けにろんさんの人気コメント: 更新順(140/143)
人気コメント | 投票者 | |||
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救命士(1999/米) | 主人公の安らぐ間もない日常と憔悴、その合間に訪れる過去の幻影。2重構造の表と裏が不可分に作用反作用をもたらしクライマックスへと…という『タクシー・ドライバー』的破壊のカタルシスは無く一種の諦念が横溢する。多分に形式的。 | tkcrows | [投票(1)] | |
ストレイト・ストーリー(1999/米=仏=英) | 変態毒性リンチが、これを撮ったということで、その意外性を過大評価はしたくない。ファーンズワースも良いが、特にスペイセクは慎ましやかな佇まいで素晴らしい。だからこそ、この世界には如何にもなリンチ的ギミックは不要だった。尻尾が切れていないと思う。 | カフカのすあま | [投票(1)] | |
帰らざる河(1954/米) | 色気に頼らぬストレートなヒロインを演じるモンローのミスマッチぶりが微笑ましくもあるが、矢張り何と言っても冒頭の紫煙たなびく酒場での「ノーリターン」。空前絶後のオーラを発しまくるワンシーンのみで本作は永久不滅に映画史に刻印される。 | ぽんしゅう | [投票(1)] | |
逃がれの街(1983/日) | 平素な日常も板子一枚下は地獄という話は魅力的。警察の職務に徹したプロ意識もやくざの徹底した非情さも申し分ない。ただ、脚本が不出来で転調する前後半のジャンクションが欠落してるので印象が散漫。 | ぽんしゅう | [投票(1)] | |
ドアーズ(1991/米) | ドアーズのことはよく知らんが、夭逝した天才を描くに臆面もなく何はともあれトラウマを持ち出して自己流解釈を加えようとする絶頂期のストーンの傲慢とも言える勢い。それが、映画をコラージュする変幻自在さに幻惑される。キャスティングも良い。 | HW | [投票(1)] | |
人生は、時々晴れ(2002/英=仏) | 横軸に3つの家族と縦軸に2つの世代を置いて重層的に展開していった物語が、とどのつまり1夫婦の話に収斂してしまうことに、何だか置き去りを喰ったかのようなもどかしさを覚えた。それを除けば完璧に素晴らしい。 | トシ, セント | [投票(2)] | |
ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔(2002/米=ニュージーランド) | 絶対悪を設定し厭戦論者も消極派をも戦いに駆り立てる構図に時節柄キナ臭いものを感じた。キャラや背景の造形に腐心する余りに展開はおざなりで多分に予定調和。空撮多用もフレームで切るという可能性を閉ざす。パラノイアに葛藤する「ゴラム」の造形は良い。 | ゲロッパ, 月魚, トシ, 水木クロほか5 名 | [投票(5)] | |
ラスト・アクション・ヒーロー(1993/米) | シュワとマクティアナンが各々のフィルモグラフィの頂点を経過した後の落日の夕方の校舎の裏庭の無花果の腐りかけの甘酸っぱな芳香のような映画。趣味的お遊びは行くとこまで行き無駄だらけの展開なのに大予算ってのがいい。 | すやすや | [投票(1)] | |
フォーン・ブース(2002/米) | 無駄を削ぎ落としてタイトだと言えば言えるのかも知れぬが、真昼間の摩天楼の谷間の公道上で繰り広げられる一幕物としては当事者2人と警察と野次馬の3者が物語上でも空間処理でもパノラミックに入り乱れる展開があってもよかった。こじんまりし過ぎてる。 | muffler&silencer[消音装置] | [投票(1)] | |
