)] | |
豪姫(1992/日) | 男騒ぎの『利休』後日譚として再びの戦国時代ものを統べるには「豪姫」というキャラも演じる宮沢も青臭すぎる。ケバい衣装も無骨な男には映えるが少女では当たり前すぎて全然面白くない。秀吉・家康と織部が軸で十分だった。 | 水那岐 | [投票(1)] | |
シン・レッド・ライン(1998/米) | 20年間も隠遁していたせいでマリックの頭は未だ70年代的ラブ&ピースな視野狭窄に陥っていたらしい。出てくるキャラクターは善も悪も現在から咀嚼され直さずに丸投げなものだから全くのステレオタイプにしか見えない。物語も同様。 | ナッシュ13 | [投票(1)] | |
スモーク(1995/日=米) | 結末を見れば主人公の喪失と再生の物語なのだろうが、それと並列的に配置された親子の物語が全くリンクしない。これでは、随筆映画の域を出ないだろう。ほんわかな微温的ムード映画として見れば、それで充分かも知れぬが物足りない。 | 水那岐 | [投票(1)] | |
さすらいの航海(1976/英=スペイン) | ユダヤ虐待が規定の事実としても、船客たちの故国を棄て異郷の地へ向かわねばならない背景をもう少し描いて欲しかった。希望が砕かれさすらい人となる悲哀が断片的な心理的パニックに終始するのでは描写が浅いと言わざるを得ないだろう。 | tkcrows | [投票(1)] | |
宣戦布告(2002/日) | 「喧嘩も出来ない」現行法を改正せよとのメッセージに一理を感じるが右に傾くのも嫌だ。国内の官邸内ドラマが一気に米・中両軍介入による国際緊張へ拡大する描写が唐突で、そういうバランス感覚の喚起に直結してくれない。 | アルシュ | [投票(1)] | |
マーシャル・ロー(1998/米) | NYに戒厳令という圧倒的に魅力的なモチーフがポリティカル・フィクションとして突き詰められることなく竜頭蛇尾に正義のヒーロー&ヒロインの対テロリストアクションに堕していく。鋭さも過激さも全く不足。ファナティックなウィリスには新生面を見た。 | RED DANCER | [投票(1)] | |
外科室(1992/日) | 能面演技を強いられても人が演ずるからには否応なくそれを突き破って露呈されてしまう何らかのパッションがある筈なのに、玉三郎は信じないし委ねない。閉じた世界観で培養された歪なるお人形さん遊び。 | 水那岐 | [投票(1)] |