ラスト・オブ・モヒカン(1992/米) | 明らかに『ダンス・ウィズ・ウルブス』の余勢を買った企画に黴の生えた古袋を持ってきながらマイケル・マン&スピノッティコンビは何のてらいもなく躊躇するところが無い。注ぎ込まれた清水は浸透しやがて黴臭い袋からも沁み出し滋味を成す。 | IN4MATION | [投票(1)] | |
荒野の決闘(1946/米) | 散髪後にボーッと柱に足をかけて椅子をくゆらすフォンダの風情に感じる束の間の安息やクレメンタインとの慣れないダンス。肺病のドクや悪たれ親爺クラントンも各々味わいあるが、この映画に描かれた男たちの安らぎには涙を禁じえない。 | はしぼそがらす | [投票(1)] | |
機動警察パトレイバー2 the Movie(1993/日) | 『ビューティフルドリーマー』で「メガネ」を抽出した如く南雲と後藤を前面に出してオリジナルを解体するのは作家的独善思想を感じ少し嫌だが1を数段上回る圧倒的技術進歩。だからこそ、擬似や模擬ではない本物をシュミレートして欲しかった。惜しいと思う。 | 水那岐 | [投票(1)] | |
はなれ瞽女おりん(1977/日) | 多分篠田は陰々滅々たる水上原作に共感を抱いたわけではなく、失われゆく日本の原風景をフィルムに刻みつける方便としただけだ。結果宮川が撮影中に自身で遺言と称したフィルムの輝きは悲惨を浄化し岩下は生々しさから解き放たれる。 | 直人 | [投票(1)] | |
阿修羅のごとく(2003/日) | 和田勉の傑作ドラマがあり、森田もそれを見てるらしいのに何故に今更なのか?中でも、新主題曲はトルコ軍楽曲の、獅童は竜童のエピゴーネンに過ぎない。向田の脚本を忠実にトレースすれば、これくらいの出来にはなるだろう。 | tkcrows | [投票(1)] | |
カルネ(1991/仏) | ブローアップされたざらつき感と赤の色調。少女の初潮と近親愛。屠殺と殺人。描かれるものは禍々しさを志向し続けているのに奇妙に爽やかなのは作り手の根底にあるモラリズムが透けて見えるからだろう。ショットのパワーと編集の良さは図抜けている。 | セント | [投票(1)] | |
壬生義士伝(2002/日) | 家族への深い思いと義を通すということ。前者は過不足無く中井の熱演もあり正直号泣ものだが、構成的に後者に転回していく部分が詰めが甘く舌足らず。『御法度』という曲者揃いの新撰組を見たあとでは今回は何となく安っぽいのも気の毒。 | すやすや | [投票(1)] | |
ゴースト・オブ・マーズ(2001/米) | 2転3転するのが当然の21世紀に叩き付ける何の変哲もない攻防…は解るが単なるメタル野郎が吼えまくってるだけの敵では怖くもなんともない。『エイリアン2』等の過去映画と似すぎるキャラ配置も損。ただただヘンストリッジ姉御のクールさだけが見所。 | kawa | [投票(1)] | |
東京フィスト(1995/日) | 塚本映画数あれど正に『鉄男』の直系正統嫡子と呼べるのはこれだけだろう。そういう意味では最高作であると同時に限界も露呈している。3者3様のキャラはどれも振幅激しすぎで、人間なんてそんなもんさと言われたとしても計算が見えてこない。 | HW | [投票(1)] | |
カウガール・ブルース(1993/米) | 何がどう間違ったのかわからないが全く面白くない。癖のある役者達が繰り広げる奇矯な人物群が、どれもこれも緩くてパターン化している。尚かつ演出もパワーダウンし、前2作にあった目を見はる鮮烈なイメージも枯渇。 | 町田 | [投票(1)] | |
フリーズ・ミー(2000/日) | 3者3様の侵入者が繰り広げる嫌らしさの限りの演技合戦は見応えはあるのだが、肝心の井上晴美に救いようの無い陰惨さを突き抜けて発露される何かがないとなれば、陰にも陽にも振れることなくドツボの如くに映画はパワーダウンするだけで全く救われない。 | tkcrows | [投票(1)] |